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久々の嫉妬心を確認した週末

月曜日、週刊男色ディーノです。
プロレス界で起こった…というか、この一週間で私の目に入ったプロレスのニュースを私の視点で語らせていただくのがこの「週刊男色ディーノ」です。
今週は、「今のスターダム面白そう」っていうのと「実家プロレスについて」です。

まず私自身のことを述べておくと、大阪、浜松の連戦でした。
今大会は始まる前に
・KO-D無差別級のチャンピオン、上野勇希が発熱で
・そして樋口和貞が首のヘルニアで長期欠場
が発表され、カード変更を余儀なくされた状態で開催されました。
アクシデントだったりの、こういう時のDDTは強いんでね。
ちょっと楽しみではあったのですが。
ケツ論から言うと、DDTの選手は頼もしいなーと思いました。
控室の場所だったり、試合順だったりの関係で直接見た試合はそこまで多くはなかったんだけど。
特に浜松のメインはすごかったです。
たぶん、両チームとも腹くくってたんでしょうね。
試合後MAOさんがマイクで言ってたのが全てだと思います。
「タイトルマッチのつもりでこの試合に臨んだ」と。
まさにタイトルマッチ級の試合でした。

こう書くと、タイトルマッチじゃない試合は手を抜いてるのか?
というツッコミが入りそうだから述べておくけども。
タイトルマッチが特別なんですよ。
プロレスラーの資質として「怪我しない」という要素は重要です。
言うてめちゃくちゃ激しいコンタクトスポーツなんで、怪我はするもんなんですよ。
でも、その可能性を限りなく少なくしないといけない。
できるだけリング上で怪我する姿をお客さんに見せたくないわけですよ。
ここもまたいわゆる他の格闘技とは一線を画すところなんだけれども。
他の格闘技は相手を壊すことを目的とするものが多いです。
もちろんプロレスにもその要素はあるんだけど、デッドラインを超えないようにするのもまたプロレスなんです。
ここはアンケートを取ったわけではないので人によって解釈が違うかもしれませんが、多くの選手はそう考えていると私は思っています。
プロレスって相手の技を受ける要素があるんですよ。
だからこそ、壊し切っちゃいけない、と私は思っていて。
そのために練習をするんだと思っています。
自分が壊れないためにもそうですが、相手を壊し切らないために。
それでも、怪我してしまうのがプロレスなんですね。
だから、日々の戦いで自分が壊れるかどうかを管理するのもまたプロレスラーの仕事だと私は考えています。
例えば、関節技で腕が折れるまで我慢をするのがプロレスラーの仕事だとは思いません。
明日、もしくは次の週末にも試合があるんです。
そこに出られるよう、しっかりギブアップする。
これがプロレスラーの誠実な仕事だと思います。
まあ、そもそもなるべくギブアップしないようにその前段階で防ぐのも大切ですが。

ですが、タイトルマッチは特別なんですよ。
120%を出してしまうんです。
100%以上を出すのがいいと言ってるんじゃなく。
どうしても出てしまう。
だから、特別なんですね。
もちろん、怪我のリスクは高まりますよ。
100が自分の管理のマックスなわけで、それ以上を出すんですから。

普段が100だとして、タイトルマッチが120。
もう大雑把にそういう把握でいいと思います。

で、浜松のメインのタッグマッチは全員が120でやったって話です。
これ、毎回やるのはちょっと違うと私は思っていて。
理由は前述の通り。
100以上の力は基本的に、出すと危ないんですよ。
だけど、大会直前にDDTの主力2人が抜けたその穴埋めをしようとメインでタイトルマッチ級の試合をやろうとしたわけですね。
折角チケット買ってくれたのに主力2人が急に見られなくなって、損したって思わせたくないから。

いいねえDDTイズム。
ちなみに私も浜松では「緊張感」という、普段抜かない刀を抜きました。
詳しくはまあ何かで調べてみてください。

というわけで本題です。
まず「スターダム、今面白いんじゃね?」から。
ごめんなさい、試合を見たわけじゃないんです。
ただ、Ⅹのタイムラインに流れてきた短い動画が面白そうに見えたって話で。
私が見たのはワンダーオブスターダムのタイトルマッチ後のやり取り。
岩田美香選手に負けベルトを失って茫然自失で動けない安納サオリ選手になつぽい選手が語りかけるという動画なのですが。
これが非常に良かった。
いや、感情を発露されている本人たちにこういうのは失礼かもしれないんだけど、いち視聴者として。

実は私、プロレス団体の集客に関して、試合とは別のところこそが大きいんじゃないかと思ってるんですよ。
そこらへんは今回本題ではないので無料部分ではパスして有料部分で語ります。

ともかく、試合後の選手の心をさらけ出した。
そして、スターダムのⅩ公式アカウントでその模様を切り取って世に出した。
これ、極めて大切なことだと私は思っています。

プロレスってね、試合内容ってなかなか語り継がれることは少ないです。
もちろんそういうケースが無くはないのですが、その場合でも例えば

「ホーガンが猪木を舌出し失神させた」

「小橋と健介がチョップを打ち合った」

っていう、ひとつのシーンだけなんですよ。

その前後の試合シーンはあまり話題に出ることはない。
あ、ファン視点での話なので敬称略です。そこはご勘弁ください。

で、語り継がれるのは例えば
「髪切りマッチで負けて自分から髪を刈った」
とか
「入場前にテロ攻撃された」
とか
「マイクで〇〇と言った」

といった、いわゆるシーンなんですね。
プロレスで多くの人に残るのは、試合内容ではなくシーンなんです。
だからといって試合内容がどうでもいいって言ってるんじゃない。
SNSで多くの人の目を止めるのは攻防ではなく、シーンだって話をしたいんです。

その意味で、岩田選手、安納選手、なつぽい選手のあのシーンは強いです。
観客からヤジが入って岩田選手もなつぽい選手もそれにブチ切れる、までもシーンの印象強さに拍車をかけています。

これはただの私の好みの話なんですが、選手の心をこれだけさらけ出しているシーンを見せつけられたんで「スターダム面白いんじゃね?」って私が思ったっていうお話でした。

あと「実家プロレス」ですね。
これはホント正直な話、嫉妬しました。
何に対してって、企画に対して。

私、あまり嫉妬という感情は抱かないんですよ。
例えば、昔から私はササダンゴさんとよく比べられたんですけども。
嫉妬という感情はそんなに抱かなかったです。
最近では平田さんがDDTらしさを表現することが多いですが、それも嫉妬はしてません。
なぜかと言うと、私と彼らでは持ち味が違うからです。
それよりはバラモン兄弟の方に嫉妬しますね。

もちろん、そうは言うてもササダンゴさん平田さんにも嫉妬することはあるんですがね。
もう有料でもないのにゲロってしまうと、嫉妬するのは
「私の得意とする部分でのアイデアを実現された時」
です。
負けたくない部分で「やられた!」って思う時、と言い換えてもいいでしょうか。

で、久しぶりに感じたそれが「実家プロレス」です。
佐藤光留選手、通称ひかるんにやられました。
ひかるんの追求するリアリズムが、実家でプロレスをするっていう形で実現したんですね。
あまりみんなわかってないかもしれないけど、これって相当バカですよ。
個人情報がどうこう言われる時代に、実家を晒すわけですよ。
その上そこを戦場にする。
〇〇プロレスっていう路上プロレスの形式は確かに髙木三四郎が生み出しました。
でも、実家プロレスはその中でもかなり異彩を放ってるんじゃないでしょうか。
もう路上でもないしね。
まあ、それを言ってしまうと路上プロレスのほとんどがそうなんだけれども。
で、これの何が凄いって言っちゃえば内容なんてどうでもいいってところなんですよ。
この「実家プロレス」というパッケージングだけですでに面白い。
実家ってことは親も晒されるわけだし。

で、結局のところ誰も損しないという。
バカバカしいって本当に強い。
ホント、やられました。
ひかるんは、刺激を与えてくれる戦友の一人です。

というわけで、今週は「実家プロレス」に大いなる刺激を与えられましたっていうお話でした。
あと、スターダムがここにきてちょっと面白そうだって話。

有料部分では、もう少しその辺を掘り下げて語ってみます。

言っちゃえば、今回のスターダムの話から転じて、例えばよく聞くスターダムと比べて東京女子の試合のクオリティはどうなのか?的な話です。
あくまで「例えば」。
例えば、DDTと新日本プロレスの試合クオリティ差、の話でもあります。
比較の話ではありません。むしろその逆。

とはいえ、納得はできないかもしれません。
ま、あくまで私の意見なので、読んだ上で自分の意見を尊重してください。
では、有料です。


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