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氷艶2024①


はじめに

「氷艶2024-十字星のキセキ-」初日公演を観ました。
氷艶シリーズは、1作目(2017年、破沙羅)は知っていたものの観てはおらず(今回も同行した叔母は観に行ったらしい)、2作目(2019年、月光かりの如く)は映画館でのパブリックビューイングと衣装展に行きました。
3作目(2021年、LUXE)から現地で鑑賞しています。
元々氷艶シリーズはとても気になっており、前作を観てとても満足でしたので、今回は最速先行の段階でチケットを申し込んでいたのですが、その後に最推しの友野選手出演の発表があり、とても嬉しかったです。
今回はその甲斐あって?、アリーナ1列目、ショートサイドの良席でした。

氷艶シリーズとは

氷艶とは、フィギュアスケートの氷上ならではの美しくしなやかな演技と感情表現を通じて、今までにない様な、日本文化を伝える艶やかな舞台を創っていきたいという想いが込められている。

また、氷艶の「en」という音には、フィギュアスケートの常識を超えて「演」じることに挑戦していくという意志と、この企画を通じて様々な「縁」が繋がっていきますようにという願いも込められている。

<趣旨>
氷艶はスポーツと日本文化を融合した、ストーリー仕立てのアイスショー。日本国内、及び全世界に向けて今のかっこいい日本の魅力を発信する。

https://hyoen.jp/about.html
(氷艶公式HPより)

氷艶シリーズは、アイスショーというカテゴリーに入れていいのかと思うほど、数あるアイスショーの中でも他の分野、領域への広がりが大きく、個性や独自性を強く打ち出したショーだなと感じています。
かなり演劇性が強く、パンフレットのボリュームや内容からしても、通常のアイスショーとはかなり様相が異なります。
スタッフも一般的なアイスショーと比べてはるかに多く、様々な業界の方が関わっていることがわかります。

フィギュアスケートのスポーツの要素とアートやエンターテイメントの要素を活かして、さらに日本文化を融合…まさに、唯一無二の世界観を目指していることが伝わります。

その分、チケット代がかなり高額になってしまうのですが…これだけ様々な業界が関わっていれば仕方ないですよね。とはいえ、チケット代は集客の一番のネックになってしまうので、なんとか工夫、改善の余地はあるかなと思います。
尚、今年の公演に関しては、集客を心配する声もありましたが、そこまで不安になるほどではなかったと思います。

2024年版の特徴

銀河鉄道の夜

過去2作(破沙羅、月光かりの如く)は日本文化をかなり意識したもの(歌舞伎や古典文学)でしたが、今回は時代が少し新しくなり、宮沢賢治の童話をモチーフとした物語でした。
公式HPのあらすじを読む限りでは、最初の印象として原作はあくまでエッセンスを残すだけであり、かなりアレンジを加えるのかなと感じましたが、実際に見てからは、予想以上に原作に忠実で、根底にあるテーマやメッセージは変えずに、むしろ現代に置き換えてわかりやすく翻訳した作品だなと捉えました。

この物語は宇宙を題材としたファンタジーでありながらも、背景には大きなメッセージが秘めていて、哲学的、宗教的要素が強い作品という点で、オペラ「魔笛」(モーツァルト)に近いのかなという印象を持っています。

ミュージカル仕立て

今回は過去作に比べてかなりセリフも多く、歌と芝居の量が増えた感じがしました。座長が元々ミュージカルが大好きで、やってみたいと言っていたので、その想いを実現したのかなと感じました。
メッセージ性が強いものは、歌にのせて伝えるのが一番心に直接響くと考えているので、今回のようなテーマはミュージカルととても相性がよいと思いました。
また、今回はミュージカル俳優や舞台俳優、歌手の方がキャスティングされていましたが、それぞれの得意分野を思う存分発揮し、よい相乗効果が生まれていたと思います。

スペシャルゲストアーティスト(ゆず)

今回発表になって、一番不安というか、どうなるのかなと気になっていたのが、このアーティストの存在です。
ゆずの曲と銀河鉄道の夜、果たして繋がるのだろうか?とかなり疑問に思っていましたが、そんな不安は全くなく、(申し訳ないほどに楽曲についてはほとんど知らないのですが)すんなり入ってきました。
フィナーレがライブのような盛り上がりになったのも、様々な分野の融合というらしさが出ていたなという印象です。
(個人的な意見としては、アイスショーを観たくて行っているので、氷を使わない時間は極力少ない方が嬉しいのですが…)

この組み立ては「マンマ・ミーア」(全編ABBAの楽曲を使用したミュージカル)のようだという意見をSNSでみかけましたが、とても納得でした。

以上が初回を観た感想です。
プログラムをあらためて読んで、録画(最終日の生放送)を見てから追加の記事を書こうと思います。

②はキャスト編です


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