特許取得までの道のり

こんにちは!
株式会社WacWac代表取締役のshotaです。Note初投稿になります。私事ではありますが、2021年1月5日に特許を取得しました。現在のサービスに関する特許になります。技術がない私でも特許が取れたことは驚きで、とても誇りに思います。実は、特許を取りたいと思ってから、取得まで3年以上かかりました。今回の投稿では、私の4度に渡る失敗から特許取得までの軌跡をまとめたので、どうぞ!!

【特許を取りたいと思った出来事】
2017年5月、私は大阪にある蛍池の寮にいました。当時、同い年のサッカー選手が世界で活躍し始めた時期で、自分はこのままでよいのかと、なんとなく焦っていました。しかし、何をすれば良いか分からず、土日はランニング・筋トレ・瞑想をする日々でした。(笑)これ以外にやることがなく、自己研鑽のために1年間で書籍100冊を読むという目標を立てました。その時に出会ったのが、『志高く』という書籍でした。この書籍はソフトバンクグループ代表の孫社長の軌跡について書かれています。この書籍を読んだ時に、人生で初めて、実在する人物でこんなに凄い人がいるのかと思いました。孫社長は10代で渡米し、アメリカの大学に在籍していました。孫社長は、パナソニック創業者松下幸之助さんに関する書籍を読み、自分も特許を取ろうと決意します。大学で仲間を集め、開発を行い、自動翻訳の特許を取得しました。そして、当時のシャープ佐々木副社長に2億円で権利を売却。私も特許を取りたい!と思ったのはこの事実を知った瞬間です。

【特許取得失敗①】
特許を取りたいと思った瞬間から、モチベーションが急上昇。しかし、特許に関する知識不足のために、何も進みません。どこから手をつければよいか全くわからないのです。そもそも、特許になる発明をしていません。まずは、情報収集のために、『これで簡単!自分で申請できる特許』的な書籍を購入しました。最初の数ページは、分かりやすく特許取得までの方法や解説が書かれていました。これならイケる!と思いました。が、あるページから急に、「これ、素人で出来るわけないだろう」とツッコミを入れざる負えなくなりました。静かに本を閉じ、気がつけば1年。私は書籍100冊の目標に専念していました。

【特許取得失敗②】
2018年6月、仕事で立ち上げに失敗した担当者の敗戦処理の後任に、なぜか私が抜擢され、香川県・岡山県で月100時間以上の残業を何カ月も強いられました。その時に、自分の人生はこのままではいけないと本気で思い、将来の人生を見つめ直しました。そして、1度しかない人生を後悔しないようにと決心します。どのような人生ならば後悔しないかを考え、毎日”ワクワク”する人生であれば、自分は幸せだと気づきます。そして、起業を意識するようになりました。経営者になりたければ、経営者に相談しようと思いましたが、私の身内に経営者は1人もいません。そこで、書籍100冊を読んだ時に孫社長に関する本を多数執筆していた、三木雄信社長(元・ソフトバンクグループ社長室長、現・英会話スクールトライオン㈱社長)が頭に思い浮かびました。三木社長はソフトバンク時代に孫社長の右腕として活躍し、過去最高の社長室長と呼ばれています。三木社長の書籍の一つに、『連絡をくれればいつでも会います』と書かれていたので、早速、アポイントを取りました。快諾してもらい、秋葉原のHubで1時間ほど相談しました。そこから何度かコンサルティングをして頂き、プランを作りました。そして、アイディアの特許を取得しようと思い、弁理士事務所にアポイントを取りました。弁理士さんに意気揚々と自分のアイディアを30分間説明し、返ってきた言葉は、「これは特許になりませんよ。特許はアイディアではなく、技術に係るものです。」私は、「また挑戦します!」と伝え、トボトボ帰宅しました。

【特許取得失敗③】
特許にはならなかったものの、アイディアは悪くないと思い、何度もブラッシュアップ!6ヶ月後に技術的視点を文章・図式化し、弁理士に再度チャレンジしました。私は、恐る恐る「このシステムはこのように連携し・・・」と技術的視点を説明しました。弁理士は、「なるほど、これは面白い!」私は続けてシステムの説明をします。そして、
弁理士「この部分はどのように接続しますか?」
私「・・・・」
弁理士「このシステムはどのように作成するのですか?」
私「・・・・」
弁理士「これは実現可能ですか?」
私「・・・・(もう質問やめて)」
弁理士「アイディアは凄いですが、実現性がないとただの空想です。
私「・・・・また挑戦します!」と伝えトボトボ帰宅しました。

【特許取得失敗④】
次の課題は実現可能性。ということで、会社にいるエンジニアと打ち合わせをして、実現可能な設計図を書きました。社内に弁理士がいたので、相談しました。すると、弁理士「これは面白い!早速、何回か打ち合わせをして特許を取得しましょう。」私は今度こそ特許を取得できると思いました。きっと申請すれば取得できたでしょう。しかし、想像以上に特許取得は大変です。特許取得に向けて資料を作成していると、突然、頭の中に次の言葉が浮かんできました。
「激務の中で+αの労力をかけて特許を取得しても、自分のものにならないじゃん。」
この感情が出た瞬間、モチベーションが無くなり、手が止まりました。4度目の失敗です。
後で分かったのですが、自分の案は似たようなものが既に特許になっていました。(笑)

【退職そして起業!】
お世話になった会社を2019年12月に退職。2020年3月に株式会社WacWacを設立します。起業したときは、まだ製品は完成しておらず、リリースは7月でした。特許の準備は2020年4月から始め、8月に申請。そして、2020年12月に連絡があり、否決されることなく1発で査定(合格)になりました。特許料を納付して正式に特許を取得!5度目の正直です。最後は嘘のようにスムーズに物事が進みました。そのため、5度目のエピソードはあまりないです。ただ4度の失敗があったからこその成功です。後日、賞状がくるそうなので楽しみに待ってます!

ここまでの失敗は下記にまとめるので、特許を取得したい人は参考にして頂けると幸いです。

(過去の失敗から学んだこと)
・特許取得までの手続き方法の把握(1回目)
・弁理士に頼む(1回目)
・特許は、アイディアではなく技術(2回目)
・実現が可能な技術(3回目)
・実現できる技術を持った人がいること(3回目)
・自分でお金を出す(4回目)
・先願調査をする(4回目)
・30~50万円程準備(5回目)
・折れない心、挑戦する気持ち、行動力(1・2・3・4・5回目)

長文になりましたが、最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。
文章を投稿して、自分の直近6年間のエピソードが、日本のアイドルグループくらいあることに気づきました。なので、テーマを決めてまた投稿します。お楽しみに!

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