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信じて待つ

リハビリの専門学校の講義を担当するようになって24年が過ぎようとしています。
25年前に、
「片道3時間半かけて通うのは大変だから無理!」と思って、お断りするつもりで教務部長にお会いしました。でも、話を伺っているうちに、”なんだかとっても面白そうだな!”と思いお引き受けし、気が付いたら24年経っていました。

学生たちと年齢の差はどんどん広がっていますから、世代間のギャップを感じないと言えば嘘になります。
変えるべきこと、変えるべきでないことを見分けながら、ガチで向きあい、一人一人と言葉を交わしていくと、最後に「進化」という大きな贈り物が待っています。
講義の締めくくりに行う修了試験では、みんな、講義を通して得たことを、思い思いに語ってくれています。

人間関係の講義を受けて、僕の考えは変わりました。人間関係は自由だと思うようになりました。僕が人と話をすることができないことや、文章を書けない原因は、人間関係は不自由だという考えが、知らないうちにできてしまっていたからです。

話をするときは、こうしなければならないとか、文章を書くときはこうしなければならないなど、自分でルールを作ってしまい、またそれができないので、何もできなくなっていました。

だけど、毎回の講義で大西さんからのメッセージを読んでいると、人間関係の基本は自由なのかもしれないと思うようになりました。もっと自由に文章を書いてもいいし、自由にお話してみてもいいのだという考えに変わりました。

僕の短い文章に、大西さんはたくさんの返事をしてくださります。そうすると、僕も動かされます。自分から何かしたいという気持ちになります。心も素直になっていくようです。自分も自由で、相手も自由だと思っています。例えば恋愛だと、近づくのも自由で離れるのも自由だと思っています。自分の気持ちも、相手の気持ちも大切にしたいです。

人間関係の講義を受けてから、僕は生きることが楽しくなってきました。とても嬉しいです。生きることが楽しくなると、人の大切さにも気づくようになりました。まだまだ僕にはできないことが多いですが、やりたいと思ったことは出来るようなるまでやろうと思います。最近は『信念』という言葉が好きになりました。

これは、昨年、卒業したKさんが1年の時に修了レポートに書いてくれた内容です。Kさんは、一番最初の講義の終わりに「今日の気づき」を書くとき、20分考えて、考えて1行しか書けなかった方でした。何をするのも考え込んで、時間ばかりが過ぎていきました。
でも、レポートのやり取りを続けていくうちに、いろんなことを書いてくださるようになり、行動も積極的になっていきました。
そして、3か月後に修了試験で、これを書いてくださったのです。

できることをとことんやったら、たとえ反応が薄くても信じて待つこと。
いつも、それを教えてくれるのは学生たち。講義を担当している私が、学生たちから一番学ばせてもらっていると思っています。






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