一本のゲームの流行と衰退ペースが速くなっていることと、自分のペースで遊ぶことについて

youtubeでの動画のネタとしてゲームが特に好まれるようになってもう何年もたつ。
2016年ごろから、たくさんのyoutuberが一斉に一つのゲームを取り上げ、一斉にクリアして盛り上がったと思ったらすぐに消え、また次のゲームを探しに行くというサイクルを繰り返している。
自分はそれを再生数稼ぎだとか非難する気はない。動画を作るのはやっぱり大変である。
みんなはやりものが好きだから次々飛び移るのだろうか。友達との話題のため追い続ける人も多いだろう。
最初は自分もその流れに乗り、フレンドの勧めるままにゲームを買ってはクリアせず捨ててという行為を繰り返していた。
でも途中で限界が来た。精神疾患ゆえのクリアの遅さもそうだし、ほかの人より自由時間が少ないのも大きい。金銭的な負担も大きい。
でも何より、流行に乗っているプレーヤーたちの口の悪さが年々ひどくなっていくのは見ていられなかった。

一番堪えたのはSEKIROである。フロムソフトウェアのゲームが難しいのはいい。ファンにとってはそれがむしろ望みだろう。
でも、「こんな簡単なゲームをクリアできないなんておまえゲームヘタすぎ」と言って他人を非難するのはどうなんだろう。
それから自分は全部のゲームで高い難易度は意図的に避けるようになった。"ソウルライク"と呼ばれるゲームはもうプレイしたくない。自分が好きでプレイしているソシャゲを徹底的にこき下ろされたこともあった。

バトルフィールドというゲームが好きで、長年プレイしている。しかし開発元の力が年々弱くなり、プレイヤーの満足する品質が出せなくなってきた。
そこでBFが好きなプレイヤーたちは"BFではないが、BFのような遊び方をできる新しいゲーム"を積極的に求めるようになった。
その需要を見込み、"BFライク"なゲームが世に出るたびにyoutuberは新タイトルをとにかく煽った。その中出てきたのが"world war 3"というゲームだった。(古い話で申し訳ない)
steamでしかリリースされなかったが、当時の自分には武器のアタッチメントシステムが豊富だし、マップもかなり良く作られているし、本家BFより面白いのでは?と思っていた。
まあしかし、人口が定着しなかった。
youtubeで宣伝されることもなくなり、まもなくサーバーはクローズされた。
アーリーアクセスなのに、プレイヤーの期待値が高すぎて、開発がどうしても追いつかなかったのだ。
それから数年、BattleBit Remasterdというゲームがリリースされた。
フレンドから「人口一万人もいるよ!これからずっと盛り上がるよ!」と盛んにおすすめされたが、自分は非常に冷めていた。購入することもなかった。
youtubeで盛んに盛り上がったものは冷めるペースも非常に速いとそのころには経験的にわかっていたからである。
その結果の現在の状況はご存じの方もいるだろう。

このころから自分はほかのプレーヤーとのすみ分けを積極的に意識しだした。
レトロゲームを買い集め、周囲との話題性を意図的に切り離し始めた。下手に理解されて下手に解説を入れられて言及されるのが苦痛だからである。
誰にも話さない、誰にも汚させない、自分の中にだけあるピュアな感想。いわば聖域である。
面白いゲームはどうやっても面白い。古いゲームだから全部駄作だってわけでもない。
誰かに面白さをわかってもらう必要ってあるんだろうか?なんでも共有しなきゃいけない決まりでもあるんだろうか?

例えばPS6(仮称)を取り巻く状況を見るに、ハード/ソフト開発費の高騰、半導体の高騰、入手性の不安定化は変わりそうにない。
ある人のコメントで、「レイトレーシングで着飾ったって、ゲームの骨格がちゃんとできていないと面白いゲームとは言えないんだよ。見てくれだけの良い面白くないゲームではなく、きちんと作りこんだゲームを期待したい」とあった。

自分は将来にわたって業界(他者)がいい方向に変わることよりも、自分自身のふるまいを変えることのほうが速いし、より楽しくゲームができると思っている。
その結果、他者との隔たりができようとも構わないのだ。余暇の時間はできるだけたくさんの"楽しい!"という感情で埋めたいじゃないか。

そんなわけで、今日もブックオフで一本300円のゲームを買いあさるのであった。

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