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【アルビ日記】2023-26:vs浦和 1-1


「可哀想な芝と、変化」

試合情報

・9/2(土)18:00キックオフ
・@デンカビッグスワンスタジアム。晴れ
・新潟15位、浦和4位

アルビレックス新潟・スタメン

GK小島享介。DF藤原奏哉、 舞行龍ジェームズ、トーマス・デン、堀米悠斗。MF島田譲、高宇洋、長谷川巧、高木善朗、長倉幹樹。FW鈴木孝司。
【途中出場】秋山裕紀、三戸舜介、小見洋太、松田詠太郎。

試合ダイジェスト

【前半】
34分、浦和先制。右CKをニアで関根がダイビングヘッド、これが長倉の手に当たり、VARの末PKに。ショルツが中央に決め、1-0。このまま前半終了。

【後半】
63分、新潟は3枚替え。81分、新潟に同点弾。右サイド松田がドリブルでカットイン、左足シュートがDFに当たってこぼれたところを、小見が叩き込んだ。1-1で試合終了。

まったり

マチェイ・スコルジャ監督率いる浦和のサッカーは、開幕当初に比べるとかなり変化しているようにみえた。

強度高めのプレッシングを軸にした、鬼気迫るサッカーだった気がするのだけど、少し日本式にしたのだろうか。

今日の試合は、60分くらいまでまったりペースで進んだ。
浦和もアルビも、もちろん局面局面はバチバチなんだけど、全体としてはテンションを上げるのを抑えているような雰囲気。それがなんだかうまい具合にかみ合っている。

どちらも相手の出方をうかがいつつ、あまり無理せず、じっくり前進する。

要因としては暑さもあるだろうが、ピッチコンディションのまずさが大きいのではないだろうか。ビッグスワンの芝が、無惨な姿になっていた。かなりの部分が剥げて、ボロボロ、茶色い土が露出している。

この夏の猛暑、雨の降らなさにより、新潟の芝も乾ききってしまった。僕がたまに草サッカーの試合をするグラウンドのよう。これはこれで味わいがあるのだけど、プロが試合をするピッチとしてはちょっとしんどい。

凸凹のピッチで、それでも試合を壊さずボールを繋いでいきたい両チーム。慎重にパス、トラップを繰り返し、結果としてゲームのテンションはひとつかふたつ、下がっていた。

そんな中でのPK失点。あれは痛かったが、不可抗力。こういう「じっくりまったり系の展開」ならアルビに分があるように思えた。

転調

まったりムードが転調したのは、0-1、1点ビハインドで迎えた終盤に、選手と配置を替えたところから。ボランチから前の選手を一気に3枚替え、その後もう1枚。

島田、高木、鈴木、長谷川に替え、秋山、三戸、小見、松田を投入。
1トップに長倉が入り、2列目は右から松田、小見、三戸の並び。若くフレッシュな前線だ。その後ろに、刺すパスを出せる秋山が構える。

ちょっと停滞感があった前線の動きに、躍動感が生まれる。これを間接的に創り出したのは、ボランチの秋山とみる。
細かく動いて、後方や横からのボールの受け手になりながら、常に前を伺う姿勢を見せる。

いつでも刺せるよ」という受け方、持ち方、そして実際に刺せるクオリティが秋山の持ち味だ。これが、この日のスローな展開、追う立場であること、前線のフレッシュな顔ぶれといった要素にぴたりハマった。

秋山のリズムづくり、パスさばきによって、ピッチ内が躍りだす。

そしてもうひとり、右サイドに入った松田詠太郎
優しげな顔立ちとは裏腹に、愚直で頑固な求道者だ。何度もドリブルで仕掛け続け、SBを抜いてPAに侵入することを使命とする、右の職人。

松田のドリブルには、どんどん磨きがかかっている。いろんな動きを模索していた頃よりは、右ワイドで構えて、受け、SBに挑む、このパターンを確立した今の姿は、吹っ切れていて頼もしい。

松田の勝負から、小見のJ1初ゴールが生まれた。ほんとによかった。U22にも呼ばれた小見。最高のタイミングでの初ゴール。


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