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鼠蹊ヘルニア手術記

 ここ数年気になっていた陰茎上部のコブ、押し込めば戻るが直ぐ出てくるのが気になってて、診察を受けると鼠蹊ヘルニア、所謂脱腸だった。
 日帰り入院でも受けられるような手術と言われていたので、、それほど気にせずに手術をすることにした。
 いざ、手術となると、いろいろな面倒なことがあった。まず最初にその受付である。事前にいろいろな検査を受けなければいけなくて、そのために完全に1日潰れた。
 血液検査を受けたり、レントゲンを受けたり、CT scanを受けたり、大変だった。

 前日に水泳大会に出て、体は元気で行ったのだが、実際手術が終わった後は一気に歳をとったような気がした。

 入院当日、冊子を見ながら必要なものを揃え、詰め込んで、自転車で病院に向かった。
 入院当日は、コロナの検査とレントゲン撮りだけだった。後は看護師さんから説明を受け、夕食後は腕に穴を開けられ、点滴の準備がされた。


 夜9時を持って、飲食が一切禁止された。
 手術当日は、昼前まで順番待ちで、朝食代わりの点滴を受け、テレビゲームをしながら待ってる状態だった。
 11時を回って、ようやく順番が呼ばれ、歩いて手術室に向かった。
 いよいよ手術台に上がり、麻酔をかけられた。

 さて、そこからは全く意識がない。
 次に気がついた時は、既に自分の病室の中だった。
 左腕には点滴がつけられ、そして下半身には尿を排出する管がつけられていた。
 そして、ここから一晩、地獄の一夜が続いた。トイレに行きたくなるが、自動排尿のため行かせてもらえない。頑張って我慢してみるものもトイレに行きたくて仕方がない。ふと見ると、靴下を履いてなく、足が出たままの状態だった。さらに首周りもスカスカだった。わずかな寒さで尿意をもようしていたのだ。
 またお腹に穴を開け、筋肉を傷つけているので、腹筋を使うことができないっていうのが非常に苦しかった。人間と言うのは、こんなにも普段腹筋を使って生活しているのだと改めて感じた。
 ついに我慢できなくなり、看護師さんを呼んで、まずは靴下を履かしてもらい、そしてタオルを1枚準備してもらった。タオルは首の周りを温めるため。
 とりあえず朝までと言うので、その状態で格闘した。点滴のみで次の日の昼ご飯までご飯を食べることができなかった。
 夜中中何度か点滴を付け替えられる。2時間おきに検温と血圧が測られる。
 朝が来て、さあいよいよ尿管を外されると思ったが、すぐには外されなかった。言われたのが10時、ようやく朝まで我慢できたと言うのに、我慢しなきゃいけないのか。

 ようやく10時ごろになって、尿管を外してもらうことができた。
 若い女性看護師さんが2人がかりで、私の陰部をから、いちにのさんで管を抜いていく。地獄な痛みと恥ずかしみ。
 それでもようやく自力でトイレに行くことができる。ありがたいことだな。
 そしてトイレに行って排尿してびっくり、真っ赤。やはり尿管は下で傷つけられていたのだろう。また来月に結石排除の手術の予定のステルスを入れたのも理由と言われた。
 そしてこの血尿はしばらく続いた。

 しかし、ベッドから上がるたびに体をゴロンとさせ、立ち上がらなければいけないのが非常に苦しかった。腹筋が使えないと言うのは、こんなにも大変なものだ。
 尿管を外した後は、妙におしっこに行きたくなる。2時間を待たずトイレに行くことになるが行くたびにびっくりする。また血尿。
 食事をとること以外することがない。ゲームをしたり、テレビを見たりと一見優雅な生活だが、ベッドから降りる体を少し動かすたびに腹筋に痛みを感じる。
 時々看護師さんが来て、熱を計測し、血圧を測り今後の見通しを話して去っていく。

 気がつけば、もう3日目になっていた。とりあえず手術を受けてからほとんど記憶がない。意識が朦朧とするのはこういうことなのだろうか⁈ そういえばおしっこが行きたくなったときに看護師にわがままを言ったような気がする。手術前に指導されていたこれが麻酔をかけられた後の意識の蒙昧なんだろうか?

 昼に普通の食事が出た。点滴も外され、尿管も外され、自由の身だ。
 また夕食までダラダラと過ごす。おしっこには何度も行くが、うんちが出ない。腹筋も使えないので、押し出すこともできない。
 夕食の後、下のコンビニでヨーグルトを購入する。

 朝になって、医師が来て説明をする。特にもひどくなく退院してもオッケーとのこと。ただ相変わらずの血尿で心配は心配だが退院することにする。朝食を終わり説明を受け会計を済まし、帰る身支度を整える。
 ただ、いまだに腹筋は痛い。自分が持ってきた荷物、そして追加で持ってきてもらった荷物を持って自転車で帰るのは難儀だなと思う。普通に考えればタクシーで帰るところだろう。
 タクシーで帰って身軽になってから自転車を取りに行くことを考えた。ただ、腹筋の痛みは徐々に癒えてきてたので無理のないように自転車で帰ることにした。
 背中に大きなリュックカゴに大きな袋に入れた着替えなどを入れ、自宅まで約15分の距離を自転車でこぐ。
 一つ一つの動きがゆっくりゆっくりである。一旦座る寝転ぶをすると、また次に立ち上がるのが大変である。毎度コロンとなって伏せた状態から四肢を使い立ち上がる。
 医師は問題なければ普通に運動しても良いと言っていたが、どう考えてもいつもの水泳をする事は無理だなぁと感じた。
 ネット情報によれば、1週間は無理のない生活1週間経ってから徐々に優しい運動から始めても良いと書かれていた。また、2週間は湯船につかることができない。シャワーのみとなる。

 腹筋が痛いと、寝返り打てない、起き上がれない、そして咳もくしゃみもしゃっくりも辛いです。






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