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卒園児の話

私は6年間保育士を行っていますが、自分が担任を受け持ち、卒園した子ども達は3クラスあります(約90人)。その他の卒園した子ども達も、隣のクラスだったので交流があったり、保育園唯一の男性保育士という事で子ども達が覚えていてくれる子も多いです。そんな卒園児が下の子のお迎え等でたまに保育園に来てくれたり、他の場所であったりした時のお話です。

卒園児たちと会うと、大体1年生の頃は嬉しそうにしたり、ちょっぴり照れたりしながら話してくれます。しかし、しょうがないことですが大きくなっていくたびに会話を避けるようになっていきます。

私が子どもの立場になって考えて見ても、時間がたつにつれて昔の先生と何を話せばいいのか分からない気持ちはとてもよく分かります。私は子どもの頃から人見知りであったので、久しぶりにあった昔の先生にあっても変に緊張していました。

子ども達の気持ちは重々承知しているのですが、やっぱり、やっぱり!!避けられるのは寂しいものです!!(笑) 中には大きくなっても気さくに話してくれる子もいますが、大体は段々とあいさつをしてくれなくなっていくものです!

1,2年生の時に、妹のお迎えに保護者と一緒に来ていた卒園児。その妹の担任でもない私を園内で探しに来てくれていろんな話をしてくれました。しかし3,4年生になると、保育園に来ても玄関で待ち、入って来てくれなくなりました。

その子の気持ちもとっても分かる!…のですがやっぱり寂しい!(笑) こういう時、私は小学校以上の先生たちにはかなわないな…と思ってしまいます。

経験や思い出等は日々更新されていくのが当たり前ですが、私は少しづつ忘れられてしまうのが怖いのです。自分でも女々しいなと思います。

なので私は子ども達に忘れられないために、そして成長を見たいがために、卒園児の小学校の運動会になるべく見に行くようにしています。同僚の保育士に「また今年もいくの??」なんて呆れられていますが。

「先生久しぶり!!」という笑顔が年を追うごとに、はにかんだ落ち着いた表情になっていく子ども達。成長するとはそういうことなのであると、自分に言い聞かせつつ、大きくなった子ども達に涙腺を刺激されながら毎年運動会を見させていただいています。  やっぱり私に気付いて笑ってくれるととても嬉しいものです…。

しかし、今年はコロナウイルスの影響で、保護者ではない私は見に行くことが出来ず…。来年は収束することを切に願います。


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