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「NYの街角ミロンガ」〜Chelsea Market

今は新型コロナウィルスの感染拡大で、とても厳しい闘いを続けているニューヨーク。そんなマンハッタンのチェルシー地区で以前見かけたミロンガ(アルゼンチンタンゴのパーティー)を思い出して綴ります。

もうだいぶ前になりますが、ダンスの勉強でNYマンハッタンに滞在していたある週末、「チェルシーマーケット」に立ち寄りました。

「チェルシーマーケット」はマンハッタンの南西部、ロウアー・マンハッタンに位置するチェルシー地区にある、屋内型のマーケット。
観光地としても有名なので、NY旅行のお土産探しに立ち寄られたことのある方も多いのではないでしょうか。
駐在員の方が一時帰国する際のお土産を用意する時もチェルシーマーケット内のお店が重宝するとのことで、私も当時帰国の折に、NYに駐在中だった友人がチェルシーマーケットの人気店「Fat Witch Bakery(ファットウィッチベーカリー)」のチョコレートブラウニーを持たせてくれました。

そんなチェルシーマーケットの一角で、当時週末にミロンガが開催されていました。
どのような雰囲気の中で、NYのアルゼンチンタンゴ好きの人々が踊りを楽しんでいたのかイメージしていただきたく、チェルシーマーケットの内部を紹介している記事はないかな...と探していたら、こちらの投稿を発見したので、ご紹介させていただきます。

記事に載せてくださっている動画で、チェルシーマーケットの雰囲気をリアルに感じていただけるかと思います。
NYの外出制限(ロックダウン)が始まった3月22日の少し前までは、私の記憶の中の光景と同様、沢山の人々で賑わっていた様子がうかがえます。

もともとナビスコのクッキー工場だった建物の中は、工場の面影を残しつつおしゃれに再生されていて趣があり、長い通路の両脇にNY話題の沢山のお店が軒を並べ、お散歩するだけでも“街を歩いているような”楽しい気分になる空間です。

現地で仲良くなったタンゴ友達に「週末にチェルシーマーケットで時々ミロンガやってるよ。」と聞いていたので、滞在中に一度は行ってみたいと思っていました。
最近も開催されていたのかどうかはわかりませんが、私が訪れた時は、建物の中の通路が交差してちょっとした広場になっているようなスペースでミロンガが開かれていました。

決して広い空間ではありませんでしたし、買い物に来ている人達が行き来するオープンスペースをロープで仕切っただけのシンプルな「踊り場」。
そこで老若男女が、スタジオでのミロンガとはまた違った開放的な空気の中でタンゴを楽しんでいました。

ミロンガスペースの周辺には、ミロンガに参加している人達だけでなく、普通に買い物に来ている人々ももちろん沢山いました。

アルゼンチンタンゴをよく知らないと思われる若い人達も、「何だろう?」とチラッと目をやり、振り向き振り向きしながら通り過ぎたり、足を止めてミロンゲーロ/ミロンゲーラの踊りを眺めるカップルや家族連れもいて、小さなミロンガスペースの周りはちょっとした人だかりに。
(これはイメージ写真ですが、ちょうどこんな感じの光景でした ↓ )

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当時通っていたダンススタジオのアルゼンチンタンゴクラスでよく見かける何人かの顔ぶれもありました。
私はその時はダンスをしない友人と一緒だったので、残念ながら踊るのは断念。でも、タンゴの曲を聴きながら眺めているだけでも、良い雰囲気を味わうことができました。

ミロンガで踊る人々の光景も、周囲に漂うタンゴ音楽も、チェルシーマーケットの街角のような一画にすんなり溶け込んでいたのが印象深く素敵でした。

日本ではスタジオや公共施設室内でのミロンガは数多くありますが、オープンスペースでの定期的なミロンガ開催は、特別なイベントなどを除いては、なかなか見かけません。
いつかアルゼンチンタンゴが日本でももう少し身近になって、いろいろな場所の景色に馴染むようになったら、「ミロンガで踊る人々が絵になる街角」が日本にも沢山あるんじゃないかな...と思います。

そんな日が早く来るように、NYで、日本で、そして世界の全ての国々で、新型コロナウィルスが一日も早く収束してくれることを今は願うばかりです。
当たり前の日常、ミロンガのある風景が、世界中に早く戻ってきますように...


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