見出し画像

現場や社員の目線を大切に

昨日まで真夏のような暑さでしたが、今日は朝から雨、それも警報が出るほどの大雨で、JRや新幹線にも影響が出ていました。
予報では、明日も雨が続くとのこと。明日は山口で研修なので、新幹線は大丈夫かな?と心配しているところです。

講師仲間と話をしていると、「管理職になった経験がないので、管理職の研修を担当するのは難しいのでは?」という話題になることがあります。
確かに、経験があると具体的な内容が提供できますね。
管理職を経験された方のお話は、具体的で実践的、どのようなお仕事ぶりだったのかも想像できますし、研修を受けられる管理職の方たちからも、共感が得やすいと思います。私も管理職の経験は皆無に等しいので、経験のある方のお話を伺いながら、たくさんのことを学ばせていただいています。

しかし、経験のない者にとっては、どんなに学んでも知識やスキルは借り物に過ぎません。
ならば、会社に勤務して上司について仕事をした経験をもとに、別の切り口で管理職研修は出来るのではないでしょうか?

✔ たくさんの上司に仕えて、どのような指導を受けてきたのか?
✔ どのような指導が、自分自身の変容につながったのか?
✔ 教え方はわかりやすかったか?
✔ フィードバックのしかたは?今でも印象に残っている言葉は?
✔ 上司の仕事の在り方ややり方で自分も真似したいと思ったことは?

部下の経験が長ければ、これらに関してはたくさんの経験やエピソードを持っているはずです。それをしっかり検証し、具体例として整備しておくことです。
そして、管理職としての部下指導や部下育成の基本ポイントに照らし合わせながら体験談を肉付けしていくと、管理職の方にとって気づきや学びが深まると考えています。

「経験もないのに管理職研修だなんて」
管理職研修を担当し始めた頃は、私に対して皆さんがそのように感じておられました。でも、
「大西さんの話を聞いていて、部下から見たら私がそんな風に見えていて、だからギクシャクしていたんだなとわかりました」という言葉が少しずつ増えていきました。

経験談を整備する際に大切なのは、「こんな嫌な経験をした」「こんな指導は二度と受けたくない」と、好ましく思わなかった経験を並べるだけでなく、

「もっとこういう伝え方や接し方が必要だと思った」
「このような伝え方より、このような伝え方の方が効果が出る」

などのように、改善例もセットにして伝えるようにすることです。
大切なのは「やってはいけないことを指摘する」だけでなく、「もっとこうした方がよいという工夫や提案」を加えること。それが、現状の改善に
つながっていきます。誰でも、自分がやっていることを否定されるだけなのは傷つくし、長年自分なりによいと思ってやってきた方なら反発、反抗的な態度をとられ逆効果です。

会社に勤務した経験が浅かったり上司と関わった経験がなくても、新入社員研修や若手社員の研修を担当する中で、新入社員や若手社員に接する際に気を配ったり工夫していることをお伝えするのも指導のヒントになることがあります。
私は、社内講師時代から現在までの32年間、ずっと新入社員や若手社員の研修に携わっています。
新入社員や若手社員を取り巻く環境が変化していく中で、彼ら、彼女たちが変化したこと、どのような変化が生じても変わらないことは何かを見極めてきました。新入社員研修や専門学校での講義を担当し続けているのは、指導や育成に悩まれることの多い管理職の方の問題や課題解決のためでもあります。また、私の二人の娘たちの成長を通じて見えてきたこと、気づかされたことも大いに役立っています。
そしてそれでも十分でない場合は、受講して下さる方にどのようなことに悩まれているのかを聞きながら一緒に考えるようにしています。

どのような立場の方たちからも、現状をしっかり捉え課題や要望を整理し、立場が違う方たちの橋渡しをするのが講師の役割です。
知識やスキルを学ぶことも大切ですが、現場や社員の目線で物事を捉え、一緒に考えていくスタンスが最も大切だと考えています。

#管理職研修 #管理職の経験がない #経験がなくても出来ること
#現場と社員の目線 #一緒に考える

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?