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ボロ戸建のリフォーム 1年間かけて工務店に頼んだお話

だん(@danmain0101)です。大家のタマゴです。
前回の大家さんの記事を投稿してからもう7か月が経ちましたが、大家の道はもちろんやめてません。

工務店に依頼してから工事が終わるまで、想定以上に時間がかかってしまい、その間のネタがありませんでした。
ちなみに工務店にすべてのリフォームを頼んでいるわけではなく、主に"耐震工事、インフラ、水回り"をお願いしました。
内装についてはわたし自身がこれから肉体労働で行うため、リフォームは現在60%ぐらい終わった感じですね。

この記事の結論:
工事を依頼する側も、どのように工事が進行し、完了するかを想定し、頻繁に確認することが重要です。
今回の場合、設計書と見積もりとは違ったものが一度納品されてしまいトラブルになりました。
動く金額も大きいので、依頼者側の意見はしっかり伝えるべきです。オラオラはダメですが。

また、自分でできない部分を工務店さんにお願いするわけですが、適切な工務店さんを探すのにかなり時間がかかります。
2棟目以降なら検討がついているので早いかもしれませんが、1棟目はやはり時間がかかります。
さらに、耐震工事に補助金を使う場合、補助金の申請にもかなりの時間がかかります。


1. 耐震工事の補助金申請の通過に一番時間がかかる

現在わたしの住んでいる地域では、南海トラフ地震が発生した場合に大きな影響があるとされており、耐震工事に対する補助金が支給されています。耐震工事にかかる費用は、間取りによってはほぼカバーできるほどの金額です。

ボロ戸建とはいえ、耐震工事がされていないとさすがに入居する人も不安になるだろうということで、耐震工事を行うことに決めました。

耐震工事の業者探しは3社に確認を取りました。
この章ではその3社についてお話します。

―1件目
実はこのボロ戸建を購入したときに不動産屋に耐震工事の業者を紹介してもらったのですが、結果的に"ぼったくり"であることがわかりました。見積もりは、後でお願いした業者の2倍ぐらいの金額です。

幸いにも、実家の耐震工事のときの経験があり、相場を知っていたので、このぼったくりを回避することができました。
相場を知るというのは非常に重要です。本当に自分を守れるのは自分だけだと痛感しました。

―2件目
次に、実家の耐震工事をお願いした工務店さんに依頼してみました。
1社目のぼったくりを回避できたのも、この工務店さんの相場を知っていたからです。そのため、お願いしたくなってくるのは自然です。
最初は連絡がとれ、説明までしてもらったのですが、着工までは至らず最終的には音信不通に…。
その後、再び連絡が取れたのはなんと1年後でした(なんでや!)

耐震工事が進まないと、リフォームに着手できないので別の業者に頼むことにしました。
この判断に2カ月ぐらい要しました。ちょっと時間を使いすぎたかなと思います。
ですが、2社目の工務店さんから、市役所に連絡すれば正規のルートで耐震工事をお願いできるということを教わったため、完全に無駄ではありませんでした。

―3件目
最終的に、市役所を通じて耐震工事をお願いできる工務店さんと設計士さんが決まりました。

基本的にわたしは設計士さんと話しのすり合わせをすることになり、設計士さんが作った図面をもとに工務店さんが着工することになりました。

また前述の通り、今回は補助金を利用します。
このときの申請から着工までの時間もかなりかかりました。

実際、去年11月ぐらいから動き出し、耐震工事の終了は翌年3月、工務店にお願いするリフォームの完了は5月となりました。

1棟目のリフォームは時間がかかります。2棟目以降でも耐震工事を含むy場合、それなりに時間がかかります。
不動産賃貸業は焦ってやるものではないのだと、痛感しました。

2. 設計士さんとの相談と女の子にふられた話

耐震工事をお願いする場合、工務店で完結せず、設計士が独立している場合があります。
上流と下流という意味で、関係は次のようになります。

上流:お客(この場合わたし) → 設計士 → 工務店:下流

このため、計画を話し合うときは設計士と連絡します。

今回お世話になった設計士さんは公務員を定年で退職し、一級建築士の資格を持たれていたため設計士として独立した方でした。
かなり気さくな印象で、お話もしっかり聞いてくれる方でした。

担当してくださったのは、
・耐震工事の補助金のための市とのコミュニケーション
・見積もりのための工務店さんとのコミュニケーション
・図面の作成
あたりです。

上記ではまだしっかりと話していませんが、耐震工事が必要な基準として、木造建築の場合、1981年(昭和56年)以前に建築されたものとされています。
なぜなら、旧耐震基準から新耐震基準に変わったタイミングが1981年のためです。

今回のお話のわたしの物件もそれ以前の古い建物ですから、耐震工事が必要というわけですね。

このため、耐震工事をお願いする方々は比較的高齢の方が多いようです。
お話によると築100年を超えるおうちからの依頼もあるのだとか。

しかし、今回なぜかわたしという20代の青年から耐震工事の依頼があったわけですから、設計士から愛着が持たれたようです。

耐震工事を依頼してから、最初は建物の診断を行います。
その診断をもとに図面を作成して、耐震性をシミュレーションして、耐震工事がどの程度必要なのかを判断するようです。
そこで初めて設計士とお会いしました。

それはこちらの意図することなので問題ないのですが、
少しコミュニケーションをとったところで、

設計士さん「そういえば、前の職場で若い女の子がいるんだけど、彼女とかいない??」

わたし「!?!?!?!?!? いないです!紹介してください!!!!!!!!」

わたしは釣られてしまいました。
でも、たくさん考えました。これは何かのハニートラップではないかと。
しかし、これに応じなければ取引がうまくいかないかもしれない…。でも女の子とお付き合いできるかもしれない。

そんな下心を持ちながら、設計士さんの素早い計らいにより、初対面となる飲みの場に参加することをわたしはOKを出しました。

この部分はVRChat(※)でわたしに聞いてください。この記事で書きたいのはあくまで工務店に頼むまでに1年ぐらいかかったことなので…。

結果からいうと、2回のデートがありましたが、3回目のデートのお誘いの時にふられてしまいました。
気になっている男の人がいるということ。かなしい。
やっぱりVRChatが一番。

※VRChat:現在もっとも人口が多いとされるソーシャルVRプラットフォーム。メタバースの一種とされ、VRSNSとも解釈される。日本の文化として男性なのにアニメ調な女の子のアバターを着用することが非常に多い。俺たちの楽園と青春。

3. 耐震工事の着工

さて、まじめな話に戻ります。
設計士との打ち合わせも大体終わり、耐震工事の補助金の審査も通りました。税金をしっかり納めていれば問題なく通るもののようです。

設計士さんからは、耐震工事やその後のリフォームに関する図面と見積もりが完成。工務店さんの方にバトンタッチするにあたり、必要な打ち合わせを行いました。

ここで契約をするのですが、実はこの打ち合わせはあまり十分ではありませんでした。それは次章でお話します。

耐震工事は、地震が来た時に建物の倒壊から人の命を守るための工事です。
暮らしを快適にする部分はここでは"リフォーム"と区別しています。

まずは耐震工事の部分で、着工が始まりました。この工事は1カ月もかからなかったように思います。やはり工事自体は職人さんも慣れており、時間がかかるのは打ち合わせや書類の申請なのかもしれません。

ただ、既存の古いお風呂場が曲者でした。
打ち合わせのときにはわかっていたのですが、古いお風呂場を解体しなければ耐震工事が完了しないということでした。

このお風呂場にかなり重要なバツのような筋交いが設置されるためです。

図1: 画像があったので、ご参考に。右側のバツのように配置された木材のことです。

そのため、一気にお風呂場を解体し、ユニットバスを設置しようという方針になりました。
不動産投資の要素も考えて、本当は既存のお風呂場で安く抑えようと思っていたのですが、
ここは必要出費と割り切り、大きな出費を妥協しました。

4. リフォーム部分の着工:なぜか設計書と見積もりと違った納品

さて、上記でお伝えしたように"リフォーム"は暮らしを快適にする部分とするので、耐震工事と役割が異なります。

今回、古いお風呂の壊されるということ、そして、トイレもコンクリートでかさ上げされたぼっとん便所だったため、ユニットバスの導入と、簡易水洗のトイレにすることをお願いしました。

また、洗濯場置き場が外にあったため、家の中で洗濯機が使えるようお願いし、図面、見積もりにはそのことがしっかり記載されていました。
洗濯機を家の中で行えるのは、客付けの中でも重要です。
他にも排水の流れもよくしてほしいという要望も出していたので、まとめて"水道配管周り"と以下では記載します。

トラブルが発生したのはこの部分でした。
最終打ち合わせのときにこの"水道配管周り"の話が出てこなかったので、工務店さんが認識してなかったのです。

ユニットバスと新しいトイレの工事が終わりそうだったので、わたしは完成具合を見ていました。

新しいお風呂、トイレ。いい感じでしたが、なにやら違和感。

「あれ、水道配管周りはどうなった…?」

不安に思い、工務店さんに連絡を入れてみました。
違和感はやはり的中。

「そのような話は聞いていません。請求書を送ります。」

確かに水道配管周り抜きの請求額でしたが、ここでやってもらわないと、こちらが後々困ります。

動く金額も大きいので、わたしは詰めに詰めました。
工務店さんと直接の交渉でしたが、なかなか話が進まなかったため、設計士さんを仲介させました。

ここで設計士さんが味方になってくれて、水道配管周りの工事も着工となりました。

ちょっと怖い話ではありますが、紹介してくれた女の子とデートをしたということが設計士さんを動かしたのかもしれません。

その後は、無事に水道配管周りも終了し、設計士さんのご提案で、設計士さん、工務店さんの社長、わたしの三者で一緒に確認しようということになりました。

少しもめてしまったので気が引けましたが、大事な最後の工程なのでしっかり確認をしました。

その後、全員の納得のもと、わたしは工務店さんにお礼と支払いを済ませました。

トラブルはあったものの、最終的には円満に終了しました。

ボロ戸建の賃貸業を続けるのであれば、またこの設計士さんと工務店さんにお世話になるかもしれませんね。

5. まとめ。進捗度は60%

現在の完成具合としては、耐震工事、インフラと水回りです。
これらが終わっただけでもかなり完成に近づいたと実感できます。

最後は、ボロ戸建賃貸業が"苦労"所得と呼ばれる部分である、大家自身での内装のリフォームです。そのため、ほぼわたしのターンといってよいと思います。工務店さんに頼んでいた期間でお金もたまってきたので、着工できそうです。

ここまで、長い文章を見てくださってありがとうございました。
…といいたいところですが、1年間ぐらいのことをためにため込んだので、この長さになっていまいました。
しかも、まだ客付けができていないので不動産収入も発生していません。
大家の道も簡単ではありません。

今回のわたしの立場として、不動産賃貸業の事業主と言えます。
このような経験は、会社員ではなかなかできなかったと思っています。

カレーの作り方で例えると、会社員はある1つの工程(例えば、具材を切るなど)を専門的に極めることであり、事業主は各工程を80点ぐらいで全体を作り上げるという違いがあるというのを聞いたことがあります。

事業主は事業の全体を経験できる立場です。わたしは全体像を見渡すことが得意なので、専門的に何かを極めるよりは、事業主の方が向いているのかもしれません。

さて、残りの内装リフォームに着手しようと思います。
ある程度完成したら、このようにnoteの記事にしようと思います。

ではでは。

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