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中学2年生の授業を担当

昨日は早起きして、中学校で授業を行ってきました。

内容は、高校入試の受験科目になっている「自己表現」の準備をする授業です。

この中学校には、昨年から関わっています。
昨年、友人から紹介されて、3年生の授業を担当させていただきました。
8月にプレゼンテーションの基礎、
12月に「志望動機の作成」、
今年の2月に町外の高校受験を控えた生徒さんたちに面接指導を行いました。

3回の授業と練習を通して、みんなメキメキと力をつけ、2月に、自分から志願して面接指導を受けてくださった生徒さんたちは、全員、第一志望の高校に合格したそうでした。

3回の授業を通して、3年生を受け持つ先生方とも親しくなり、学年主任の先生から、
「ぜひ、来年は2年生の終わりから授業を担当してもらえませんか?」
とお声がけをいただいて、今日の授業を担当させていただくことになりました。3年生は、素直で一生懸命で、協力関係がしっかりできている学年でした。

しかし、3年生と違い、2年生はいろいろな面で問題や課題を抱えていて、担任の先生方も、指導に不安や悩みを抱えていらっしゃるようでした。

私はそういう状況ほどワクワクするんです。だって、たくさんの伸びしろがたくさんあるということだから…。
それに、昨年は、8月から担当させていただいたけれど、今年は、こんなに早い段階から関わらせてもらえることも嬉しかったです。

直前の打ち合わせで、先生方に
「3年生たちと比較するのではなく、生徒たち一人一人が、自分の歩幅で一歩ずつ前進できるよう、協力してサポートしていきましょう」

とお伝えして授業をはじめました。
体育館に2年生全員(約200名)に集まってもらい、これから準備と練習で必要なことを簡単に説明しました。

私の授業を受けてもらう前に、2年生は、3年生の先輩たちの動画(面接指導の際に録画していただきました)を見て、実際に今、自分が伝えられることを何でもいいから書く授業を受けていました。
授業の冒頭、みなさんに
「動画を見たり、書いてみて簡単だった?難しかった?難しかったら、具体的にどこが難しかった?」と尋ねると、
「いきなり考えなさいと言われても、何も思い浮かんでこなかった」
「文章にするのが難しかった」
「先輩たちのようにプレゼンができるか不安」という意見ばかりがでました。みんなの表情は不安と緊張で強張っているのがわかりました。

しかし、2時間の授業が終わるころには、みんな、自分が話せそうなテーマが見つかって、内容の骨格のようなものができていました。
2時間の授業の中で説明は最小限にして、書き出したり、声に出して練習したり、ペアになって聞き合ったりしていくうちに、伝えたい内容が増えてきて、みんなの表情も和らいでいきました。

「まだまだ時間があるんだから、今日皆さんにお渡ししたシートに、思いついたことをどんどん書き足してみてください!書いて、話していけば、自分にしか語れない内容ができるはずです!」
とお伝えすると、メモを取りながら話を聞いてくださったり、あいづちや表情で反応してくださっていた生徒さんがたくさんいて、

”その調子、その調子!”と思いました。
自己表現の取り組みは、生徒さんたちだけではなく、指導される先生方にとってもチャレンジなのです。
総合学習と自己表現を指導される先生方の研修やサポートが十分でないのが現状でした。

3年生の授業を担当させていただくときも、今日の2年生の授業も、今後のどのように指導すればよいかを考えるために、先生方も私の授業を一緒に受けてくださいました。

「繰り返し伝える練習をしていきたいので、大西さんが使われた資料を使わせてもらってもいいですか?」
「話す内容も話すことも苦手な生徒たちは、大西さんが行われたように、私が質問をしながら具体的にしていきますね」
「文章にするよりも、どのような流れで自分の伝えたいことを考えたらよいかがわかり、これからの指導について不安が消えました」

先生方も生徒さんたちと同じように、最後は笑顔になられていました。そして、もうひとつ、嬉しいご相談をいただきました。

「私たち教師のプレゼンを向上させる必要があると思っています。私たちの研修もお願いしていいでしょうか?」

授業が始まる前に、校長先生と今日の進め方についてご報告をしたときに

「生徒たちより、先生方の方が指導が大変だと思っているんです。でも、私は、生徒とともに先生方が成長してくださるチャンスだと思っているんですよ!」とおっしゃっていました。
だから、先生方から、研修のご依頼をいただいたことが、とても嬉しかったのです。

この自己表現の取り組みが、生徒さんたちだけでなく、先生方も学校全体の取り組みにも、よい影響を与えてくれると信じています。

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