見出し画像

雪のないスキー場。

開業してからは6回目の冬ですが、大山で働き出してから今年で21回目の冬です。12月になれば雪が降る、、当たり前のことが当たり前じゃなくなっている近年。恐れていたことが起こりました。スキー場内に宿がある私たちにとり、冬は稼ぎ時。その稼ぎ時に、雪が降らないんです!!大山ゲストハウス寿庵は鳥取県の百名山「大山(だいせん)」の登山口に位置し、山のお客さんをターゲットに宿を運営してるのですが、ゲレンデに限りなく近い場所に位置するもんで、冬は山とスキーのお客さんを両方受けいれます。それでようやく1か月平均が30%の稼働率に、。実は冬以外のシーズンの平均稼働率は20%なので、やっぱり30%になる冬は私のビジネスにとって大事な季節です。
寿庵のオリジナルHPをじっくり見たことがありますか?ターゲットは完全に山です。どこのページを見てもスキーの記載はあまりありません。ちなみに、これが寿庵のオリジナルHPです。

私が開業した2014年には、今までのように冬で稼げるとは到底思えませんでした。すでにスキー人口が減少し、思うように若者のボード人口も増えない。私の宿の周りには、スキー宿(ワックスルームや乾燥室など設備面が充実した宿)がたくさんあるので、到底太刀打ちできない。それに温暖化と言われて久しく、暖冬が当たり前になりつつある。スキーに依存しすぎると運営が危うくなるかも!!これから宿を起業するのであれば、春~秋の山のお客さんの取り込みを積極的する方がいいと判断。冬は、全国からくる冬山登山のお客さん狙いにし、あとは常連のスキーヤーだけを受け入れるだけにとどめる。あくまでもスキーヤーが来てくれたらそれは、臨時収入かな?と考えて宿を立ち上げました。一昔前の大山は、スキーの時期に一年分を稼ぎ、あとの季節は仕事をしなくっても食べていける、と言われていました。そう、、私はその逆の発想で起業したんです。もちろん、私はスキーをしないけど、山はします。北アルプスで働いた経験や、学生時代からの山の活動に、社会人の山の会。強みを生かして営業する方が自分にとっても吉だと思ったからです。
でも、起業して5回の冬を終え、そして青色申告の数字を見ると、スキーに依存しない、と思ってる割には数字はかなり依存していることが判明。なので、やはりゲレンデ客の受け入れもしていかないといけないのです。
となると、今の雪のない状況は、経営にかなり深刻な影響を与えます。

画像1

何度見ても雪がない!写真は今日の昼すぎ。その後も、春の嵐(のような暖かい風)はおさまらず吹き荒れています。降るのは雪ではなく雨。気温は15℃。まるで春です。就寝前ですら気温が下がらず11℃です。週末、スキーのお客さんの予約があるのですが、全滅することは明らか。そして、来週週中に入っている常連のスキーヤーたちも、さすがに雪のない大山には用事がありません。そうは言っても、どうしようもない事。もう、諦めモードに入りつつあります。このご時世に、本気で神頼み(雪乞う神事)しかないわけで、なんとも何をそう努力すればいいのかわからなくなってきています。ただ、寿庵はゲレンデのお客さんだけを受け入れているわけじゃないので、まったく「0」になるわけではありません。
これから先、冬の収入が期待できなくなる可能性があるので、やはり春~秋にいかに頑張るか・・が「大山で生き残れるか残れないか」になってくるでしょうね。
「2022年は北京でオリンピックがあるから中国のお客さんをどんどん受け入れていきましょう!」とある日の会議。この1月からは上海から米子空港へ直行便も就航します。でも、雪がなくってはどうしようもない。中国、直行便、冬季オリンピック。多少なりとも、期待できる事柄があるのだけど、雪が降らないと、何も始まらない。
人間の努力では、覆せない自然のことはひとまずおいて、まずは、努力してできることから改善し、開業時に目標として掲げた、春~秋の9か月で宿の経営が成り立つように、私は私なりに模索していくのが最善かもしれませんね。

それにしても、閲覧禁止衝撃映像だよなぁ・・

画像2

これが1月の光景だなんて・・やっぱり、信じられない。それにしても、いつになったらスキー場はまともにオープンするんだろうか??誰か教えて!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?