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辞職旅#10.最終話- メビウスの輪

2011年末辞職後、思い切って去った一人旅。 ローカル線限定の東日本&北海道フリーパスで 2012年1月4日~10日間の記録


1day:東京(上野)→古河→宇都宮→黒磯→郡山→福島→仙台→一ノ関→盛岡(カップル泊)<自宅最寄り駅含めて9回乗り換え>


2day:盛岡→八戸→青森→蟹田→木古内→函館→森→長万部→洞爺(地元に恵まれ閉めた宿で素泊まり)<8回乗り換え>


3day : 洞爺→東室蘭→苫小牧→登別→札幌(ネット喫茶店泊)<3回乗換え>

4day : 札幌→南小樽(ビジネスホテル泊)<1回乗り換え>

5day : 小樽→長万部→函館→木古内→青森→八戸→盛岡(カップル泊)<6回乗り換え>

6day : 盛岡→平泉→一ノ関→松島→仙台(ネット喫茶店泊)<4回乗り換え>

7day : ✅仙台→福島→黒磯→宇都宮→赤羽→上野→東京→最寄り駅<7回乗り換え>

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2012年1月10日が曜日、旅最終日を迎える。

スッキリした青空が昨夜とは全く別の仙台の顔を見せた。

良かった!

朝市で簡単に朝食を済ませて

足を動く。

牛タンは諦めるけど、

東北の名門、国立東北大学と

仙台(青葉)城跡は逃せない。

仙台駅辺りから3キロちょっと超える距離は

心中で最後まで抵抗している雑念を捨てに良い運動になる。

背中からかく汗は真冬の寒さからも見守ってくれる。

旅の幕を閉じるには理想なお天気。

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東北大学史料館

北海道大学博物館もそうだけど、

こういうところが好き。

人生が疲れた時、

人類のスケールを体感する。

人生の幅を再確認する。

そして、

次のところへ。

いつの間にかから坂道はどんどん広がって

軽い登山の気分になる。

そして、城跡に到着。

城跡なので当然何も無い

知って来たのに何となく寂しい。

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「曇りなき 心の月を 先だてて 浮世の闇を 照らしてぞ行く」

永遠に続きそうな威風堂堂の人も城も

歴史の大河に流れて夜中長い夢のように消える

無念無想だが、

貞山公(伊達政宗の尊称)が残した「辞世」は

今でも代々伝えって来る。

人生、無想無念

その時、

おい、そろそろ行くぞ!

現実が肩をたたく。

本格的な帰り道

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風景はどんどん

しばらく忘れていた現実に…

上野、そして東京駅に降りました。

7日間、移動距離2,000キロ超えて

真冬中を歩いて歩いて

退職旅と書いたが、

実は自分と出会い、

真面目に迎えた旅

これからは再就活しながらも

建設現場での日払い仕事が待っているが、

暗い自分を捨てて前向きを連れて来た旅。

一週間の旅がまるで夢の様が

散々、ボロボロ残っている証拠


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良し、帰ろう!

その時だった。

......

フプラットフォーム向こう側で目が会った青年がいた。

お互いびっくりして見た顔。

それは…

何と自分だった。

??????

......

2010年3月31日水曜日の夜、東京駅

「青春18きっぷ」のお陰でやっと旅に出られる。

23時10分、東京駅発ムーンライト大垣行を待つ。

リーマンショックの中、

やっと決まった就職。

帰国の行列の中やっと生存。

いいのか良くないのか判断できないまま

最大節約して旅に出る。

「青春18」は一人利用の場合5日間ローカル線のみ有効なので

こんな深夜出発のムーンライトが備えるわけ。

日本での本格的な社会進入…

入社前に自分なりの予算で一人旅に出よう。

「間もなく大垣、大垣行のムーンライトが…」

興奮してデジタルカメラの持った手が震える。


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その時だった。

......

フプラットフォーム向こう側で目が会った青年がいた。

お互いびっくりして見た顔。

それは…

何と自分だった。

??????

......

ムーンライトが構内に入り…


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以後、彼の姿はどこでも見つからなかった。

先見た自分は

目の錯覚だったのか。

辞職旅

大変ありがとうございました。

次からは「就職旅」編が続きます。

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