幽霊騒ぎ#1

これから俺が語る話は、21年前自分の軍隊時代に実際に経験した事件を記録したもので、今でもあの事を思い出すと背筋がひんやりとする。

あの日はとりわけ霧が深い晩だった。
あそこは現在は亡くなった大手企業であるHグループ会長がかつで海を埋め立て地として開拓した地であった。

そのわけで大人の背より高いヨシや沼が多くできて海風とかみ合って霧が頻繁に発生するところであった。当然野生動物も多く生きていて陰々とした夜中にはす猪に出会うのも珍しくなかった。

というわけで、夜間の運転兵士たちと動哨兵(見回りエリアを止まらずに動いて回る哨兵)、立哨兵(一つのエリアでずっと守る哨兵)兵士たちが山の獣たちとしょっちゅうぶつかるなど、その大変さがとこでも負けない我々の飛行団だが、あの日は深い霧がまるで生きていて浮遊している夢遊病患者のように基地を囲む、可視距離が10メトールも行かない晩であった。

軍犬部隊の一人の自分が相棒である犬を連れてくるため10秒距離の犬の家まで行ってくるのに、もう自分の軍服は水にやられた綿布団のように濡れていた。
悪夢の始まりは「海」の変わりに「草善」を連れて仕事に出ることになったからだ。
これは、はっきり言うと「突然事態」であった。

我々軍犬部隊は兵士なら常に一人で2-3匹の軍犬を任されて管理することになって、普通はしっかりしている(?)1匹が実際に勤務に行かせて、他に残るくたくたする(?)1-2匹のやつは人にすると、いわゆる「トラブルメーカー」又は、「保護観察が必要兵士」と違いないであった。
調子があまりよくないか訓練が十分ではないB級の軍犬の意味であった。

自分には大柄で情深い「海」というやつがメインのパートナであったが、最近数日間メンス中というわけで、神経が鋭くなったから「2-3日安定させろ」という獣医将校の指示により、選択肢なく、「草善」と出ることになった。
「草善」。。。まるで古典香港映画に出るような神秘な女みたいな名前だが、その軍犬は「草善」という本名より「巫女犬」という名前でもっと有名な軍犬だあった。
「草善」が前の飛行団で働いた時、幽霊をよく目撃されたという噂で「トラブル(?)軍犬」といじめられて
結局新しく出来た僕らの飛行団に捨てられた(?)というとんでもない噂の主人公で、今までは軽い気持ちで「おい、ふざけんなよ!」と笑い飛ばした今までの自分としても緊張するべきだったし、奴がただ一度自分を見上げるだけでも「冗談じゃねえ!」という事態になったのだ。

当時自分は兵長5か月目であった。
空軍兵長11月勤めで5月目だったらため息でるような話だが、とにかく自分は勤務組の中で一番上級者であった。
そんな自分が、男である俺が、こんな霧に。。。こんな狂った(?)犬一匹に怖がるわけには行かなかった。
我々が任される三つのエリアはすべて滑走路の内に位置していた。
「君が先任か。今日は先任が第3エリアに入ろう。」
「はい…はい?」--;

<続く>

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?