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パーマカルチャーについての考察


エコビレッジを運営するにあたり、パーマカルチャーについて考えることは、避けて通れないことだと思い、ビル・モリソン氏の著書『パーマカルチャー』を読みました。

これまで、「パーマカルチャー=農業」というイメージがありましたが、沖縄のあ〜り〜さんとの対談をきっかけに、まったく別の観点を得ることができ、その考察を簡単ではありますが、noteに残すことにします。


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【パーマカルチャーとは】

1974年に、「ビル・モリソン」と「デビッド・ホームグレン」によってオーストラリアで生まれた造語。Permaculture = Permanent(永続的な) + Agriculture(農業)

 自然界は、無駄のない循環型システムでできている。人間も、自然を支配するのではなく、自然を観察し、自然に沿った循環型の暮らしを行うことによって、長期的な反映と安定を生み出すことができるという考えである。

【パーマカルチャーの目的】

パーマカルチャーとは、持続可能な関係性をデザインすること。
⑴ 地球への配慮 : 土、水、大気、植物、動物、鉱物などと調和するシステム
⑵ 人間への配慮 : 衣食住、医職自由、人間関係などと調和するシステム
⑶ 資源の循環  : 持続可能な関係性を維持・継続するための循環システム

 植物や動物の固有の資質とその土地や建造物の特徴を活かしあい、限られた資源を循環させることで、資源の多様な働きを生み出し、豊かさにつながることを目指す。

【パーマカルチャーにおいて大切なこと】

・それぞれが持つ構成要素を活かし合える関係性をデザインすること
・長期的視野に立ち、自分たちの行動の結果を考えること
・その土地にあるもの(文化・固定種・植物など)をできるだけ活用すること
・大規模なものではなく、小規模でエネルギー効率の良い設計をすること
・廃棄されるものを有効活用、再利用すること
・多様性を尊び、多種作物栽培を行い、環境や社会に変化に適応できるようにすること
・問題を議論するのではなく、解決策を導き出すこと
・お互いに自助努力を援助試合、地域(コミュニティ)全体の成果を喜ぶこと


【パーマカルチャーに必要な力】

⑴ 観察する力    : 物事の本質を掴み、仮説・検証・実践を楽しむこと
⑵ デザインする力  : 長期的な目線から、持続可能な関係性(循環)をデザインする
⑶ 変化する力    : 失敗から学び、新しい見方を得続けること


【個人的考察】

⑴ 仕事と暮らし
仕事は、暮らしのためにすることであり、終わりがある。
パーマカルチャーは、暮らしそのものであり、終わりがない。
無理なく、それぞれのペースで、暮らしを楽しみながらパーマカルチャーを実践すること

⑵ 関係性とニーズ
人間は、自分のニーズを満たすために生きている。
人間のニーズとは、幸せであること。
幸せとは、自分だけのことをさすのか、地球環境や未来のことまでさすのか。
パーマカルチャーにおける循環とは、関係の中で互いにニーズを満たし合うことである。

⑶ 植物はエネルギー
植物は、太陽エネルギーを食物という別のエネルギーに転換している存在である。
植物が光合成するには、土という場が必要。
土が健康的であれば、植物も健康的になる。
健康的な植物を食べれば、人間も健康になれる。
いくら見た目が良い植物でも、不自然な土地から作られた食物は不自然なものである。

⑷ 水と塩素
水には、塩素が入っている。塩素は菌を殺すためにある。
塩素入りの水を飲み続けると、腸内の善良な菌も殺されてしまう。

⑸ 暮らしをつくる
必要なものは、自分で作る。
自分で作れないものは、交換する。
交換できないものは、買う。
パーマカルチャーの基本は、自分の暮らしを自分で作ること。
不便なこともあるけど、妥協はせず、工夫によって快適な暮らしをつくりたい。

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俵山ビレッジでも実践していますので、是非俵山ビレッジのフィールドを活用して下さい。

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「MURABITO 1期」募集も開始しています


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