属性で人を判断しない

突然ですが、皆さんは「差別」を受けた事はありますか？


僕は生まれた地域が俗に言う「部落差別」の対象とされていた地域で、直接的ではないものの身の回りでそういった扱いを受けるのを目の当たりにした事があります。
親戚の結婚相手の祖父母から、出自の場所だけで結婚を反対されたり、親の仕事を伏せるように言われたり。

僕の祖父や父親は屠畜の仕事に携わっていました。
屠畜業は、その地域の差別を受けていた人達が昔従事していた仕事だという事で、結婚相手の両親にご挨拶に伺う時に伏せた方が良いと言われたのです。（事実そういった事が歴史上あったとも同和教育で教わってきています。）

僕は頑として折れませんでした。これで破談になるならそこまでだ、と。

自分や兄弟をここまで立派に育て上げてくれた親に対し尊敬の念しかありません。仕事も幼い時からよく見てきましたが、命への感謝を持てるようになりました。

犯罪に手も染めず、ごくごく普通に生まれ育っただけ。
ですが、生まれた場所がこの場所という事だけでとても悲しいレッテルを貼られます。

その人自体を見ず、属性のみで判断する。とても愚かしい事です。僕達、あなたになにかしましたか？

皮膚や髪の毛、目の色、言葉の訛りや使い方。周囲に溢れるステレオタイプに惑わされて自分の判断を下せない。
自分のそこ数十年生きた経験のみを頼りに、ロクに話も聞かずに先入観を持つ。

なんという損失なんでしょう。こんなに世の中は広くて多種多様な考えの人がいるのに。
要領が悪いとか意味が無いと言われ続けても人に興味を持ち、可能性を信じ、対話する事を僕はやめません。

それは自分自身に対しても。

人間どんなに老いても信念があれば伸び続けれる。