見出し画像

俺の調理 第2話

野外ライブのステージ上でふと思った。
「痩せよう・・・」
アクションができない。それにこのまま太ってるといつかステージで足引っ張られた時に落ちる。そう思った。

俺の体重の減らし方

もともと何をするのもメンド臭がりの俺は、どうすれば苦労せずに痩せられるか考えた。運動も食事制限もしたくない。そんな都合の良い方法があるのか。
取り敢えず毎晩風呂に入るときに体重計に乗ることにした。そして0.1kgでも体重が増えていたら「昨日何食べたっけ」と考えることにした。すると不思議なことにそれ以降太る原因となったものをあまり食べなくなるのだ。

次第に体重が落ち始めた

2か月ほど経つと2kgほど減っっていた。
「んー、1か月に1kgかぁ。まあまあかなー」
以来1年が経過したら12kg減っていた。その後も体重減少は続き、医者からもう減量するなと言われた。久しぶりに会った人たちからは必ずどこか病気かと聞かれ、体重を少し戻そうかと思ったが戻らない。
結局14kg減った時点で体重減少は収まったが、今度は体力が無くなっていた。30分のライブステージが辛い。やっぱ歳かなぁー。

オムライス・卵カツ丼・冷やし中華(全部勘助)

近所に「勘助」という大衆食堂があり、嫁さんが介護職で勤務が不規則なのと相まって、夕食はいつも自分で何とかすることになる。何とかすと言っても大抵勘助に行くことになるだけだが。

基本的に俺は料理ができない

自分ひとりでは玉子焼きも作れない。嫁さんの帰宅時間が遅い時は、ご飯が炊いてあるのにおかずがなかったり、おかずは用意してあるのにご飯がなかったりする。精一杯やってくれているのだろうと思い決して文句は言わない。
けど、料理は出来ないのだ。しょっちゅう嫁さんから言われて少しずつ家事を覚えていってはいる。洗濯ができるようになった。部屋の掃除ができるようになった。風呂掃除もできる。ご飯も炊けるようになった。でも料理ができない。今までにご飯しかないときにやったことと言えば、スーパーへ行って刺身を買ってくる。それだけだ。スーパーに売っている総菜を買っても盛り付けたり温めたりするのが面倒なのだ。

他にできる事と言えば・・・

カップ麺とレトルトカレーは得意だ。そんなもん料理でも調理でもない!という声があちこちから聞こえてくる気がするけど気にしない。俺には調理なのだ。どうせこれしかできないのなら極めようと、片っ端からカップ麺とレトルトカレーを買って食べた。もちろん嫁さんに見つからないように。
それでも体重が増える事はなかった。そうこうしている内にあることに気付いた。俺にも味の好みがあるということを。

続く・・・次回は好きなものを発表!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?