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判断をぶれさせないためには?

■『百年思考』(高野登さんの著書)を読んで

今週に入って、30℃を超える暑さが続いています。今日も、朝から日差しが強いので、暑くなりそうです。
こんな日は、竹林に行きたいなーと思います。
竹は数十年に1度しか花が咲きません。しかも咲くときは一気に咲いて一斉に枯れるので、不吉だとされています。
なぜ、一斉に咲くのかというと、根っこが全部繋がっているからなのだそうです。
理由がわかると、不吉でも何でもありません。むしろ、一体感があっていい!とも思えます。

6月に入り、7月以降の調査や研修の準備をしつつ、読書を楽しんでいます。
昨日は、高野登さんの本をもう一度読み直しました。『百年思考』という本です。

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昨年までの10年間、長野県の善光寺を中心に、全国で「百年塾」を開催されていました。その活動の中で、塾生の皆さんとともに、これからの考え方やあり方を考えてこられたことが、まとめられています。

高野さんのことを知ったのは、12年前の今頃。高野さんがまだザ・リッツカールトン・ホテルの日本支社長だったころ、上村光典さんとの対談記事を見つけたことがきっかけでした。

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対談の内容が心に響き、”いつか、高野さんにお会いできるといいな~”と思っていました。そして、2年後の2011年11月17日、広島で開催された講演でお会いすることができました。

この本にも、書いておられることですが、
その講演の中で高野さんは私たちに、
「『1年の計は元旦にあり』といわれますが、私は元旦ではなく年末にあると思っています。もしも、時間を今年の元旦に戻すことが出来るとしたら、この1年をもう一度やり直せるとしたら、皆さんは今年の過ごし方をどう変えますか?」と問いかけられました。そして、
本当はどう過ごしたかったかを書き出し、重要事項は何かを考える時間をぜひ持ってみてください!まだ、今年は2か月あまり残っています。今年のうちに、出来ることをやっておくことが大切なのです!と強調されていました。そして、

「今年積み残してしまった重要事項も、翌年の予定表に今のうちに書き込んで新しい年を迎えられるといいですね!」と、にこにこしながらおっしゃっていました。

この言葉がきっかけになり、私は、翌年からつけ始めようと思っていた「ほぼ日手帳」で、毎年11月に1年の振り返りをし、翌年の計画を立てるようになりました。
ほぼ日手帳を活用するヒントをくださったのは、高野さんでもあるのです。

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高野さんは10年間でたくさんの本を世に送り出されました。特に私が何度も繰り返し読んでいるのは、下の4冊です。

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大切にされていることはずっと変わりありません。でも、社会情勢の変化や将来を見据えて、いつも、どうあるべきかを本を通して問いかけてくださいます。
洪水のように押し寄せる情報の中で、自分はどうありたいのか?
いつも本を読むことで、矛先を自分自身に向けて考えるきっかけをくださっています。

この本は、100の問いとそれに関するエピソードが2ページでまとめられているところが特長です。

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左側のページは端的にポイントが示されているわけでなく、情景が浮かんでくるストーリィが短くまとめられています。
この問いとストーリィを読みながら、私は何を大切にしているのだろう?どうしたいのだろう?と考えながら読みました。
なかなかしっくりとくる言葉で応えられないものもあります。でも、それでいいのです。
読みながら、ずいぶん前に、仕事の大先輩から贈られた言葉を思い出しました。


人に答えを求めて 何も返ってきません
自分という人間を面白がって、肩の力を抜いて、この人生を丸ごと抱きしめて受け入れていくことが大切なのです。

自分が何をもとに判断したのか?そのもとになるものを持っていることが大事。そして、たとえ判断が間違ったとしても、それを検証して次に活かせば判断はより確かなものになっていきます。

問題解決に直結したやり方や、失敗しないような対処法ばかり集めて失敗ばかり避けていると、失敗に気づく感性を育むことができません。
最初はみんなブレブレ。それでもいいのです。いろんなことを経験するから、ブレなくなっていくのです。

そして、いろんなことを経験しながら竹のように、のびのびとしなやかに進化し、潔く人生の幕を下ろせたらいいな~。読後はそんな気持ちになりました。

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そして、100の問いかけは一覧にして、手帳に貼りつけました。
来週、講演会で直接お話が伺えることを楽しみにしています。

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