【デッキリスト17種類紹介】Expanded βを始めよう!だいたい分かる環境解説!【Expanded Beta】
0. はじめに
こんにちは、DalSegnoです。
「Stellar Crown」がリリースされてから約1ヶ月半が経過し、「Surging Sparks」の実装も近づいてきました。
Stellar Crown環境では環境初期にすでに一度記事を書きましたが、紹介しきれなかったデッキも多くありました。
今回はExpanded βのデッキリストを17種類(新規8+既存9)紹介しつつ、「Expanded β環境はどんな環境?」「Expanded β環境って何が強い?」について解説していこうと思います。
今までExpanded βで遊んだことがない人でも、Expanded βに参入しやすくなると思うので、最後まで読んでいただけると嬉しいです。
また、デッキリスト紹介では個人的な評価軸として「難易度」「再現性」
「強さ」を☆5段階で評価しています。新しいデッキを触る参考にしてもらえるといいと思います。
リストだけ見たい方は上記の目次から4章へ飛んでください。
1. 導入
実はExpanded β環境については以前こちらの記事で解説をしています。
同記事でもデッキリストを紹介しましたが、当時と現環境では大きく異なっている点が2点あります。
上記の理由から、前回の記事はExpanded β初心者の導入記事としては不十分だと感じました。
この記事では個人の見解によるTier表を交えつつ、環境について詳しく見ていこうと思います。
2. 最新のExpanded β環境はどんな環境?
ここでは3つのテーマに絞って詳しく解説していきます。
またPTCGLにおけるExpanded βのランダムマッチは、カードプールの異なるアジア圏のStandard環境(恐らく中国Standard)の調整に使用されている傾向にあり、いわゆるExpanded βのデッキではない相手ともよくマッチングします。
しかしこの記事におけるExpanded β環境とは、他レギュレーションのデッキタイプを考慮していないことにご注意ください。
2-1.圧倒的ルギアVSTAR環境
前回の解説記事でも記述したように、依然としてExpanded βにおけるルギアVSTARは他を寄せ付けない圧倒的なパワーがあります。
そのためコントロール系統のようなルギアVSTARに不利なデッキは環境におけるシェアを伸ばすことが出来ません。
また環境に存在するデッキタイプに関しても、タッチで採用するメタカードはまず「ルギアVSTARに対して有効か」どうかを基準に検討する必要があります。
Expanded βにおいてルギアVSTARに対して勝てるデッキの特徴は大きく分けて2つあるように感じます。
ルギアVSTARを相手するにおいて最も警戒すべきは《アクジキング》《テツノカイナex》《アーゴヨン&アクジキングGX》に無理矢理サイドを詰められること、《イベルタル》《トドロクツキex》に高耐久アタッカーが倒されることです。このような状況は相手の《アーケオス》の数を減らすことができれば1ターンで起動されることを防ぐことが出来ます。《カウンターキャッチャー》を採用し、必要なタイミングできちんと手札に加えられる構築が必要です。
ただし、《パワフル無色エネルギー》が付いた《ルギアVSTAR》に対してサイドを2枚取られてしまうアタッカーの運用はあまり有効ではありません。《アーケオス》を倒せたとしても返しの番にすでに育ちきった《ルギアVSTAR》にサイドを詰め続けられてしまっては、サイドを逆転するターンを作ることが出来ないためです。
言い換えると最低限《アーケオス》を倒すことが出来る非ルールポケモンや、《パワフル無色エネルギー》が付いた《ルギアVSTAR》の攻撃を耐えることが出来る《リザードンex》《ドラパルトex》のような2進化exポケモンであればルギアVSTARに対しても勝つプランを立てることが出来ます。
2-2.特性ロックの弱さ
《頂への雪道》は依然強力なスタジアムですが、特性による特性ロックがあまり強力ではありません。具体的には《アローラベトベトン》《クレッフィ》《ガラルマタドガス》《テツノイバラex》が挙げられます。
この中で唯一ベンチにいても働く《アローラベトベトン》は2ターン目以降に用意できたとしてもルギアVSTARに対してあまり有効ではありません。
《クレッフィ》は打点が低くサイドを進めることが出来ませんし、《ガラルマタドガス》《テツノイバラex》は専用構築になるためルギアVSTAR以外のデッキにも勝てるように組む必要があります。
また《隠密フード》の存在から、特性ロックを解除しやすい点も特性ロックがあまり有効ではない理由の1つです。
以上のことを踏まえて、ルールを持たない特性持ちポケモンは比較的自由に動くことが出来ます。具体的にはバトル場で特性が働く《ジラーチ》《ミュウ》《シャリタツ》、ドロー特性を持つ《チラチーノ》《キルリア》《ピジョン》《ドロンチ》、その他《ジメレオン》《インテレオン》《メタモン》なども有効です。
2-3.《ゼロの大空洞》の収録によるExpanded化
Expandedでは《イキリンコex》《クロバットV》《デデンネGX》のような強力なドロー特性を持つポケモンが複数存在しています。そのため後攻1ターン目から大きく展開し、強い動きを一方的に押し付けるタイプのデッキが強力で、その展開を支えているのが《スカイフィールド》でした。
これまでのExpanded βでは《スカイフィールド》のようなベンチ枚数を広げるカードがなく、ドロー特性を持つシステムポケモンベンチを埋めるとアタッカーを十分に展開できないジレンマを抱えていました。
しかし《ゼロの大空洞》の収録により、多少の制約はあるもののベンチ枠を広げることが出来るようになりました。これにより、ベンチの数参照の技やワンショット系がExpanded βでも存在できるようになりました。
そのためExpandedの情報(エクストラバトルの日やCL愛知等)をExpanded βに流入しやすくなり、よりExpandedプレイヤーがExpanded βに参入のハードルが下がったのではないかと思います。
3.個人的な所感に基づくExpanded βのTier表
以上のことを踏まえてTier表を作成してみました。
あくまでも全てのマッチを試験出来ている訳ではない、個人の所感に基づくTier表であることにご注意ください。
ルギアに勝てないデッキは省いているため、かなり数を絞って作成しました。おおよそ下記のような基準で作成しています。
(一応左右差ありで、左がよりTierが高いイメージです)
強制気絶効果を持つポケモンが環境に存在している以上、倒されるとサイドを3枚取られるポケモン(VMAXやTAG TEAM)はサイドレース上かなり不利を取ってしまうため評価は低めです。
今回Tier表に入っていないデッキとして《アローラライチュウ》《ミライドンex》に言及しておこうと思います。
《アローラライチュウ》は強力なテラスタルのたねポケモンが増えてきたことで、《アローラベトベトン》がいたとしてもベンチ狙撃だけで勝ち切ることが難しくなったため省いています。
また《ミライドンex》は《ルギアVSTAR》には強いものの、2進化exを相手するのが厳しく立ち位置が悪くなっています。ただし次弾で《グラビティーマウンテン》が収録されれば、環境でも戦えるようになると思うので来月に期待です。
4.新規のデッキリスト
今回は「難易度」「再現性」「強さ」の3つの評価軸でそれぞれのリストを評価していますが、基本的にはどのデッキも安定に寄せつつ、デッキの一番強い動きを最大化出来るように組んでいます。比較的扱いやすいものばかりだと思うので、もし気に入ったリストがあれば是非試してみてください。
4-1.レジドラゴVSTAR
《アカマツ》の収録によって、ノイズになるカードを採用せずとも場にエネルギーをプール出来るようになりました。
基本的には捲りデッキで、相手にサイドを取られた返しで《キチキギスex》から手札を増やしつつ《キバナ》からタイムレスGXを目指します。
ゲームの序盤で雑にタイムレスGXを切ると、手札が細く裏の《レジドラゴVSTAR》が育たなくなりズルズル負けてしまうので注意です。
そのため序盤の展開で《レジドラゴVSTAR》が先に攻撃出来る場合でも、安易にタイムレスGXを切らず、ディストーションやラウドソニックから入ることで後続の《レジドラゴVSTAR》の育成を間に合わせます。
序盤のプレイングやゲームプランの組み立てが難しいデッキですが、2進化相手にグッズロックでテンポを取れたり《ダブル無色エネルギー》軸のデッキに対して一方的に詰みを作ることが出来るため、対応力が高く強力なデッキです。とても楽しいデッキなのでオススメです。
4-2.ハピナスバッフロン
《バッフロン》+《勇気のおまもり》で《ハピナスV》耐久力を上げ、相手のリソースを枯らしつつ高火力の《ハピナスV》でサイドを取り切るデッキです。《パルキアVSTAR》や《ムゲンダイナVMAX》のようなリソースを消費せずに高打点を出す相手に対して《ハピナスV》が耐久出来るように《ウソッキー》を採用しています。
一見シンプルなデッキですが、300近いダメージを受け切る耐久力と《ミストエネルギー》の存在が環境への通りがよく、メタデッキとしては非常に強力なデッキとなっています。
PTCGLでは中国Standardのデッキが多い影響で《ジュラルドンVMAX》が多く調整しづらいことだけが難点ですが、まだまだ伸び代のあるデッキなので、是非ブラッシュアップして使ってみてください。
また次弾で《スクランブルスイッチ》が収録されると、さらに強力なデッキになることが予想されます。
個人的にはもしExpanded βの大型大会があるなら調整して持ち込みたいデッキNo.1です。
4-3.アマージョV
Expandedの形をほとんどそのままの形で再現出来るようになりました。
《カイリューEX》がいない分トラッシュしたポケモンの回収手段は限られていますが、《レスキュータンカ》や《夜のタンカ》を多めに採用することでカバーしています。
《バトルサーチャー》のように使える《ワタシラガV》、《バトルコンプレッサー》のように使える《ツボツボ》のおかげでExpandedのような動きが出来て楽しいデッキです。
出来ることは少ないですが、サイドの複数枚取りの方法が多い点とルギアVSTARに滅法強い点が非常に優れています。
4-4.ハンデステラパゴスex
最近Expandedで頭角を表しつつあるハンデステラパゴスをExpanded β版に調整しました。
基本的には後攻1ターン目に《クセロシキのたくらみ》+アンフェアGXで相手の手札を1枚にして動きを止めつつ、2ターン目からは《やまおとこ》でさらに動きを制限していくことを目指します。
《ゾロアークGX》が《ミュウツー&ミュウGX》のコピー元になれるだけでなくドローソースにもなれる点が優秀です。また《ゼロの大空洞》のおかげで最大180ダメージ出せるようになり、相手の先行1ターン目の動きが芳しくなく、ベンチにポケモンが出なければ《ミュウツー&ミュウGX》のライオットビートでイージーウィンが狙える点も魅力的です。
4-5.トランペット鋼ツールボックス
鋼タイプのエネルギー加速手段として使われていた《メタルソーサー》を《ガラスのラッパ》に置き換えることで爆発的なエネルギー加速が出来るようになりました。基本的には「ごうきゅう→タイムレスGX→スタークロノス」と繋いでいくことが理想的な展開です。
破壊力の高いデッキである一方で、ベンチスペースにそこまで余裕がなくあまり安定感のあるデッキとは言えないのが難点です。
次弾で《ラティアスex》が収録されるともう少し安定感が上がると予想されます。
《ゴニョニョ》が《ガラスのラッパ》の対象になれるのも地味に嬉しいポイントです。
4-6.大樹ドラパルトex
Standard環境でも強力なボムドラパと呼ばれるデッキタイプですが、Expanded βではStandardのボムドラパの抱えている多くの問題を解決することが出来ます。
特に《レベルボール》《ミステリートレジャー》によって少ないコストで《ドロンチ》に手札に加えることが出来る点、《カウンターエネルギー》でエネルギー問題が解決するためエネルギーの枠やエーススペックの枠を他に回せる点が非常に強力です。
ドラパルトexはボム型とワタル♢型(6章で紹介)のどちらも強力ですが、個人的には《カウンターエネルギー》軸一択だと思っています。
ボム型はワタル♢型に比べて、カーストボムによって能動的に《カウンターエネルギー》を発動させられることが出来る点が魅力的です。
4-7.デンチュラex
《デンチュラex》をExpanded βで使うならということで組んでみました。
Expanded βでは《サンダーマウンテン♢》《カプ・コケコ♢》等、雷エネルギーの加速手段が豊富にありますが、フルグライトのエネルギーを継続的に準備するのはあまり現実的ではありません。
難しいデッキですが、上手く回ると楽しいです。
4-8.ベロベルト
《スピンロトム》の追加で序盤の安定感が増しました。
ベロベロらんぶは攻撃回数を十分に担保することが重要な技ですが、現環境ではHP130は非常に心許ないです。そのためエーススペックは《サバイブギプス》を採用し、強引に行動回数を担保しています。
《サバイブギプス》は《フィールドブロアー》や《ロストスイーパー》で解決されてしまうデメリットがありますが、《クセロシキのたくらみ》《ナンジャモ》とベロベロらんぶを合わせることで《サバイブギプス》を通しやすくなります。
また《ピジョン》と《ピジョットex》のおかげで手札が増えやすいため《スイレンのつりざお》から《サバイブギプス》を再利用しやすくなります。
5.前回紹介したデッキリストのアップデート版
5-1.ADPパルキア
《パルキアVSTAR》の技と相性のいい特性を持つ《クチートGX》を採用し、後攻1ターン目に《パルキアV》が準備出来ず返しの番に《アルセウス&ディアルガ&パルキアGX》が倒された場合でも、《テラパゴスex》が攻撃が出来るように《ダブル無色エネルギー》を採用しました。
5-2.オーガポン みどりのめんex
前回のリストで《ビーダル》を採用していたところを、より相性のいい《ヨルノズク》に置き換えました。序盤は《フシギダネ》と《ホーホー》を並べつつ、《ヨルノズク》の特性で《フシギバナ》を立てることを目指します。
それに伴い《ペパー》の枚数を最低限に抑えて《しんかのおこう》の枚数を増やし、代わりに《博士の研究》で手札の枚数を担保出来るようにしました。
6.過去に紹介したデッキリスト
過去にnoteで紹介したデッキの再掲ですが、新カードの収録に伴い多少アップデートしています。
各デッキの簡易的な解説は過去のnoteに記載しています。過去noteへのリンクを設置しているので、リンク先をご確認ください。
複数noteで紹介している場合はより新しいnoteのリンクを設置しています。
6-1.ルギアVSTAR
6-2.ドラパルトex
6-3.リザードンex
6-4.トドロクツキex
6-5.ミュウVMAX
6-6.こくばバドレックスVMAX
6-7.WTB
7.最後に
今回の記事は以上になります。
今回は「Expanded βへの導入」をテーマに、Expanded β環境についての解説とメジャーなデッキのリストを紹介してみました。
PTCGLにおけるExpanded βは現状オマケのようなレギュレーションですが、Expandedとは違った面白さがあります。
これを機に是非遊んでみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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