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「僕たちの町は一ヶ月後ダムに沈む」TypeA ソラリネ。 2013-03-15

2013-03-15
お芝居観てきました。
ソラリネ。#06 僕たちの町は一ヶ月後ダムに沈む

ダム建設で廃校になった分校に、当時ダム建設反対を訴えた学生達が「同窓会」と称して集まる…というお話を、3人の演出家さんがそれぞれ担当して出演者も2チームづつのWキャスト(シングルキャスト役もあり)で行うという企画だそうです。
今日見たのはTypeAの空チームです。

お話は、同窓会でメンバーが集まりつつ、ダム建設立てこもりの回想をしつつ、埋めたタイムカプセルを探し、ちょっと意見の食い違いや仲たがいがあったり…と、壮大でもなくファンタジックでもなく人間味溢れるもので好みです。

舞台上の中央を教室として使い、その外枠の部分を廊下として使ったりしたのはいいのですが、教室から出て行った人の待機場所として使っていたのが少々気になりました。
回想シーンで学生時代と切り替わるとき、モノローグをしている役者さん以外がそこで生着替えをしているというのはなかなか面白いなあと思ったのですが、それ以外の…待機しているときに、座って本筋の役者さんの演技を見ていたり、体勢を変えたり後ろを向いていたり…この辺りがなにか意図があったのかな?と思ってしまいました。
別の場所でのやりとりならマイム等でもあれば同じ時間軸で別の場所という使い方と判るのですが、そのまま待機という感じが稽古場のような雰囲気に感じられてしまいました

11人の仲間達、それぞれ思うところや仲の良さ、本音、いろいろあると思いますが、全体的に「6年ぶりに会った」という設定を抜きにしても若干よそよそしさや距離感を強く感じてしまって、ずっと一緒だった仲間の仲違いという変化があまり感じられなかったな~という所が少々残念です。

間や話しかける相手への距離感に疑問が残る部分もあり、クロストークの会話演出も、本筋の主線会話のほうが際立っていないので聴き逃してしまう部分も多く、このへんのバランスは勿体無いと思いました。

「千夏」はその中で異色の空気感を作っていて、開演前から舞台上に出てきて自由きままに動いていてとても印象に残りました。悲しいセリフと楽観的なセリフとのメリハリがステキです
「由紀恵」も小さい体でぴょんぴょん男子にまとわりついたり、相手を思ったり自分のコンプレックスと戦ったり…魅力的なキャラでした。
この二人はすごく印象に残りました。

あと、本編では触れられなかったのですが、学生時代の回想でお兄ちゃんが身に着けていた小さなマスコットを「千夏」が携帯につけていたのは嬉しかったです
そのマスコットに愛おしそうに触れていた気がするのは気のせいではないと思うのです


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