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エンタメ感想文

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映画・テレビ・舞台・本の感想をまとめました
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2023年11月の記事一覧

海外ドラマ『X-ファイル』の未来予言:シーズン1エピソード6

使っていないDVDレコーダーを引っ張り出してみたら容量いっぱいに録画されていました。 今は亡き「D-Life」というチャンネルでは海外ドラマをたくさん放送していてました。録り溜めたエピソードがパンパンに入っていて最近ちょくちょく見ています。 よく見ているのが SFドラマ『 X-ファイル』。 驚いたエピソードがあります。 自分の記憶と内容がかなり違っていて、いま見ると懐かしくもあり、新しくもあり……。 当時の最先端の SFドラマなので、現在の科学とズレもあります。こ

映画『藁にもすがる獣たち』- 生きてさえいればどうにかなる…のか

映画館のチケットをずっと使えずにいたコロナ禍。 2021年、久々に映画館で観た映画です。 映画館自体は混んでいたものの、この映画を観ていたのは僕をふくめ2人しかいませんでした。 日本の小説が原作の韓国映画原作は日本人作家・曽根圭介さんが 2011年 に発表した犯罪小説です。 日本の小説が、韓国で映画化されました。他国の作品を自国で映画化するほどの熱量があるのでは、と思い興味を持ちました。 あらすじ父から継いだ店をダメにしてしまった男。自分の借金のせいで家庭がくずれ夫

『リンボ』ハードボイルド白黒映画:残酷なのに美しい

先月、東京国際映画祭が日比谷・有楽町・銀座で開催されていました。 メジャーな作品だけでなく、コアな作品、社会派な作品も登場し、日本で公開や配信のない映画を見られる良い機会です。 今さらですが、第34回「東京国際映画祭2021」で観た作品の感想です。 『リンボ』という香港を舞台にしたかなりハードな作品です。 『リンボ』あらすじ犯罪うずまく香港のスラム街。左手だけが残される猟奇的な連続殺人事件が起こる。 その手の持ち主は誰なのか、すでに死んでいるのか。暴力的なベテラン刑

有吉佐和子『悪女について』倫理観を整える

1978年に出版された有吉佐和子著『悪女について』。 今読んでもめちゃめちゃおもしろいです。 500ページの大作ですが、27章に分かれていてすごく読みやすい小説です。 有吉佐和子さんのレビューを note で見かけたのがきっかけで今回書いています。 『悪女について』のあらすじ1970年代、女性実業家の富小路公子が日本橋の道路で亡くなる。 どうやら自分の所有するビルから転落したらしい。 自殺なのか、他殺なのか……。 一代で大金持ちとなった公子。大豪邸をかまえ、テレ

ミュージカル『ウィキッド』- ブロードウェイの観客500万人目の公演にいた不思議

ブロードウェイ・ミュージカル『ウィキッド』。映画『オズの魔法使い』tろ並行する世界を描きます。 初演から20年目。 僕は初めての一人旅でニューヨークのブロードウェイに行ったとき、日本からチケットが取れませんでした。ダメ元で劇場窓口に行きチケットをゲット。 この公演が本当に素晴らしく、今でも鮮明に覚えています。 というのも、このとき500万人目の観客がいるという記念公演。 そして、人生を前に進めてくれた公演でもありました。 『For Good』僕が1番好きな歌『Fo

アニメ『風が強く吹いている』- 敗者の美学

2019年ごろ。深夜にちょっとテレビをつけてみたらとても静かなアニメが放送されていました。 心にずっしりと響く作品ですが、基本的にはコメディタッチなので笑えるシーンが多いです。 箱根駅伝がテーマで、ランニング・シーンは疾走感にあふれます。 ちょっと見るつもりが気づいたら毎週見ていました。 アニメは全23話。原作は、三浦しをんさん。 クレジットで名前を見つけた時、ドバーッと鳥肌が立ちました。 あらすじ寛政大学のとある寮に住む9人。 この寮に住む清瀬灰二の誘いで、俊

『アクターズ・スタジオ』ハリウッドスターの本音

NHKやスターチャンネルでかつて放送していた『アクターズ・スタジオ・インタビュー』。 俳優の本音を引き出すインタビューに定評がありました。 名物司会者だったジェームズ・リプトンさんは2020年3月2日、すでにお亡くなりになっています。 『アクターズ・スタジオ・インタビュー』あまり本音を話さない俳優でさえ、涙を流すほど熱くなることがある番組です。 その秘密は観客にあります。 このインタビューはニューヨークにある俳優養成学校「アクターズ・スタジオ」の授業の一環として行わ

「ワールド・バレエ・デイ」ライブ配信が進行中 - 素顔のレッスン風景

毎年秋に開催されている「World Ballet Day (ワールド・バレエ・デイ)」。 24時間、世界中の62ものバレエ団が youtube や facebook で、各バレエ団のレッスン風景やリハーサル映像の生配信リレーをおこなっています。 本日、11月1日からスタートしています。 普段は見ることのできないバレエ団の裏側をライブ配信していきます。 日本からは「新国立劇場バレエ団」「K-Ballet カンパニー」が参加しています。 ライブ配信ワールド・バレエ・デイ