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大学受験論考vol.1

[科目分類]
大学入試の科目を分類する際に、文系科目、理系科目、という分け方が一般的になされます。しかし、私はこれには異を唱えます。私の分類は、
1.小論文
2.現代文
3.数学、地歴公民、理科
4.英語、古文、漢文
の四分類になります。
以下、解説します。

逆順になりますが、4から。4は所謂語学です。文法、単語、熟語、解釈を学び、読解の訓練をし、問題を解いていく。同じ方式で対応できます。英語に関しては、英語を母国語とする中学生であれば東大英語であっても合格点は取れますから、思考力として高いレベルのことを要求しているわけではありません。ゆえに、4のカテゴリーの科目は確実に得点源にせねばなりません。

次に、3です。違和感を覚える分類かもしれません。3は知識を入れ、それを活用する、という点で同質と考えています。数学、理科であれば、定理や公式や知識を入れ、それをもとに問題を解いていく。地歴公民はその入れる知識が歴史名辞や地名、国名、統計、法などになります。その知識をもとに問題を解きます。論述問題はそれが明白ですが、記号選択式問題であっても論理や類推で解ける問題もあり、知識を活用する点では同じです。時折、単なる知識で解けてしまう問題がありますが、それは採点の都合です。大学学部の定期考査は基本的に論述かレポートであり、知識を問うことは地歴公民の本質ではないからです。

そして2です。2は現代文。これは今までよりは高度です。筆者の書いている主張を読み取るのですが、日本語を使用しているということもあり、扱う内容が一般常識より高度になっています。例えば、「二元論」は頻出ですが、日常生活で「善悪」について考える、ということは求められていないでしょう。また、「神話」や「物語」と言われば、ギリシャ神話や小説を思い浮かべるのが普通で、現代文で使われている意味では一般には使われません。このように語彙レベルに関しても現代文はレベルが高いです。また、三段論法のように論理性もレベルが高いです。「A=BかつB=CならばA=C」これは数学でも使われる論理ですが、現代文でも通常使われます。このように現代文は知識及び論理及び読解の点で非常に高度な科目なのです。

最後に1です。小論文は大学受験最難関です。例えば、慶應文学部の小論文。受験生は設問Iの要約部分だけ解いて、IIは適度に書く。英語と歴史で稼いで合格。これが一般的な合格パターンだと思います。しかし、IIでまともに点数を取ろうと思えば、現代文でやった知識と論理は押さえたうえで、自分の意見を述べねばなりません。たしかに英語でも自由英作文があります。しかし、これは英語にして多い大学で200語程度の要求で、内容としてそこまで高度なものは求められません。しかし、小論文は800字から1200字程度。かつて行われた東大文III後期では150分で2400語でした。これだけの文章を書ききるには高度な読解力、知識、思考力、表現力が必要で、間違いなく大学受験最難関でしょう。特に、2001年東大文III後期論文IIの三枚の絵から自由に論じさせる問題は非常に難しく、これこそが小論文というものでした。興味のある方はお調べください。

以上、私なりの四分類でした。
参考になれば幸いです。

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