槇原敬之 Concert 2024 "TIME TRAVELING TOUR" 2nd Season ~Yesterday Once More~セトリ&感想

 東京国際フォーラムで行われた5/23のライブに行ってきました!
 90年代の曲を中心に組まれたライブだというので、親の影響で聞き始めてHeart to Heartが初ライブだった身としてはライブで聞いたことのない曲がたくさんやられるかもしれないという期待に胸を膨らませて臨んだ本ツアー。
 取り敢えずセトリを見てください。感想はそれからです。


セトリ

  • ANSWER

  • <MC>

  • 80km/hの気持ち

  • さみしいきもち

  • 僕の彼女はウエイトレス

  • 2つの願い

  • <MC>

  • I need you(Album ver)

  • BLIND

  • THE END OF THE WORLD

  • <MC>

  • 三人

  • <MC>

  • キミノテノヒラ

  • 桜坂

  • <MC>

  • LONESOME COWBOY

  • <MC>

  • No.1

  • SPY

  • hungry spider

  • PENGUIN

  • 雪に願いを

  • 3月の雪

  • どんなときも。

  • ―アンコール―

  • <MC>

  • 北風~君に届きますように~

  • <MC>

  • うるさくて愛おしいこの世界に

  • もう恋なんてしない

セトリ所感

 どうですか。僕はおったまげました。

 6年前に行われたTIME TRAVELING TOURではシングル曲、有名曲を中心に幅広い年代の曲が披露されていましたが、今回はそれを一転。
 アルバムツアーで披露したきりの激レア曲を惜しみなく演奏した前半戦と、キラーチューンを並べて盛り上げた後半戦のアクセントが聞いた配曲、そしてそれらは先月リリースしたての新曲「うるさくて愛おしいこの世界に」を除き全ての曲が90年代にリリースされた楽曲という徹底ぶり。
 マッキーの曲はアルバムの隅々まで聞き込み、なおかつマイナー志向を拗らせ気味な僕は、今回のライブがとにかく楽しみだった反面、正直開演前まで「90年代中心といっても、半分くらいは2000年以降の曲をやるんだろうな」だとか「Smilingとかのベスト盤に収録された曲ばかりやるかもな」という疑念を捨てきれませんでした。
 槇原敬之様、ナメたこと考えていて本当にすみませんでした。

ライブ感想

前半戦

「LONESOME COWBOY」までは、「この曲をライブで!?」とただただ圧倒され尽くしでした。
 一曲目の「ANSWER」こそ鉄板ソングですし、「ここからどんな曲がやるのかな」なんて様子見の気持ちでいられましたけど、「80km/hの気持ち」「さみしいきもち」とたて続けに披露された辺りで「これは本当に90年代オンリー、珍しい曲のセットリストになるのではないか」という予感が脳内を走り、「I need you」からは正にタイムトラベル。僕がまだ生まれてもいない頃のマッキーを目の当たりに出来ているような、そんな感動さえ覚えました。
 前回のTIME TRAVELING TOURで一曲目に「まだ生きてるよ」で奇襲を仕掛けてきたり、アルバムに収録されなかった「CLASS OF 89」をやるといったサプライズが延々続いていくような感覚です。
 しかも、マッキーの真骨頂の失恋・悲恋ソングの連続! マッキーの失恋ソングが本当に好きで、しかも「I need you」や「BLIND」のようなライブで聞いた記憶の内曲達が次々出てくる状況に一人テンションが上がる反面、「僕の彼女はウエイトレス」以外の曲が軒並み失恋テーマだったので「BLIND」辺りで「何か嫌なことでもあったのかな」なんて思ったり(笑)。
 したらMCでマッキーはそういった失恋・悲恋のバラードを「ネチネチした感情をネチネチ表現するネチネチ曲」と名付けているらしく。そういう曲が大好きだからもっと作りたいと言っていて、それが僕にとって何よりの朗報でした。

 あとMC関連で一つ嬉しかったのが、マッキーがMCでコンピューターで鳴る音を操作できる電子ドラムの話をしていた時、出せる音の紹介で銅鑼の音が鳴ったんですね。
 ライブでデータを用意するのって、その音源を使うからじゃないですか。マッキーの曲で銅鑼を使うのはなんだろうと考えた時に「SPY」のラストが思い浮かんで、「もしかしたら『SPY』をやるんじゃないか」と予想したら本当にやったのがちょっと嬉しかったですね。

 閑話休題。
「三人」から「LONESOME COWBOY」までは、MCで制作秘話が語られつつマッキーのプライベートな歌が続きました。
 しかしマッキー、本当にMCが上手い。彼の穏やかな人柄が感じ取れる話し方に、時折見える関西生まれの笑いのセンスを織り交ぜたトークはずっと聞いていたい位です。「LONESOME COWBOY」が実は浪人中原付で夕焼けを見ていた時の話だけど、「浪人中に~」なんて歌詞で書くのはヤバいから色々脚色したという話を聞いた時は思わず大爆笑してしまいました。「そこは笑ってくれないと」と言う位「これ、笑っていいの?」という空気が会場を包んでいましたが……

後半戦

 後半戦からは一転、「盛り上がっていきましょう!」というMCと共に、ライブでも何度か歌われているアッパーな曲が続きます。

 ここからの盛り上がりはもう凄かったです。どの曲もイントロが強いんですよね。「hungry spider」のピアノイントロが流れた瞬間なんか全身に鳥肌が立ちました。しかも「hungry spider」、メンバー紹介用のアレンジまで加わってたんですよ。
 僕がここまで槇原敬之にのめり込むきっかけは「hungry spider」に心を奪われたからで、そんな曲が特別イントロ付きでここまで丁寧なアレンジが施されて演奏されたことで僕のボルテージは最高潮。曲が終わった後自然に歓声が出た経験は、この「hungry spider」が初めてだったんじゃないでしょうか。そこから「PENGUIN」に繋げるのなんてもう、こんな贅沢しちゃって良いのかって気持ちになりました。

 あと「雪に願いを」の「皆に素敵な笑顔積もりますように」の歌詞で客席全体を見渡すのも粋な計らいでした。「宜候」のライブの最後にやった「君は僕の宝物」なんかもそうですけど、こういうリスナーを大事に思ってるマッキーの素振りが本当に好きなんですよね。温かい気持ちになります。

「三月の雪」で最後にサビを合唱するパートをお客さんにコールを求める形で再現したり、「どんなときも。」は珍しく最後のサビを全部お客さんに歌わせてみたり、「この曲をやりたい!」という前半戦の意図も残しつつ、お客さんの盛り上がりを考えたセットリストになっていた印象でした。

まとめ

 予想を超えるアルバムツアーきりのマイナー曲達を中心としたライブで、僕としては大満足です。新曲の「うるさくて愛おしい世界に」も、「ラブソングの巨匠槇原敬之未だに顕在!」と言えるクオリティで、まだまだマッキーの歌手生活は続くんだと思わせてくれるライブでした。
 もし第三弾をやるなら、またマイナー楽曲に重きを置くセットリストにしてほしいです。「FISH」「てっぺんまでもうすぐ」「髪を切る日」「うたたね」「pool」「name of love」辺りをまだライブで聞いていないから是非とも聞きたい。でも「花水木」とか「Cleaning man」とか「手を繋いで帰ろ」とか、一回聞いたぎりの曲もまた聞きたい……

 あぁ、悩ましい!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?