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デンマークの旅、完結。感じたこと、学んだこと、そしてこれからの生き方について

研修最終日。今日は特にコンテンツはなく、内省の時間。外を散歩しながら対話し、円になってじっくりと語り合った。

なお、今日は内省を通した感じたことについて、未来の自分のためにまとめておきたいと思うので、デンマークのことについてはあまり触れません。一応先に断っておきます。

一番の学びは、「対話」の重要性

noteでも何度も言及してきたが、デンマークの魅力は「対話」の文化にあると感じた。自治区であるクリスチャニアもそうだし、政治における合意形成についてもそう。「話せばわかる」と相手を信じて話し合うというのが、一人一人の納得度を高め、物事をしっかり前に進めていくことに繋がるのかと、改めてその価値を認識した。

ただ、その根底にあるのは、やはり教育であるというのも学んだことの大事な一つ。幼い頃から徹底して対話することを促され、安易に答えを求めず、自分たちで思考し解決策を見出す、という環境で育っているからこそ、大人になっても対話を通した関係性の構築や問題解決ができるんだろうなと。

そういえば、教育に関してまとめたnoteに書けなかったけど、先生と保護者との対話の話もすごかった。保護者は、学校に期待すること、改善して欲しいことを伝えるし、先生は子供についての良いところや足りないところを正直に伝える、普段から腹を割って本音で話し合うことを大切にしているらしい。

こうやって関係性を構築しておくことで、「こんなはずじゃなかった」といったネガティブな驚きを保護者に与えないようにしているんだと。急激な変化を与えず、状況を細かく共有して、子供の様子について同じレベルで把握しておく。だから、例えば子供が学校に行きたくないと言い出したりしても、先生と保護者が一緒に対策を考えられる。

これは会社でも一緒だなと思った。以前、マイクロソフトの澤さんにインタビューをしたことがあるが、その際にこんなことを仰っていた。

相手が傷ついたということは、伝える内容が「サプライズ」になっちゃっているということです。「言い方がキツい」なら優しく言えばいいのかというとそうでもなくて、本当の原因は「まったく予想していないことを言われた」ことにあります。
それまでの言語化が不十分で、前提知識の共有ができていなかったということ。そうならないためには、段階を追って話し、その都度、相手の理解度をチェックしていかなければなりません。

悪い意味のサプライズを起こさない。日本の組織の問題の多くは、対話不足により引き起こされているんじゃないかと感じたりもした。

うちの組織も、もっと対話が上手なチームにしていきたいな。

インプットのためのアウトプット。noteを毎日更新してわかったこと

今回、たった6日間ではあるが、毎日noteを更新した。きっかけはコーチング。正直、今仕事が忙しい時期でもあるので、始まる直前までこの研修へのモチベーションが低くなっていた。

でも、参加2日前に実施したセッションで、

「なぜデンマークの研修に参加しようと思ったのか」
「終わった後、どんな状態になれていたら理想か」
「そのために、どんなことができそうか」

とコーチに問うてもらった結果、施策として決まったのがnoteの更新。これまで2,3ヶ月に1本書くのが精一杯だった自分にとってかなり難易度の高いアクションで気後れしていたけど、コーチと約束したこともあって、頑張れた。

で、頑張った結果、こんな効果があった。

・「デンマーク研修について詳しく知りたい!」と連絡をくれた方と個別で話すことに。今のところ合計8名。
・「来年のデンマーク研修に参加したい!予定抑える!」と、1年後のイベントに対する参加申し込みをもらった方が合計5名。
・「管さんのビジョンに共感し、一緒に仕事したい」とDMをくれた方が2名。その内1名とは来月から仕事をすることになりそう。

元々自分のためにと思って、それをコーチが読んでくれたらそれで満足と思って更新を始めたnoteが、想像を遥かに超えていろんな方に読んでいただけた。新しい方との繋がりもできたし、もっと仲良くなりたいなーと思っていた方から連絡をもらえたりもして、大切な繋がりがまた増えたことが、純粋に嬉しい。

何より、毎日noteを書くことを決めていたことによってインプットの質はかなり上がったと思う。自分用のメモと、公の場に公開する記事とでは、情報の解像度が違う。自分の言葉で説明するために質問もしたくなったり、間違った内容を書かないようにホテルに戻って調べたりして、学びが深まった実感がある。

本当にやって良かった。
コーチのサポートのおかげ。
岡田さん、ありがとう。

精神的先進国の彼らから学び、サーキュラーエコノミー領域でチャレンジしたい

以前noteにもまとめたが、元々のオランダ移住は仕事に没頭するためだった。日本との非同期の時間を増やすことで、自らの仕事に集中できる時間を確保する。今取り組んでいる仕事が大好きだからこそ、その仕事に取り組む時間を十分に得たかったというのが大きな理由だった。

でも、今回のデンマークでの経験を通して、確実に新たな目的が加わった。それは、精神的先進国と呼ばれる彼らの価値観や生き方を学ぶこと。そして、これまで全く興味のなかったサーキュラーエコノミーの領域で事業を展開すること。

もちろん、今の仕事は全力でやる。ただ、せっかくオランダにいるのだから、世界で最先端とも言える精神性を持っている国にいるのだから、彼らから学びたい。そして一緒にチャレンジしたい。そんな気持ちが強くなった。

すぐにできるかはわからないけど、きっと30代の10年間はヨーロッパにいることになりそうな気もしているので、気長に、でもチャンスがあれば積極的に関わりにいくようなスタンスでいたいなと思う。

30歳という節目のタイミングでオランダ移住が決まり、その直後に参加したデンマーク研修。ビジネスで成果を上げお金を稼ぎとにかくデキる奴になりたい、と思っていた20代の頃とは明らかに違う感覚で30代が始まった。今は、自然の大切さを感じ取れるようになってきたし、自分との対話が何より大事だと思って生活しているし、他人への貢献はもちろん、地球環境への貢献にももっと取り組んでいきたいと思うようになった。自分のことながら、変化の大きさに驚く。

これからの人生が、楽しみで仕方がない

教育、政治、再生エネルギー。どれもが初めて知ることばかりだった。今まで自分が経験してきたこと、学んできたことはすごくちっぽけで、まだまだ世の中には自分が知らないことが山ほどあるんだということに気づいた。そしてそれが、すごく嬉しかった。

学生の頃、テストの点数を上げるための勉強はとにかくつまらなくて、その場しのぎの学習ばかりやってきた。でも、最近やっと学びの本質を理解した気がする。自分の未知を知り、新しい世界を切り拓いていくプロセスは、震えるほどに楽しい。

今回のデンマークの旅で、自分の未熟さ、無知さ、小ささを思い知った。でもそれは決してネガティブな意味ではなくて、むしろ未来に希望を持つことに繋がった。

自分が知らない世界が、世の中にはまだまだたくさん存在する。

何歳まで生きられるかなんてわからないのだから、未来からの逆算型の人生は嫌だ。毎日全力で楽しんで、明日も楽しみだと思える日々を過ごしていきたい。

これまでの人生の道のりを味わい、これからの生き方に思いを馳せる、素晴らしい1週間の旅だった。

来年も参加することにした。次はもっと仲間を連れて来たいな。
彼らとかね。

これにて、デンマーク研修記、完結。
読んでいただいたみなさま、ありがとうございました!

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