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キャラクター作り武者修行(3)【創作ブートキャンプやってみた】

本記事は2023年10月22日開催の創作ブートキャンプにて教わった創作方法に基づき、作ったキャラクターを発表している記事です。
※イベント詳細は以下の記事をご覧ください。

前回作ったキャラはこちら


7人目:財前宝(男性)

・表向きの立場:⑱アーティスト/歌手/俳優/アイドル
・キャラの正体:③超金持ち
・出自:⑫双子
・経験1「学生」:③遭遇(→世界の秘密⑱幸福な日々)
・経験2「一般社会」:④死
・ターニングポイント:⑪恋愛
・信念:④救済

宝は小さい頃から歌が好き。周りは認めてくれないが、双子の姉・玉枝だけは「たーくんは歌の天才だね」と褒めてくれていた。

弟の才能に惚れた姉は「お金の心配なく音楽活動に専念できるように」として、投資で巨額の資産を築く。しかし玉枝は早逝してしまう。享年二十三歳。

片割れを失い絶望する宝。姉の資産をすべて受け継ぐも、深い喪失感を癒せない。

しかし姉の「たーくんの歌を聞かせて」という言葉を思い出し、一人で音楽活動を始めることに。この悲しみを歌にして、楽器ができないからアカペラで歌うことに。その内「そのソウルに惚れた」と言い、協力者が増えていく。こうして宝をボーカルに据えたバンドが結成される。

しかし宝は姉に似た雰囲気を持つ女性と出会い、恋に落ちる。順調に交際を重ね、予想外に子供ができてしまう。「子供のためにもしっかり働いてほしい」と言われ、宝は音楽活動を辞めて働くことに。

(※姉のお金には手を付けたくないので、使ってないしあることも伝えていない)

二度目の喪失感を味わうも、愛する家族のために頑張る宝。しかし嫁は、やれ給料が少ないだの、やれ底辺労働者だのと宝を貶してくる。

「俺の人生、これでいいのか?」

そう思って生きる中、外回りで姉と死別した病院へやってくる。姉が死んだ時の悲しみ、そして歌を褒められた記憶がよみがえり「自分の歌で、悲しんでいる人の力になりたい!」と宝は決意。かつての仲間に連絡し、週末だけバンドを再結成する。

はたして嫁の理解を得られるのか。宝の音楽は聴衆に認められるのか。歌しかできない男の闘いが今はじまる。

創作メモ

「アーティストで超金持ちなら、とっくに成功してるじゃん」と安直に思った私です。そこを外すため「お金は持ってるけど、社会的には成功してない」を演出しました。

「じゃあどうやって……」で出てきたのが、双子設定です。「片方が稼ぐ担当か。でも二人もいると設定ダルイな」と思ってたら、まさかの「死」フラグ! すると「幸運な日々」も、姉との思い出に使えます。

本当はターニングポイントはいい方へ向かうべきなのでしょうが、今回は恋愛を悪い方に使いました。主人公が男性なのも、よりパートナーにネチネチ言われそうな方を選んだからです。ありそうですよね(笑)

でも救済(自分の、そして聞き手の)を目指す姿は、純粋に尊いと思いました。音楽知識がなくて恐縮ですが、私に協力者がいるなら書きたい一作です。

8人目:蛇ノ目善司(男性)

・表向きの立場:⑨エグゼクティブ
・キャラの正体:⑳天使/悪魔
・出自:⑪裏社会の家庭
・経験1「世界の秘密」:⑫アイデンティティ
・経験2「裏社会」:⑱拘束
・ターニングポイント:⑯夢
・信念:⑦復讐

蛇ノ目組は都内に居を構える古参ヤクザだ。しかし敵対勢力の台頭により、壊滅の危機に陥る。それを憂いた当時の組長は、悪魔を召喚。一人娘を与えることを条件に、地元で最強の組織となる。

その一人娘と悪魔の間に生まれたのが、主人公の善司。

祖父は納得した上での出産だったが、母からは疎まれ父からは放置され、愛情を感じられずにいた。「せめて悪行に染まることがないように」という由来の名が示す通り、本人は素直ないい子であったが、「悪魔(父)そっくりの顔」であるため、組員からも遠巻きにされていた。

そんな折、敵対組織が善司(当時八歳)を誘拐する。すぐに祖父が助けてくれるだろうと思っていたが、祖父は身代金の支払いを拒否。「厄介払いの手間が省けた」と笑う。

ハンズフリー電話で、それを聞いてしまった善司。敵対組織も善司の扱いに困ってしまう。

「自分は何のために生きているんだろう」
「こうなったのもすべて父のせいだ。あいつをぶん殴るまで死ねない!」

そう決意した善司は、敵対組織への加入を願い出る。「面白いことになるだろう」と当時の組長が承諾し、善司は敵対組織の一員になった。

父は悪魔の力を使ってのし上がってきたが、悪魔の力を嫌悪する善司はあくまで人間界でのやり方を踏襲する。「金が一番」として多種多様なビジネスを手掛けて成功していく。

いくらあれば、国家を動かせるか。いくらあれば、実家を買収できるか。
実家を潰すため、善司の闘い(金稼ぎ)は今日も続く。

創作メモ

5人目と似たような要素が出ましたが、無事に差別化できました。よかったです。

とっかかりは「天使/悪魔の子」と「裏社会の家庭」でした。「天使/悪魔が現代でエグゼクティブになるには、それなりに社会と関わる必要がある。いったいどうやって? 家庭に問題がありそう」と考えた時に出てきた裏社会。これはもう「強制的に生まれさせられた子だな」と思いました。

そうアタリをつけて要素を見ていった結果、イイ感じの流れに。

困ったのは、「夢」と「復讐」の折り合い。アイデンティティと拘束があったので、「実家の組をナンバーワンにする」で作っていたのですが、なんか違う。それよりも「自分がこんな目に遭うのはアイツのせいだよな!」となって、実家に復讐する方がベストだと思いました。最初の「強制的に生まれさせられた子」もこれで解決します。

復讐だと天国に行けないので、悪魔にしています。名前的にもめっちゃイイ子なので、報われてほしいですね。


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