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03. 勉強は順調のように見えたけど…

次女が行きたかった高校は、県内の公立高校でも上位に入る進学校でした。

「真面目にコツコツ勉強したい」
というのが次女の純粋な志望動機でした。
大学に行きたいわけでもなく、将来なりたいものがあるわけでもなく、ただ、与えられた科目に取り組むこと。課題に真面目に取り組んで達成感を味わいたい!次女にとってそれが何よりも大切なことでした。

「それって志望動機にならんのん?」と聞いてきた次女に、私は、

「ちーちゃんがそう思っとるんだったらそれでいいんじゃない。それが正直な気持ちでしょ」と答えました。

小学校から徐々に取り入れられるようになったキャリア教育。
私もキャリアコンサルタントとしてキャリア教育には携わっていて、自分の将来について考えることは大事だと思っていました。しかし、小学校からキャリアについて考えるなんて、あまりにも先走りすぎて、個人に答えを強要している感があるように思えてなりません。(その考えは、現在でも変わっていません!)

次女は中学2年のとき、なりたいものについて何も書けずに机に突っ伏して泣いたことがありました。私は次女のレポートに「考えても考えても、思いつかなかったので、これ以上無理強いしないでください」

と代わりに書いて出させたことがありました。

学校は勉強をする場所です。集団で何かに取り組むことが目的です。
将来のことが見えなくても、その二つに夢中で取り組んでいれば、いつか必ず何か見えてくると思っています。

「だから誰かに何を言われても心配しなさんな。自分が考えていることを大事にしなさい」と次女に話しました。

根気があって頑張屋だけど、人に教えを乞うのが大嫌いな次女。

その真面目さと根気のよさで、小学校、中学1年、2年と勉強には問題なく取り組んでいるように見えました。

しかし、時々、「わからん!!!わからん!!もぉ~~~~!!!」とパニックを起こして、周りに当り散らしているのが、私は少し気になっていました。

落ち着いて整理して考えたら、そんなに難しいことではないんだけど、「わからない」という気持ちが、聴く耳を閉ざしてしまうところがありました。

テストの点数は良かったけれど、「本当にこの子は根本的なことを理解できているのかな?」と、少し気になっていました。

でも、私も仕事がだんだん忙しくなって、ほとんど毎日朝から晩まで家を空けていたので、そのことについて、次女とゆっくり話をする時間が持てなかったのです。

そして、中学3年生になって、気になっていたことは現実の問題として表れました。だんだんとテストの点数が下がりはじめたのです。

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