12月22日 終末の人間

 人類の終わりを考える.
 それは遠いことかもしれないがとても興味深い.
 終末の人間は何を思いながら死んでいくのか.
 きっと彼(または彼女)は自分が最後の人類であることを自覚して死ぬだろう(そのころには今よりずっと情報が発達し、人類の衰退のデータなどを確認できるであろうから).
 その状況下で彼は悲しみを思うのか、或いは諦めなのか.
 
 このことを考えるようになったのは手塚治虫の『火の鳥』を読んでからである.作品中で核戦争によって生き残っていた文明が崩壊し、それから幾らか時が経った後、残っていたのは一人の青年だけであった.彼はたしか火の鳥に永遠の命を与えられ最期コスモの吸収されるまで生きるわけだが…

 勿論、自分が終末になることはきっとないと思う(希望的な考えだが).そして、これからも僕自身が生きている間に終末が来ることもないと思いたい.僕は人が好きだから.しかし、我々も生き物であり、宇宙の部分として存在するからには終わりがやってくる.果たして、終末の人間は何を思い死んでいくのか.

本を買います。