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【無料】7月21日DDT両国大会で思ったこと

週刊男色ディーノです。
DDTのビッグマッチが終わり、DDTだけでなくG1クライマックスが始まったり、ドラゴンゲートはドラゴンゲートで凄いことが起こってたり。
よく同じ日に各団体の大会が被ることを興行戦争って言うけれど、全部の団体がお客さんを集めるのが理想なわけで。
今のプロレスって、一度会場に来てもらって雰囲気を味わってもらうのが一番ファンになってもらうための近道なのかなって思います。現実的に。
きっと他の方法もあるし、実際にプロレスにハマるまでの道はいっぱいあるんだろうけど、たぶん体験として生観戦が一番楽しいと思っているので。
そういう意味で、各団体が各地でお客さんを集めるのが業界として健全なプロレス普及の方法なんでしょうね。近道にして正道。

って言っておきながらやはりプレイヤーの私は、他団体の大会と自分の団体のビッグマッチが同時に行われた時には他団体への解像度は低くならざるを得なく。
なので、申し訳ないんですが、今回の週刊男色ディーノは素直にDDT両国国技館について書かせてください。
書きたいことはいっぱいあります。

無料版として、ざっくり両国大会で起こったことを私視点で感想を書きます。
ひとまずこれ読んでくれてれば私がどう思ったかはわかると思います。

ただ、このnote記事はジャーナリズムはさほどないので、正しい見解かどうかは別の話です。あくまで私のフィルターで見た場合はこうだよっていうだけの話。

で、おそらく皆さんが一番気になっているであろう自分の試合の深い話は有料で。
ここは商機なので、申し訳ない。
そして実は、この話は別の視点でも語りたいと思っているので、また近々別のタイミングでも書きます。今回は、昨日の話に絞りますね。

というわけで、7月21日DDT両国大会で起こったことのまとめです。

○オープニングマッチ
中村圭吾&石田有輝&須見和馬 vs 夢虹&高鹿佑也&イルシオン

DDTのビッグマッチの傾向として、だいたい若者たちが第1試合に置かれることが多いんですが、今回に関して若者たちはとても考えているなと思いました。
プロレスって非常に難しくてですね。
自分の立ち位置によって、興行での立ち回りが変わるんですよ。
小さい会場ならば、自分のことを知ってくれてる人もそれなりにいる。
だから、いつも通りやればいい。
だけど、大会場は自分のことを知らない人の方が多いんですよ。
キャリアの少ない選手だと特に。
そういった今回の若者たちは自分の立ち位置を理解した上で、その立ち位置を上回ろうとの野心もあった。
モニターで見てて、後から動画でも確認したけどおじさん嬉しかったね。
ここから先、より考えてより実行した奴が上に行けるよ。

○第二試合 髙木三四郎ゆかりの人たちによる6人タッグマッチ
大鷲透&田島久丸&川松真一朗 vs 大石真翔&高尾蒼馬&一般人・澤宗紀

試合のタイトルだけで、巻き込まれた感がすごいけども。
それでも、やはりDDTの第2試合は頼もしくてね。
ちゃんとやるべきことをやるんです。
強烈なトピックスはないけど、こういう試合もまた必要。
中継ぎが強いチームって強い。
DDTを下支えしてるのは、特に注目を集めることのない試合なんです。
素直にすごいなって思った。

○第三試合 スペシャルシングルマッチ
スーパー・ササダンゴ・マシン vs 平田一喜

「DDTを見に来た!」って思える試合でした。
生ではパワポ部分しか見てないけども。
ササダンゴさんと平田さんはやっぱり凄くて
ササダンゴさんがわかりやすい才能を持ってる一方で平田さんは気づきづらい才能を持ってて、この2人の相性はとてもいいんだなと思いました。
あとシンプルに、今年47歳にしてたぶん思いつきで髪の毛を刈ることができるササダンゴさんをマジで尊敬しました。ちょっとだけ悔しかった。
普通、試合で負けて泣きながら刈られるもんじゃん髪の毛って。
それでいて刈ったのに負けるって。

○第四試合 スペシャル6人タッグマッチ
鈴木みのる&石川修司&佐藤光留 vs 秋山準&納谷幸男&松永智充

この試合、私の試合の直前だったんで控えてて音だけしか聞こえなかったんだけど、めちゃくちゃ盛り上がっててプレッシャーでしたよ。
それにしても、なんだか今のDDTの陣容がすごいなって感じました。
これだけのメンバーを相手に、準ちゃんをはじめDDT所属選手がちゃんと迎え撃てるようになった。
こういうところに「DDTは大きくなったんだなー」って控えながら感じました。
次の私の試合が、まさにそういうテーマの試合だったんで。
とても感慨深かった。

○第五試合 総研ホールディングス・ヤネカベ presents 髙木三四郎無期限休養ロードFINAL~アイアンマンヘビーメタル級選手権試合・ウェポンランブル
<王者>男色ディーノ vs 髙木三四郎<挑戦者>

この試合を終わった今でも、髙木三四郎が復帰するかどうかはわからないと私は思っていて。
本人が戻ってくるって言ってるんだったらそうなんでしょう。
ただ、私としては最後のつもりでこの試合に臨みました。
最後だろうから、最後にふさわしいウェポンを用意した。
それだけの話です。
そこから先の話は、まったく私も想定していなかった展開で。
用意した私がそうだったんだから、当然髙木三四郎も予想だにしなかったはず。
それが生み出したリアルなドラマだった。
8年間。
本当の意味では埋まらないこの時間。
だけど、たった一言で時間も、想いも。
時空がゆがんでしまう瞬間がある。
そういう試合…というか試合後でした。
ところで、マジでヤネカベさんの勝利者賞「屋根と壁の補修一生分」をもらえるのだろうか。

○第六試合 KO-D6人タッグ選手権試合~サバイバル4WAY6人タッグマッチ 60分勝負

<王者組>HARASHIMA&ヤス・ウラノ&彰人 vs 佐々木大輔&KANON&MJポー<挑戦者組> vs 高梨将弘&アントーニオ本多&正田壮史<挑戦者組> vs アジャコング&勝俣瞬馬&To-y<挑戦者組>

試合後だったんでまるで見ることは出来なかったんだけども。
でも大丈夫なんですよ。
わかってる人だらけだから。
考えて考えて考え抜いた末に今のDDTに残っている人たちばっかり。
それに加えて、対応の鬼であるアジャ兄。
逆に、正田さん、To-yさん、あとは勝ったけどKANONさんもかな。
この3人はこの試合を吸収しないともったいない。
DDTはこういう人がいっぱいいる試合もちゃんと面白いからね。

○第七試合 スペシャルシングルマッチ
KONOSUKE TAKESHITA vs 田中将斗

G1クライマックスも含めてシングルマッチが多いのに、さらにDDTでもシングルマッチ。
しかも相手は業界トップクラスに居続ける田中選手。
私最近思い始めたんだけど、竹下さんってたぶん挫折が見えにくいタイプなんですよ。
だから上から目線に見えてしまう。
で、たぶん本人もそれわかってて、上から目線でいられる自分でいるよう努力をしている。
それがまさに今、花開こうとしてるんだなって。
これって要するに身近なスターじゃなくて、スーパースターの在り方なんですね。
いい悪いの話じゃないです。
ただ、このアプローチでDDTを極めるのって、初めてのケースかもしれない。
厳密に言えばケニーもそのタイプなのかもしれないけど。
本当に竹下さんに注目しなきゃいけない時期が来たと思うよ。
前人未到のドラマティック・ドリームの在り方。
これもまたDDT。
…ってことを見てて思いました。

○第八試合 KO-Dタッグ選手権試合
<王者組>遠藤哲哉&飯野雄貴 vs 潮崎豪&小峠篤司<挑戦者組>

てっちゃんが過去を取り戻そうとしている。
周りは、あれはただ運が悪かっただけだと思っている。
もう気にしなくてもいい、そう思ってる。
だけど、そんなことは関係なく。
てっちゃんがてっちゃんの中で取り戻さなきゃいけない事なんだろう。
そうなると、もう周りは関係ない。
これは、てっちゃんの人生の話だ。
てっちゃんも人生をプロレスに捧げている。
見届けよう。
本当に取り戻せるかどうかなんて、実はどうでもよくて。
自分がどうしたいのか、これに尽きる。
共有する時間は同じでも、てっちゃんの中での時計の時刻が皆と違うのかもしれない。
てっちゃんの時計が、動き出した。
その事がすでに、もうてっちゃんの時間なんだ。
そう思いました。

○セミファイナル ドラマティック・ドリームマッチ~ノーDQマッチ
エル・デスペラード vs クリス・ブルックス

美しい試合って、この試合のことを言うんだろう。
クリスは、やはりDDT最高の外国人レスラーだと思う。
だいぶ前にそういうnote記事を書いたけど。
この試合で確信しました。
プロレスにはその人となりが出るってよく言われるけれど。
クリスのプロレス観がよく見える試合でした。
あとはデスペちゃん。
この人、人生を楽しんでるよね。
人生には色んな楽しみがある。
それを試合で表現してるよね。
新日本プロレスに所属しながら、新日本ではできないプロレスもちゃんと楽しんでる。もちろん、新日本プロレスの戦いも楽しんだ上で。
そんな二人が戦ったのだから、試合が美しかったのだろう。
人生が見える試合は面白い。

○メインイベント グッドコムアセット presents KO-D無差別級選手権試合
<王者>上野勇希 vs MAO<挑戦者>

関係なかった。
メインに来るまで色々なプロレスがあって、そんな色々なプロレスを楽しんでもらえるのがDDTの色なんだけれども。
メインには、それまでの試合はなにも関係なかった。
上野さんとMAOが、それぞれやりたいことをやった。
2人の世界。
それがすなわちDDTのメインイベント。
たぶんだけど、正解を見つけていたんだと思う。
DDTのビッグマッチのメインは、自分のやりたいことをぶつけ合う場所だから。
そもそもやりたいことが大きくないと、メインには立てない。
この1年かけて、他の選手の夢を喰らって大きくしてきた夢のぶつけ合い。
その決勝戦が両国のメイン。
2人が自分のプロレスを思う存分ぶつけることができたなら、それがDDT両国のメインだ。
私は、2人を誇りに思うよ。
この2人の戦いから、また次の新たなDDTが始まった。

DDTは、ここからだ。

…とまあ、私の所感はざっとこんな感じになります。
見た人によって様々な感情を持って帰った大会になったんじゃないかなーなんて思っております。これが2024年のDDTです。

今後ともよろしくお願いいたします。

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