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書評「VRが変える これからの仕事図鑑」著者:赤津 慧

1.はじめに

VR元年という言葉を見てから数年がたちました。
VRってこれまでどうだったの?今どうなってるの?これからどうなるの?ということを知りたい人もいるかと思います。
VRが変える これからの仕事図鑑」は、そんな方にオススメできるVRの入門書としてピッタリだと思います。

ちなみに私が買ったのは帯に推しの響木アオちゃんがいたからです。
本の中にも少しだけ紹介されているので響木家の人は買いましょう

2.著者紹介

著者の赤津 慧さんは株式会社ハロー取締役、ディグ株式会社取締役で、ニューメディアプロデューサーとして、XR技術を使った施策やアニメ、広告、バラエティ番組、メディアアート、VTuber、インタラクティブな空間演出など多岐にわたる企画を手掛けています。
Vオタクの方にはテレビ東京VTuberドラマ「四月一日さん家の」のプロデューサーと言えば伝わるかと思います。

3.この本の良いところ

タイトルの通り、VRのこれまでとVRがどう世界を変えていくかということが多分野について書かれています。
我々の日常生活や仕事、エンタメにどうVRが関わってくるかを、赤津さんのこれまでの体験を元に予想されています。
しかも難しい言葉を使わずに書かれているので、技術的なことを知らない人も読みやすいです。

そして赤津さんはとにかくVRを体験しろと語っており、低価格でVRを体験できる方法も紹介されています。
私もVRについては知識として知っている人と、実際に体験した人とでは、大きく認識が異なると思うので、とにかく体験してもらうというアプローチは正しいと思います。
今ではVRに触れるハードルはかなり低くなってますしね。

そして個人的にはエロ分野についても触れられていたのが好感触でした。
技術を発展・普及させるのにエロ分野は避けては通れないです。
個人的にはもっとこの辺はVR界隈でも議論されても良いんじゃないかと思うんですが、SNSを使って大っぴらには語りづらいですね。

また、フィクションでの未来予想図として紹介されていたのが映画の「レディ・プレイヤー1」と漫画の「ルサンチマン」です。
この2作品は私も映画を見て漫画を読んだことがあるのですが、かなりリアルに未来を描いていたと思います。
単純に作品としても面白いのでオススメです。

4.この本のツッコミどころ

エンタメ業界へのVRの影響を語っているところで、VTuberは失言もスキャンダルもないし生身の人間より長く活動できると書かれていたのは、ちょっと現実と違うかなと感じました。
現実問題、今VTuberは炎上している人や引退している人もいます

本書ではいわゆる「中の人」や「魂」も将来AIになるとも書いていましたが、私の予想ではAIも失言するしスキャンダルも起こると思ってます。
なぜなら消費者が人間なので、消費者が不快に感じればAIを炎上させることも可能です。人間は愚か

5.まとめ

VR業界について読みやすくまとめられており、こんな未来がすぐそこまで来ている、そう思わせてくれる一冊でした。
読んでいてVRがもたらす未来にワクワクできます。
朝は家からHMDを装着して出社、会議はカリブ海を眺めながら、仕事の後は世界中の友人たちと魔王を倒す冒険をして、夜は理想の彼女と宇宙でVRデート・・・
そんな未来が早く来てくれたらいいなぁ、と思いながら、今日も歩いて会社に向かう社畜な私なのでした。

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