米国株、ダウが6日ぶり反発 債務上限巡る過度な警戒和らぐ

米国株、ダウが6日ぶり反発 債務上限巡る過度な警戒和らぐ

米国・欧州株概況

2023年5月16日 5:17 (2023年5月16日 5:37更新)



【NQNニューヨーク=矢内純一】15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は6営業日ぶりに反発し、前週末比47ドル98セント高の3万3348ドル60セント(速報値)で終えた。イエレン米財務長官が13日、米債務上限問題に関する交渉について「進展している」との認識を示した。市場の過度な警戒が和らぎ、主力株の一部に買いが入った。前週末まで5日続落していたため、自律反発狙いの買いも支えだった。

債務上限問題を巡っては、バイデン大統領と野党・共和党のマッカーシー下院議長らとの会談が16日に行われる見通し。イエレン財務長官が13日、交渉が進展しているとの見方を示した。市場では「過度に悲観的な見方が後退している」(CFRAのサム・ストーバル氏)との見方があった。前週末までの5営業日で370ドルあまり下げた後で、自律反発を期待した買いが入りやすかった。

一方、マッカーシー氏が15日に「(見解には)大きな隔たりがある」と述べた。解決に向けた障壁は多く、積極的に株式を買う動きは広がらなかった。

ダウ平均は午前に140ドル近く下げる場面があった。ニューヨーク連銀が発表した5月の製造業景況指数はマイナス31.8と、前月(プラス10.8)から大幅に悪化した。景気悪化を示す材料として、幅広い銘柄に売りが出た。

半導体のインテル、クレジットカードのアメリカン・エキスプレス、映画・娯楽のウォルト・ディズニーが上げた。半面、通信のベライゾン・コミュニケーションズや医療保険のユナイテッドヘルス・グループが売られた。

ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は反発し、前週末比80.466ポイント高の1万2365.209(速報値)で終えた。

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