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プロダクトチームの成果を最大化していきたい

開発ポエムです。

開発速度が速い #とは(LayerX社内資料) に影響を受けて、私自身のプロダクト開発に対するお気持ちを雑に書いたものになります。

プロダクトチームとして成果を最大化するとは

プロダクトチームがなぜ存在しているかというと、「プロダクトを通じて顧客に付加価値 (アウトカム)を提供するため」です。

そしてビジネスとは「顧客に価値を届け、その対価としてお金をいただく」ことなので、プロダクトの付加価値によって売上を作り、事業成長に貢献するところまでやり切れて、初めて価値が届けられたと言えます。

よって「いかに最小の開発労力で付加価値、売上を最大化できるか」がプロダクトチームのメインテーマになります。開発ROIを最大化するという言い方もできるでしょう。

開発ROIは以下のように表せると考えています。

  • 開発ROI = Return (ユーザに提供できる付加価値の大きさ) / Investment (開発チームの投下時間)

もう少し深堀ると、プロダクトを通じて顧客に付加価値 (アウトカム)を提供するには3段階あると考えています。

  • 1. 付加価値、売上につながるであろうIssueを定義するフェーズ (仮説を立てるフェーズ)

    • 目的に対する不確実性と向き合い、Returnを最大化する

    • PdMの得意領域

  • 2. 1の仮説を世の中にリリースするフェーズ

    • 方法に対する不確実性と向き合い、Investment (開発投下時間)を最小にする

    • エンジニアの得意領域

  • 3. 1の仮説を実世界で検証するフェーズ (実際に仮説を価値に変換するフェーズ)

    • 目的に対する不確実性と向き合い、Returnを最大化する

    • PdMの得意領域

このうち、「1のフェーズでできる限り自信度の高い、事業インパクトの大きい仮説を継続的に用意すること」「3のフェーズで仮説をなんとかして正解まで持っていくこと」が一般的にPdMに求められることだと思います。よくある「Why / Whatをちゃんと定義しよう」という話もこれらのフェーズに対する話でしょう。

そしてエンジニアは主に「2のフェーズで開発投下時間あたりの仮説リリースをいかに最大化するか」に責任を持ちます。

プロダクト開発どうやっていきましょうか

改めてPdM / エンジニアの役割について整理すると以下のようになるでしょうか。

  • PdM

    • 付加価値につながるロードマップやIssueを作り続ける

    • 「なにを作るのか?」「なぜ作るのか、そしてそれはなぜ売れるのか?」を常に語れる状態にしておく

    • 究極的には「価値につながるだろう」と仮説を持ったIssueをエンジニアと協働してリリースし、それがすべて売上につながっている状態を目指す

  • エンジニア

    • 短期的にも中長期的にも開発投下時間を最小にする所に主な責任を持つ

    • 「中長期的にも」というのがポイントで、短期的なスピードを重視して適当な設計で実装し続けていると、中長期的なスピードが出なくなる (適度な技術負債解消もここに含まれる)

これはあくまでどのフェーズの責務に軸足を置いているかであって、各々それだけやっていれば良いという話ではないと思っています。

よく「エンジニアも事業について考えるべき」という話が出ますが、そういうべき論の話ではない気がします。単純にメイン領域ではないフェーズ1, 3含め、開発ROIを高めることを本気で考えているエンジニアのほうが結果的にフェーズ2のアウトプットの精度やアジリティが高く、顧客に付加価値を届けられる可能性が高まるというだけだと思います。

そして上記で記載した役割を一人で完遂できるPdM、エンジニアは極めて希少だという現実を受け止めることが重要です。PdMやエンジニアの役割を理解しつつ適切に分解し、プロダクトチームのメンバーで分担することで成果が最大になるように努力することを粛々とやっていきましょう。

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