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【子育てエンタメ日記】〜思春期のパン〜

〜思春期のパン〜

いつもの朝が始まった。
6時30分にセットした目覚ましが2階から鳴り響いている。すぐに目覚まし時計の音は消えた。

思春期だけに反射神経が良く、寝ながら目覚まし時計の音を消せるのは褒めておこう。

思春期やろうは朝にめっぽう弱い。
叫んでも起きやしない。親のストレスが溜まるだけなのでギリギリまで起こさない事にしている。

そのまま7時になった。また、目覚まし時計が鳴る。ヂリヂリとかなりうるさいタイプの目覚まし時計だ。今度は少し長めだ。それでも起きない。

中1までは、フライパンを鳴らしたり氷を持ちいるとかなりの確立で起きていた。しかし、中2になると本気で怒りだすからやっかいだ。ちょっかい出せる年齢をとっくに超えてしまった感がある。

中2から導入したのは〝あせり〟だ。
とにかく〝あせらせる〟事が効果的みたいだ。

そして、7時5分。朝食の準備もできた。時間のリミットが近いてきたので仕方なく2階の息子の部屋へ行く。

カーテンを開けながら言う
「おはよう、今日は学校休みか?」

次の瞬間、夢から覚めたかのように、バッと一瞬で息子は起きた。

朝食はいつもパンだ。
既に準備はできていたが、珍しく注文が入った。
息子「食パンを電子レンジで温めてくれ」

父親「はぁ?電子レンジだと?オーブンレンジと間違えてないか?」

息子「この前、理科の先生が言っていたんだ。水蒸気でもっちりした美味しいパンができると。500Wで2分温めてくれ」

父親「なんだと!面白そうだな!」

父親は朝のパンを準備したにもかかわらず、息子の指示通り電子レンジを使用した。少しだけワットの調整に苦労したが、お皿にラップをかけて食パンを温めた。

そして2分後

父親「おい!なんだか様子がおかしいぞww」

息子「なんだ!これはww」

まるで食パンを真空パックにしたような状態になっていた事に驚いた。
しかもサイズがミニサイズに変貌していた。

息子「これはwwパパが食べてよww」

父親「ギャハハっ!はめられたよww」

その食パンはまるでゴムのような弾力があって食いちぎれなかった。

どうやらラップをしたのが、ダメだったらしい。ラップをしなければ、もっちり食パンになるようだ。

思春期の息子の要望に応える事は、ムカつく事が多いが、確実に思い出になる事が分かった。思い出になったら親の勝ちだ。

息子が親の価値に気づくまでは、絶対にあきらめるな!あとは信じるだけだ。
2020.11.16

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