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ずっと話したかったんですよ。個人的に。

「ずっと話したかったんですよ。個人的に。」

久しぶりに顔を合わせた後輩女子から笑顔でそう言われ、比類なきピュアな心の持ち主である筆者はどぎまぎしてしまった。

「ん?いつでも話し相手になりますよ!?」

などと意味の分からない返答をしていたかもと、曖昧な記憶を辿っては頭を壁に打ち付けたい衝動に駆られるので、今日は早く帰ることにした。(仕事しろ)

なんだよ、個人的にって。倒置法ズルい。

実際このセリフを上司が吐いていたら、違う意味で舞い上がっていただろう。これは可愛い後輩ちゃんが言うからズルいのである。上司が言う場合はただの卑怯である。

筆者はこの1年ほど普段居る拠点とは異なる場所で仕事をしていたため、後輩ちゃんとは半年程疎遠であった。いや、"疎遠"というのは間違っている。"疎遠"とは近づいていたものが離れることを意味するが、我々二人は近づいてすらいなかったのだから。

にも関わらず、何を期待していたのか?

この男は何歳になっても阿呆なもので、そのセリフを聞いた瞬間、頭は真っ白なようで、妄想でいっぱいなのである。仕事なんてどうでもいいのである。(仕事しろ)

結局今日はその後話すタイミングを逃してしまったため、彼女が筆者と話したかった理由はわからなかった。こうなってしまうとたちが悪い。

膨らむ妄想は止め処無く、制御不能である。

こんなことを書いていると「お気楽に仕事やってるな」「軽い男だな」などと思われそうだが、そんなことはない。思慮分別のある行動は取れるし、与えられた仕事は期間内にしっかりこなしている。(つもり)

今日はニヤニヤしてしまうので仕方なく帰ったが、来週からむしろ仕事は捗るはずである。三連休の後には(可愛くて自分に憧れる心優しくてきっと料理も上手い)後輩ちゃんに会えるのだ。きっと連休最終日の夜、ブルーマンデー症候群にならないだろう。むしろ、ピンクマンデー症候群である。

妄想は好循環を生み出す。
永久機関といっても過言ではない。

読者の方々もどうだろうか。アイドルでも身近な人でも片思い相手と疑似恋愛したり、指折りのギタリストになってみたり、高いインテリアを買って部屋を飾ったり、オリンピックに出てみたり。妄想をした時、きっとその結果、意欲的になったりしないだろうか。

大人になると、現実と見境がないと馬鹿にされたりもするが、知ったこっちゃない。そもそも自分の頭の中の出来事は、自分にしか分からない。

だからもっと好きに、自由に妄想しよう!

しかしまぁ、あまり可愛い後輩ちゃんの妄想を重ねると、彼女さんに怒られそうという現実もあるので程々に自重するけどね。分別は持とうね(σゝ∀・)σ

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