完封負け　D-T13回戦（バンテリンD）

高橋宏が相手だから、打てないのは開始前から判っていた。今おそらく日本で一番良い投手だから、タイガース打線が打てるはずもなく、完封負けはごく普通の結果だ。せめて、1点差、最大でも２点差くらいでくっ付いていて、終盤にワンチャンスがあるかどうかのピッチャーだ。だから痛い敗戦でも何でもない。

勝てそうな投手から、確実に勝利を上げるのが重要だ。戸郷や高橋宏や東と言った各チームのエース級を攻略出来る糸口がタイガースにはない。盗塁はセリーグで一番少なく、ホームランも広島や中日とほぼ同じで最も少ない。昨年は下位からチャンスを作って上位で返す。それが出来ていたが、それも遠い昔だ。今年の打線では急激な上昇は見込めない。粘り強く、終盤まで僅差で競り合って、終盤にチャンスを何とかモノにして逃げ切る。それしか勝ち目はないと思う。寂しい事だが、それが現実だ。

だから、明日の涌井は攻略しなければならない投手だ。それでも立ち上がりから打ち込むのは難しいだろう。３廻り目の５回辺りには何とか点を取りたいと思う。だから、先発の伊藤将には粘って５回までは０で凌いで欲しい。先に点を取られると、代打を送られるから、自分に勝ちが付かなくなる。

村上は細川に打たれた２ランが痛すぎた。１点なら何とかなる点差だが、３点差はキツイ。上手く体を前に出して泳がせたように見えたが、あの態勢でフェンスオーバーされるのだから、球の切れが無いのだろうね。７回まで投げ終えて被安打４だったが、あのイニングのビッグイニングは高橋相手には厳しすぎた。

４回表の二死・二三塁で佐藤輝の打席。高橋宏はストライクゾーンを広く投げて、最悪歩かせてもいい投球をするのかと思った。だが、そんな気配は一切なかった。佐藤の次が野口だったから歩かせてもいいと思いがちだが、投手から見たら、佐藤はそれほど警戒するバッターでもないんだろう。寂しいが、現状の佐藤の評価はその程度だ。

８回表、一死から梅野と小幡の連続ヒット。代打渡邊は三振。近本は四球を選び、二死満塁。ここで中野は１ゴロに倒れた。近本も中野も極端なアッパースイングになっている。アッパーになればなるほどゴロが多くなる。コーチは気づいているはずなのに、一向に矯正出来ない。

率を残していた前川が３試合連続の１２打席ノーヒットだ。これは痛いですね。大山は一軍復帰した時はホームランや打点を上げていたが打率は２割１分から上がらない。佐藤も再び２割３分台。６番を打てるバッターも野口や島田や豊田ではコンスタントには打てない。梅野や小幡が比較的頑張っているが、主軸がこれでは厳しいね。やっぱり、バッターにとって一番重要な数字は当たり前ですが打率だ。ホームランはヒットの延長だ。

お互いにつぶし合っている。粘って粘ってくっ付いて行くしかない。