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学校では担当科目を教えているわけではない

先日、専門学校の講義が全て終わりました。今年から後期だけでなく、前期の講義も担当させていただくことになり、チャレンジの1年になりました。

残すは、後期試験だけです。

後期試験では、講義を通しての気づきとともに、人間関係、自分自身についてや、なぜこの仕事に就きたいと思ったのか?など、自由に書いてもらっています。


言葉で伝えたり書いたりするのが苦手な学生でも、毎回の講義の終わりに気づいたことや感想を書いてもらって、私がそれについてコメントを書いて返していたら、全員漏れなく、修了レポートには、体験したことや、考え、思いがぎっしり書いてあります。

知識的なものは、AはBであるのように答えがある程度決まっています。答えを見つけて構文に当てはめれば、文章にするのはそんなに難しくありません。

一方、自分がどのように考えているか?何についてどう感じ、これからどうしたいのか?には、答えはありませんから、知識的なものを文章にするより、難しいと思います。

しかし、毎年、実施するレポート試験には、学生たちの素直な気持ちがのびのびと書かれています。

初めての講義から、感想レポートを介してやり取りを続けているので、考え方や行動の変化が手に取るようにわかります。それが、1人ひとりの歩幅での変化や進化であることも、嬉しいです。

あまり失敗した経験がなく、失敗を恐れて消極的、大人しい学生が増えました。しかし、

うまくやらないといけない
のではなく、取り組み続けていれば、きっとうまくできるようになる。


そう思えるようになれば、今までためらっていたことに取り組もうと思えるようになるし、可能性がどんどん広がっていきます。

しばらく時間か空いていて、久しぶりにやってみたら、最初よりスムーズにできました。

最初は緊張したし、不安しかなかったけど、すぐにできなくても、やっていればそれなりに形になっていくんですね。だから2回目は、やるのが楽しみになっていました。


「覚えることより、理解すること、気づくこと」が大切です。
私は学生たちに、繰り返し伝えています。

それができれば、どんな人も、自分の力をどこまでも伸ばしていけると確信しているからです。

講義の内容が面白かったとか、話がわかりやすかったなどよりも、自分自身の驚きや喜び、不安や疑問を、自分の言葉で表現できているか?

書いてあることが、たとえ1行でもそういう内容の方が嬉しいです。
対話は、そういうところから発展していくのですから。


学力やコミュニケーション力の低下を、評論家のように語っても何も変わりません。
私は私が関わる場や関わる人と、ガチで向き合い、対話を深めながらともに進化していきたい。それが私の使命だと思っています。

専門学校の講義は終わりましたが、これから、小学校で6年生の授業、中学校で3年生の授業、校長先生の研修会、学校の事務職員の方の研修、新採用教職員の方の配属前研修と、学校に関わる仕事が続きます。楽しみで、楽しみで、ワクワクしています。

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