米国株、ダウ4日続落し4ドル安 引き締め長期化懸念 ナスダックは反発

米国株、ダウ4日続落し4ドル安 引き締め長期化懸念 ナスダックは反発

米国・欧州株概況

2023年6月23日 5:39



【NQNニューヨーク=矢内純一】22日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に4日続落し、前日比4ドル81セント安の3万3946ドル71セントで終えた。米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めが長期化し、景気が悪化することへの懸念が重荷となった。半面、ディフェンシブ株やハイテク株に買いが入り、下値は限られた。

FRBのパウエル議長は22日の米上院銀行委員会で、米連邦公開市場委員会(FOMC)の委員らが「年内に1回、もしくはあと2回の利上げが適切になると感じている」との認識を示した。ボウマン理事も同日の講演で、「インフレ率を(2%の)目標まで低下させるために追加の利上げが必要になる」と述べた。

欧州では、英イングランド銀行が22日、市場予想を上回る0.5%の利上げを決定。スイスとノルウェーの中銀も政策金利を引き上げた。世界的に金融引き締めが続く中で、「米国も再利上げは避けられないだろう」(ジョーンズ・トレーディングのマイケル・オルーク氏)との声が聞かれた。市場の一部に残るFRBの利上げ打ち止め観測が後退し、米株の売りにつながった面がある。

ダウ平均の構成銘柄では、IT(情報技術)のIBM、石油のシェブロンが安い。部品会社のストライキで生産への懸念が出た航空機のボーイングの下げも目立った。

一方、前日に下げが目立ったハイテク株は全般に買い直された。ソフトウエアのマイクロソフト、顧客情報管理のセールスフォースが買われた。ディフェンシブ株の一角にも買いが入り、製薬のメルクや医薬・日用品のジョンソン・エンド・ジョンソンが上昇した。ダウ平均はプラス圏で推移する場面もあった。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発した。前日比128.410ポイント(1.0%)高の1万3630.609で終えた。ネット通販のアマゾン・ドット・コムが4%高だった。電気自動車のテスラも上げた。

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