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選ばれる研修講師になるためには(1)

新しい週が始まりました。緊急事態宣言が解除になったことも関連してか、朝から打ち合わせや、お電話での問い合わせが続いています。
この1か月、いろいろなことが整理できたので、スッキリした気持ちでこれからに臨めそうです。

”講師として、もっと活躍の場を拡げたい!”と考えている方のご相談を受けたり、お話を伺う機会を持つことが増えました。
オンライン化が当たり前になり、講師力を高めるオンラインセミナーも数多く開催されています。

なかなか仕事に繋がらない理由として、
「まだ、オリジナルコンテンツを持っていない」
「オリジナルコンテンツを早く持ちたい」
「プロフィールが作成できていない」
「得意なテーマを持っていない」などがよく出てきます。

コンテンツ作り、得意なテーマ、プロフィールの作成。どれも、研修講師には必要なものです。
しかし、私は必要だけど、そんなに重要なものではないと思っています。

実はそれよりも大切なことが2つあります。

それは、
①「自分が何者か?」をきちんと整理して、いつでも伝えられるようにして いること。
②どのような場でも、自分を知ってもらう(選んでもらう)チャンスと捉えて、見せ方・伝え方・関わり方に磨きをかけていること。

研修実績や講師としてのキャリアを積んでいない人ほど、①と②は重要です。
これまでどのようなことに取り組み、そこから何を得て、どんな成果を出してきたか?が、”この人に仕事をお願いしてみようか?”に繋がっていきます。
でも、整理できている人は少ないです。
例えば、講師が集う交流会の中で、ふいに、「どんなことをなさっているのですか?」「どんなキャリアを経て講師を目指されているんですか?」と尋ねても、しどろもどろだったり、何が伝えたいのかわからない方。それなのに、「講師として独立しようと、今勉強中なんです」とおっしゃっている。
勉強も大事ですが、交流会に参加したのなら、自分のことを知ってもらうチャンスだと思ってほしいですね。

そして、コンテンツ作りについて。
講師経験の少ない方ほど、ベテラン講師=オリジナルコンテンツを持っているというイメージの方が多いです。しかし、企業研修では、自分の準備したコンテンツや得意分野がそのまま使えるわけではありません。

企業が求めているのは、講師のオリジナルコンテンツではなく、ウチの課題を解決してくれるオーダーメイドコンテンツである。

ということです。
オリジナル、オリジナルと躍起になってコンテンツを考えるより、WEB上にたくさん紹介されているコンテンツを集めてきて、どういう流れやポイントになっているか、検証してみれば、作成のコツがつかめます。
「ビジネスマナー」「プレゼンテーション」などのような一般的なテーマの場合、オリジナルというほど、オリジナルなものは作れません。
ワークや実習ならなおさら、場数を踏んで受講生の反応を見ながら工夫したものでない限り、オリジナルなものを作成するのは難しいです。

コンテンツ作りに欠かせないのは、課題や問題解決のステップやポイントをきちんと押さえていることが大切です。作成したコンテンツを見せていただくことも多いのですが、

どのような対象者で、どのようなニーズを持っていて、どこを目指しているのかを明確せず、内容を盛っているコンテンツが多いです。

ニーズとゴールを明確にせず、参加型の研修にしようとワークや討議を盛りすぎてみたり、時間配分がいい加減だったり、自分の感覚だけでスケジュールを組んでいたりなど矛盾だらけの内容のものも少なくありません。

私は前職の物流会社で、8年間クレーム対応と業務改善に携わっていました。
勤務していた年数は少ないですが、問題解決と改善が体に染みついているので、コンテンツ作成で悩むことはほとんどありませんでした。在職中の後半4年は、社内講師を務めていましたが、研修のカリキュラム・コンテンツは最初から自分で作成していました。

現在は、お客様と直接取引で研修を担当しています。しかし、定番のテーマやオリジナルコンテンツなどで研修を行うことはほとんどありません。
コンテンツを持っていなくても、「うちは今、こんなことに困っている/~を~の状態にしてほしい」と企業さんから具体的なご相談を受けるので、作成もしやすいのです。

使えるかどうかもわからないオリジナルコンテンツ作成に頭を悩ませるより、自分自身のこれまでを振り返って、問題や課題に直面したときに、
・どのようなゴールに向かって
・どのような対策を立てて実践し
・どのような成果を出せたか
を、ひとつでも良いので、しっかり整理して、重要なポイントを検証し応用できるものにしておくことのほうが、重要だと思います。


「これまでのことを振り返り整理」ということに関しては、会社を退職する際に、4年間携わっていた社内講師業務について、「研修講師の実績、活用事例と今後の課題」を手書きで120ページにまとめ会社に提出しました。

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会社のためにというより、私自身が将来、講師養成講座に携わりたいという思いがあったからです。そしてその目標は、社内研修講師として独立して3年後に、ビル管理会社さん社内講師養成制度の導入につながりました。

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