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なぜ挑戦と諦めないことの相性が悪いのか

挑戦とは何か。挑戦とは必ず成功することではなく、一定の確率でうまくいかないものを言う。結果の予測がつかないものが挑戦だ。だから今日家に帰ることを挑戦するとは言わない。挑戦した後の結果は常に不確かであり、やってみるまでどうなるかはわからない。

一方で諦めないことは、一度始めたことはうまくいかないからといって諦めないで最後までやり通すという意味で使われる。始めた以上は何があっても一定期間は続けるというものだ。

さて既にお気づきだと思うが、この二つを組み合わせると重要なのは、挑戦する対象だということがわかる。始めた以上一定期間続けなければならないのだとしたら、挑戦する対象は自分にとって愛せるものや、重要なものでなければならない。よく考えず挑戦してしまうと、やってみたけどあんまり好きではなかったり重要ではないものに人生を費やしてしまうことになる。諦めてはならない文化は一回の選択が重い文化である。初恋即結婚に近い。

では自分の愛せるものや重要なものはどうやって見つけられるかというと、様々なものに触れてみて体感的に知るしかない。様々なものに触れるためには、まずやってみることに尽きる。やってみて、違ったと思ったらやめて次という繰り返ししかない。これは見方によっては諦めの連続でもある。

色々やってみて何が得意で何が好きかを知り、その特性に合う場所に身を置く。これが個人の人生戦略としては最も重要なことだと思っている。自分が何が好きで何が得意かを知るためには、たくさんのものをやってみて、やっている時の自分の感情をよく観察し、それらを集め、傾向を分析する。

挑戦の奨励が数を増やすことだとすると、諦めないこととは両立できない。諦めなければ挑戦の数が減り、挑戦が増えれば諦めざるを得なくなる。私はいろいろやってみて、ビビッときたものを続けることを進めている。闇雲に最初に出会ったことを諦めないで続けるならそれは目をつぶって玉砕するまで突っ走ることに近い。

人生で最も限られたリソースは時間である。

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