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数ヵ月ぶりの「仕事楽しい」と、3月のライオン16巻

今日、たぶん数ヵ月ぶりに「仕事楽しい!」と言葉にした。

2日後までに納品しようと思っていた翻訳の仕事2本が思った以上にサクサク進み、今日仕上げて2本とも早めに納品できた直後。

のんびりしている夫に駆け寄り私は「仕事が!楽しい!」と思わず言った。


納品したらもう手を離れるわけではなくて、その後チェッカーさんだったり字幕ディレクターの方が内容をチェックし、修正が必要なら戻されたりする(チェックバック)。

朝7時から作業して、お昼は近所にKFCを買いに行き、3月のライオンの新刊を買い、肉をモッサモッサ食べた後、3月のライオンを読み(16巻も島田さんが最高だ!)、14時から再び翻訳に取り掛かる。
納品前の細かいチェックをして、データを納品した。

ちなみにこの納品前の細かいチェックが、私の雑な「だいたいOK」メンタリティを抑え込み、何とか目を皿にして隅々まで確認しなくてはいけない気力の作業で、私にとっては難関である。

チェック項目の例:1行の文字制限を超えていないか、変な半角スペースが空いていないか、記号の全角・半角は間違えていないか、使っちゃいけない漢字を使っていないか、一人称はそろっているか、字幕の表示位置の縦横左右は適切かどうか、イタリックにすべきところはできているか…など

字幕制作ソフトSST G1には最終チェック機能もついているので、それを使って大きな間違いは見つかるんだけれど…漢字の表記は配信元によってルールが違ったりするので、どんどん慣れて、最初から間違えないようにしていくしかない。


と、これだけ面倒だなと思いつつも、終わったら、楽しい!と思った。

そしたら、3月のライオン16巻でひなちゃんが言ってた。

もうすでにご購入済みの同志は、74、75ページを開いてください。

失敗は恐いしあせってパニックになるし…
何度思い出しても情けなくて ワーッとなるんだけど
なのに それなのに どうしても
投げ出せないの

どんなに落ち込んでも
「よし‼次こそは絶対‼」って思っちゃうの‼

私 思うんだ
きっとこんな風にね
しつこくてあきらめきれない気持ちを
「向いてる」って言うんじゃないかなって

羽海野チカ先生の「ハチミツとクローバー」も、やりたいことや夢と自分の距離を強烈に意識させるすごい漫画だった。

ここまでの3月のライオンもそうだ。そして、ひなちゃんのこのセリフ。

私はまだ実際にお金をもらう翻訳をできるようになって数日しか立っていないような、駆け出しのカの字もちょっと呼気くらいしか聞こえないくらいのモンですが。

15歳のときから英語は苦手なのにこの仕事がしたくて、英語がなかなかできるようにならなくて諦めようかとも思ったけど、イギリスに行くことができたから、日本語をできるだけ入れないように努力して、翻訳したいと言っても恥ずかしいと思わなくていいと、自分を応援できるまでには英語力もつけた。

去年通うことになった字幕翻訳の学校の資料を始めて請求したのは13年前で、始めて説明会に行ったのは9年前。

しつこくてあきらめられない気持ちを「向いてる」、って羽海野先生が定義してくれるなら、私にも字幕翻訳家が向いてるって思っていいかな。


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