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TRPGやってるオタク向けのノベルゲームの作り方的なやつ

最近、TRPG(特にCoC)のシナリオがめちゃくちゃ増えましたよね
それもなんか、立ち絵とかスチルとか……すごい凝ってて、すごい(語彙力)
絵がなくたって、めちゃくちゃ綺麗な文章とか面白いゲーム性を作れる人がゴロゴロいます
それだけ色々作れるならさ、ノベルゲーム作れるじゃん!
て私は思いました

だってノベルゲームだったら

・うちの子をいくら喋らせてもいい
・文章で読み返しやすいし、フォントとかを好きに設定出来る
・全部うちの子で構築されてるので(公開先の規約の範囲内で)好き勝手できる
・裏設定をおまけ部屋とかで語り放題
・卓外のPCの様子を差分付きで見せたりできる


あとプレイヤーキャラクター関わってないからメンタル的な負担も軽いですし、日程取らなくても好きな時にロードして続きやれますからね(卓修羅的観点)

例えばティラノビルダーを使えばプログラミング分かんなくてもノベルゲームが簡単に作れるんですよ
しかも基本無料、アップグレードも買い切りでそんなに高くない
ノベルゲームコレクションってサイトで公開すれば色んな人に遊んで貰えるし、ブラウザから遊べるのでスマホでも出来ちゃったりする
わーい!いい事ばっかり!
https://b.tyrano.jp/

https://novelgame.jp/

作り方と言いはしましたが、技術的な作り方に関しては公式とか有識者の記事とかガイドブック見た方が早いと思います
とりあえずティラノビルダー公式のガイドブックを貼っておきますね、BOOTHにあるよ
https://booth.pm/ja/items/491761

でも、ゲームのシナリオの書き方が分からないとか、専門用語がよく分からんとか、説明書読むための説明書欲しいみたいな人のためにマジで初歩的なことの説明をします
TRPGシナリオ書いた事ない人でも参考には多分なります
私がメインでやってるシステムはクトゥルフ神話TRPGなので参考にしてる界隈がどうしてもそこら辺になってきます、ご了承ください


1 ノベルゲームを組み立てるのに必要な物

まず準備物の話をします
構造的に必要なものと素材的に必要なもの、それぞれ挙げていきます
言うてこの辺はTRPGのシナリオと大差無いんですよね

▼構造的に必要なもの

まず、そもそも『ノベルゲーム』ってゲーム性が無くてもいいって話をしましょうか
というのもあくまで『ノベル』の延長線なので読み物として遊んでる人も結構多いんですよ
ノベルとの違いは音楽つけたり絵をつけたり、そうじゃなくても自動的にテキストが出ることで多少は小説より読みやすいかな?ってことですね

ともかく、選択肢が無かったり、エンディングが一つだけでも成立する のがノベルゲームだったりします

なので、極論を言ってしまえば適度に区切った短い小説を用意すればどうにかなったりします
でも、TRPG的に遊び要素を入れたい!というのであれば選択肢でエンディングが分岐したり、エンディングが分岐しなくても選択肢によって会話内容を変えたりしたいものです
後述するのですが、これくらいなら簡単に実装できます

選択肢でルート分岐するゲームであれば用意する項目はざっとこんな感じです

・あらすじ
・ジャンル
(サイトによってはタグ付けが必須だったりするので決めておくと便利)
・何故こうなったのかの真相を自分用に必要であれば書く
(シナリオ背景的なやつ、これがあると筋を通しやすい)
・登場人物の設定を必要あれば書き出す
(どんな顔をするかとか考えておくと描写や差分作成で役に立つ)
・どんな結末かを一通り書き出す
→そこへ行き着くまでの選択肢や会話を逆算する

これは私の書き方で、おおよそTRPGのシナリオ書く時と同じような書き方をしてます
なので、基本的にTRPGのシナリオと同じノリで書けばシナリオ部分は完成します
TRPGシナリオを書いたことある人は自分の書き方に合わせると書きやすいかもです
TRPGシナリオを書いたことない人もだいたいこんな感じでやれば出来ると思います、これが書けたらTRPGシナリオも多分行けます

▼素材的に必要なもの

これもぶっちゃけ作品によるのでなんとも言えないです
そもそもノベルゲームは大きく二種類あって、

ビジュアルノベル→キャラクターなどのグラフィックがあり、主にキャラクターを魅せるノベルゲーム
例:ドキドキ文芸部、陰キャラブコメ

サウンドノベル→文章主体で一枚絵を背景に進む、小説寄りのノベルゲーム
例:かまいたちの夜、弟切草

となります
用意する素材量は後者の方が断然少ないですが、後者は文章力に依存するところがあるので、そういう意味でのハードルは高いです

ではまず、共通して必要なもの

・BGM素材
(フリー素材によくお世話になる、クラシックも良い
でも敢えて環境音とか無音にするのも味)
・背景画像
(写真でもイラストでも、フリー素材によくお世話になる)
・SE素材
(ホラーなど、ジャンルによっては必要
フリー素材にお世話になる)

大体フリー素材でどうにかなります
規約はちゃんと確認しましょう
TRPG民ならよく調べると思うので既にそこに関しては博識だと思いますが、一応オススメのサイトを1個だけ貼って置きます 

びたちー素材館
BGM、SE、その他素材が豊富
http://www.vita-chi.net/sozai1.htm

続いて、ビジュアルノベルでのみ必要になってくる素材です
ここに関しては作品に寄るとしか言えないのですが、まぁよく使うのはこの辺かなぁというのを置いておきます

・立ち絵
キャラクターのビジュアル
差分が登録出来る、live2dもぶち込めるらしいけどここのやり方は筆者はよく知らないので調べよう!
フリー素材も沢山あるので頼るのも吉
(ゲームに使えないものもあるので規約は確認しよう!)
・スチル
物語を魅せる一枚絵、エンディングやイベントシーンに差し込まれる
作品によっては立ち絵を使わずにこれオンリーとかもある
これに関しては立ち絵があれば必須ではない、基本的に自分で描くか依頼するかになるので無理はしない!
ちなみにクリスタの場合は3Dモデル素材とか使うと構図考えやすいのでオススメです

立ち絵素材に関してもTRPG民はよく知っていると思うので各自で調べてください、と言っておくことにします
ただ先程も書いた通り「TRPG使用は出来てもその他創作使用はNG」な規約もたまーにですがあるので、よく見てから使うようにしましょう
書いてない場合は作者さんに問い合せてみるのもいいと思います、案外ゲーム使用という発想がなかったから書いてなかっただけで快諾してくれる作者さんもいます

そしてここからは応用編というか、実装がちょっと応用要素になってくるので初心者向けでは無いのですが一応これも出来ますというのを貼っておきます
私はここら辺は友人に手伝ってもらってます

・メッセージウィンドウ・ボタン
既存のUIの画像を差し替えてオリジナルのものにすることが出来る
ココフォリアの画面装飾の応用と思えばできる人はできるかも
配布素材も少ないが、あるにはあるので調べてみるが吉
差し替えずにUIごと作り替えるのもできるにはできるらしいけどその領域になってくると結構面倒臭いらしい
・クリッカブルマップ
一枚絵を置いて、そこをクリックで探索させるもの
物をクリックすれば情報が出たりする
セルフ目星と思えばCoC民はイメージしやすいかも
フリー素材でもできるにはできるけど、置くものにこだわりがあるなら描いたり依頼しないといけない

ここら辺は出来ると楽しいかなぁ、というか凝り性の卓民は好きそうと思って一応書いておきました
どんな感じかと言うと、こんな感じになります
ちゃっかり自作の宣伝をしてますが、なんか面白いらしいのでやってみて下さい、15分程度らしいっすよ

https://novelgame.jp/games/show/9254#commu

2 ノベルゲームを作るのによく出てくる言葉

ここから説明書読むための説明書パートに入ります
あくまで軽い説明しかできないので、詳しい使い方は別のサイトとかガイドブックを参照してください

▼ラベル

簡単に言うなら「ゲームシステムの付箋」のようなもので、「ここに飛んでね!」の目印になります
例えば、ゲーム開始地点にラベルを貼っておくと、ゲーム内のジャンプ先を指定する際に開始地点のラベルを選択すれば「ゲーム開始地点に戻る」という指示が出来ます

選択肢分岐する際はほぼ必須で、「YES」と「NO」の選択肢ボタンを置いた時、そのボタンを押したらどこに飛ぶかを指定しないといけません
コンピューターくんは文脈が読めないので目印を立ててやらないとそのまま下にある文を読んじゃうので、「YESはここ!!」という付箋を貼ってあげます
このままエンディングを分岐させてもいいですし、その先に共通の付箋を貼って共通のルートに続かせる事も出来ます

▼変数

みんなが発狂する存在
ここはまあ数字という字が入っている通り、計算が必要になってくる項目なので少し応用要素になってきます
私も実装面を友人に任せてるのであまり詳しくないですが、理屈だけは説明できるので書いておきます

これは「箱にものがどれだけ入ってるかを管理する存在」だと思ってくれていいです
分かりやすい例として、好感度システムとかありますね、あれです
この選択肢を選ぶと好感度がいくら上がる、そして好感度がこれだけあるからこのルートに行く、それを管理するのが変数です
足したり引いたりやらなんやらをすることでゲームに深みを持たせられます、ギャルゲーとか乙女ゲームとかならほぼ必須になってきますね
ただこれ、バグの原因になりがちなので初心者向けでは無いです
結構難しいらしい、みんな発狂してます

▼スクリプト

コードみたいなやつ
英語と数字で構成されてます
私というか友人も分からない領域なのでほんとに説明が上手くできない、ごめん
前述したティラノビルダーはこれをやらなくてもいいように簡易化してくれてるのですが、複雑なことをやろうとしたりするとこれをちょっと書かないといけないらしいです
一応有志の方の講座とか転がってるので気になる人は調べてみよう!

3 公開するサイト

いざ出来たとしたら、何処に置いたらいいの?って話なのですが
極端な話、zipファイルが置ければ何処でも公開できるし、見せたい人に送り付けたりも出来ます、みんな大好きBOOTHにも置けるよ
でも色んな人に遊んで欲しい!のであればフリーゲームサイトに置くのがやっぱりやりやすくて
ティラノビルダーであれば「ノベルゲームコレクション」という超便利なサイトがあります
ここはティラノの開発者さんが管理してるサイトで、かなり活発です
色んな人が遊んでくれるし色んな人の作品が見れます
基本的に
・一次創作
・R15以下の全年齢作品
・原則完成作品(ある程度遊べれば更新していくスタイルでも大丈夫、有料作品の体験版はNG)

が公開できます
管理人さんによる審査が発生しますが基本的に繁忙期で無ければ1〜2日くらいで公開されます、スピーディー
ここはブラウザでも遊べるものが置けるので遊んで貰えやすいです
https://novelgame.jp/

あとはふりーむとかありますが……
正直CoC民にはオススメしづらい
ふりーむは確かに大手です、昔からここで名作が沢山公開され、ゲームをここで探してる人も多いと思います
ですが、最近規約がめちゃくちゃ厳しくなっちゃって、グロ要素・非倫理要素がほぼダメになってしまってます
CoC民を名指ししたのは、CoC民だと平気で超えてしまうラインが引かれているからです
詳しくは公式のガイドラインを参照して欲しいのですが、実際に審査が通らなかったりした例や公式からダメと提言されているものを挙げていきます

・「殺人」がタイトルに含まれる作品
(殺人事件もNG)
・主人公が殺人などの非倫理的行為を肯定してると取れる作品
(主人公が殺人を生業とするのもNG、アサシンでも殺人行為をしていなくて否定していればOK(は?))
・流血要素が宣伝画像に含まれる作品
・テレビドラマで放送出来ないラインの作品

どないせいっちゅうねんー!!!
ホラーやヤンデレが好きなゲ製オタクは泣き叫んだ、これでふりーむ離れた人も沢山居ます
まあ公式的に色々な事情があってこうなってしまったので、仕方なくはあるのですが……
(主にボーダーラインで反復横跳びしてたバカが居たせいらしい)
逆に倫理的に後ろめたいものが無ければ全年齢のものは公開はできると思われるので、多くの人に見てもらいたい人は公開してみるのも手かもしれないです……

あとはここら辺かなぁ
ここら辺は避難所にしてる人も多いので空気感をみて投稿したい人は投げてみてもいいかも

Plicy
https://plicy.net/

フリーゲーム夢現
https://freegame-mugen.jp/

全てが面倒くさくなったらBOOTHとかでいいと思います
審査無いし

4 最後に

やることは多いがゲーム製作は楽しい!だってそれだけ凝ることが出来るってすごく魅力的じゃないですか!
困ったら全部をひとりで作る必要は無いので誰かと一緒でもいいと思います
でも人間関係は上手くいかない時はいかないので1人でもいいと思います
それまで話せていた人でもこだわりが関わると上手くいかないことありますから、そこは気をつけた方がいいです
(私はこの点においては敗北者なのでほんとに勧められない)
やりたいことやったもん勝ちだしやりたいようにできるやり方でやればいいです

あと日程とか締め切りは基本ないから、好きな時にやればいいのよ!!

長々と書きましたが参考になったかは分かりません
読んでいただきありがとうございました


先月公開した2作もよろしくね!

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