見出し画像

忠臣蔵とハラスメント

.
#忠臣蔵  があまり好きではなくて、かつては「日本人の心」とか言う人もいたみたいですが、自分の解釈で言うと、
「大きく美化されたテロ行為のひとつ」
だと思います。
(ただ、史実の #赤穂事件 を一大スペクタルの #仮名手本忠臣蔵 という創作物に脚色したのは凄いと思います)

昭和くらいまでは、年末になるとどこかのテレビ局が豪華キャストでスペシャル時代劇として放送していましたが、今は #時代劇 の需要とともに、たまに映画やドラマの題材になるくらいになってしまいました。

昭和の頃は、#吉良上野介 が #アブドーラザブッチャー 並みの悪役っぷりで、一方の #浅野内匠頭 や #大石内蔵助 が #ザファンクス 並みの善玉で、#倉持隆夫 さんが #討ち入り の #実況 をされるなら、「テリーが行ったー!」よろしく、
「内蔵助が行ったー!、内蔵助が行ったー!」
と絶叫されたことと想像するくらい、徹底した #勧善懲悪 の世界観で見る者を楽しませていました。

令和になって忠臣蔵の需要は無くなったのでしょうか?

忠臣蔵の新しい切り口として、吉良側視点で、「全くもって被害を蒙った」というテーマで描くというものが考えられます。
本当に吉良は悪者だったんでしょうか?
それを突き詰めていくと、
「 #ハラスメント とは何か?」
というテーマにぶち当たります。
ハラスメント。
今、セクハラ、パワハラ以外にも、いろいろなハラスメントが確認されています。
吉良上野介の行った行為は、今でいうハラスメントに当たるのか?

18世紀初頭の日本の事件とそれをもとにした戯曲を再考することで、21世紀の我々が直面しているハラスメント問題、すなわち、
・ハラスメントされたこと
・ハラスメントする側に回ってしまったこと
・ハラスメントを気にするあまりこれまでのような人間関係を築きにくくなったこと
などが見えてくるような気がします。

私の考えですが、吉良は、
「今でいう世論によってハラスメントに認定されてしまった人」
になるのではないかと考えています。
大石内蔵助と、仮名手本忠臣蔵の作者たちが、どう世論を操作したか、ということですね。

ちなみに、私の好きな忠臣蔵作品は、#ビートたけし さんが大石を演じた、1990年、#tbs で放送されたものを挙げておきます。
作中では、#松の廊下 での浅野内匠頭の行動の検証、すなわち、
「浅野内匠頭に殺意はあったのか?」
について意見を交わすシーンなど、それまでの忠臣蔵で「そういうものか」とスルーされていたことについてのツッコミが随所にあるので、オススメです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?