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冬の散歩道 (サイモンとガーファンクル) 〜 "A Hazy Shade of Winter" (歌詞和訳)

前説

見てすぐ分かる通り、この歌の邦題は原題の意味と違う。意訳というのでもなく、映画や歌などで昔からある、日本のリスナー向けの改題といったところ。17年前にこの歌の歌詞の翻訳を試みた時、歌詞の訳し方がオリジナルなのだから邦題の方も変えたいと思って、「冬の霞みがかった空から」、という自分の和訳詞用のタイトルに変えたんだけど、「から」は付け足しだし、とにかく無理矢理作った感があって、どうもしっくり来ない。それに今日の note 投稿のタイトルにこのオリジナル邦題を載せても何だか伝わらない感じがするし、結局、少なくとも日本のサイモンとガーファンクル (Simon & Garfunkel ) のファンに馴染みのある「冬の散歩道」という、昔ながらの、というか既に半世紀以上の歴史を持つ由緒ある(?)邦題を使うことにした。

この歌は、Simon & Garfunkel が 1968年4月3日にリリースした彼らの4枚目のアルバム、"Bookends" というタイトルの LP, そのA面だけだとコンセプト・アルバムと呼んでよさそうな作品の、B面の方に収録された曲だった。B面の最後から2番目の曲。作詞作曲は、彼らの他のほとんどの曲と同様、ポール・サイモン(Paul Simom)。

私の中ではそういう曲なんだけど、で、それはそれで正しいんだけど、実はこの曲はそのアルバムのリリースよりもだいぶ前、1966年10月22日にシングル盤レコードとしてリリースされている。そのシングル盤のB面はほんの少し前、同年10月10日にリリースされていた彼らの3枚目のアルバム "Parsley, Sage, Rosemary and Thyme" に収録されていた "For Emily, Whenever I May Find Her" だった。この A面が "A Hazy Shade of Winter" という当時の新曲であったシングル・レコード、Billboard Hot 100 での最高位が13位だから、けっこうなヒット曲だったということになる。

ただ、1960年生まれの私自身がサイモンとガーファンクルを聴き始めたのは1970年、それも同年1月26日リリースの彼らの5枚目、解散前の最後のアルバム「明日に架ける橋」, "Bridge Over Troubled Warter" が世に出た後だったはずで、"A Hazy Shade of Winter" が本国、アメリカ合州国(以下、アメリカ)でシングル盤としてリリースされ、それから3ヶ月ぐらい後(1967年1月)に邦題「冬の散歩道」として日本でリリースされた頃は、私自身は小学校に入る前のこと、当時、外国の曲とか歌なんてのは、まだアメリカの「トムとジェリー」(Tom and Jerry)の主題曲、イタリアの「トッポ・ジージョ」(Topo Gigio)の主題歌ぐらいしか聴いたことがなかったと思う。後になって、Simon & Garfunkel が二人が高校生だった頃に Tom & Jerry という名のデュオとして "Hey Schoolgirl" というタイトルのちょっとしたヒット曲を発表していた事実を知ったのは、自分の音楽愛好歴の中では「ちょっとした」楽しい偶然。

日本の「サイモンとガーファンクル」ファンには当時から馴染みのある「冬の散歩道」だけど、この曲は1990年代の前半期、赤井秀和が主役の父親役で、息子をいじめ抜いたガキどもや教師に復讐するというストーリー(だったと思う)の TVドラマに使われていた。そこそこ熱心に観ていたドラマだった。この歌が使われていたこと自体、かなり強く印象に残っている。

歌詞和訳 〜 サイモンとガーファンクル 「冬の散歩道」, "A Hazy Shade of Winter" by Simon & Garfunkel

YouTube 上に複数のヴィデオ・クリップが上がっているんだけど、その中から二つ選んだ。



筆者による和訳歌詞は所々若干の意訳(最後の括弧内は元の歌詞にない、和訳詞あるいは詩的には余計な付け足し)。

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*一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)より「著作権を有する音楽著作物の著作権を侵害している」旨, 指摘を受けた為, 当初 私の誤認識によりここに掲載していた英語歌詞を削除しました。英語歌詞・原詞は公式サイト等に掲載されているものを確認してください(2022.9.2 加筆/削除/編集)。

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A Hazy Shade of Winter ー Simon & Garfunkel, released on October 22, 1966, included on their fourth studio album "Bookends" released on April 3, 1968 

時よ、時よ、時よ
僕はどうなってしまったのか思い知る
自分の可能性を探し廻っていたのに
僕はどうやら気難しい奴だったのさ
辺りを見てみれば
木の葉は茶色に
そして空は冬の霞みがかった陰に
蔽われている

救世軍の楽隊を聴いてみようぜ
河岸をマーチする救世軍のバンド …
きっとうまくいくさ
君が考えてたよりうまくいくよ

さぁ杯を持っていきなよ
辺りを見渡せば
木の葉は茶色に
そして空は冬の霞みがかった陰に
蔽われているけれど

希望を持ち続けることだ、友よ
言うのは易しいことと思うだろう
消えてしまったように見えたとしても
ただ無邪気に思い込むのさ
もう一度築くことが出来るはずだってね

見てごらん
草は生い茂り
田畑には実りの色が
そして人生の春がやってくるのさ

季節は景色とともに移ろい
時をタペストリーに織り込んでいく
立ちどまって僕を思い出してくれるかい?
気が向いた時でいいんだよ
おかしなことに僕の記憶はとびとびになる
未発表の詩の原稿に目を通していると …

ライム入りのウォッカを飲みながら
僕は辺りを見まわす
木の葉は茶色になり
そして今は 空は冬の霞みがかった陰に
蔽われている

辺りを見渡せば
木の葉は茶色に変わり
地面にはところどころに積もる雪

辺りを見渡せば
木の葉は茶色に変わり
大地には雪が斑模様を作ってる

辺りを見渡せば
木の葉は茶色に変わり
地面にはところどころに積もる雪

(いつか冬は終わり春が来る)

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*1 上の和訳歌詞は自分のホームページに掲載してきたもの。近年全く更新していないホームページだが、今もネット上に置いている。

ただし、2001年夏に本を買って HTML 独学して 1週間ほどで立ち上げた、ホームページ作成用簡易ソフト不使用のウェブサイトで、以降一切、仕様を変えておらず、現在、とりわけスマホなどから閲覧しようとすると OS のヴァージョン次第では文字化けする(威張ることじゃないけど、まぁ威張ってはいないけれど、いつもこれ書いてるんだけど、でも初めて筆者の note 投稿を見る人には「初めて」なわけで)。

*2 個人的呟きのような、まさしく日記、私的なメモみたいな内容だけど、訳した日の日記。ただし、同上、スマホだと OS 次第で文字化け。


歌詞和訳 (カヴァー・ヴァージョン) 〜 バングルス 「冬の散歩道」, "Hazy Shade of Winter" by The Bangles

1987年、アメリカのガールズ・バンド、バングルス The Bangles がカヴァー、この時なぜかオリジナル・タイトルから "A" がとれて "Hazy Shade of Winter" というタイトルに変わっているが、日本ではやはり「冬の散歩道」という邦題が付けらえれてリリースされた。同年公開の映画 "Less Than Zero" のサントラとして起用されたこともあってか(アメリカではそこそこヒットした映画だったもよう)、彼女らのカヴァー・ヴァージョンは、Billboard Hot 100 で Simon & Garfunkel のオリジナルの方の最高位13位を上回る、最高位2位という大ヒットを記録した。

最初にスタジオ・ヴァージョンを音源とするイメージ・ヴィデオのようなヴィデオ・クリップへのリンクを置くけれど、バングルスはとても綺麗なお姉さんたちなので(笑)、合計 4つのヴィデオを載せてしまう。

2つ目以降は、スタジオ・ヴァージョンがヒットした1987年当時のクリスマス・シーズンのライヴ、それから2000年9月のライヴ、そして2011年3月、このカヴァー曲のリリース当時から 24年経っても綺麗、というか、驚きのカッコよさのおばさま達になっているバングルスのライヴ。

「驚きの」なんて書いて失礼だったけれど、リード・ヴォーカルとサイド・ギター(リズム・ギター)を担当する、カリフォルニア大学バークレー校出の才媛(ってのは関係ないことなのだがオタク系知りたい人間的な参考情報、笑)、Susanna Hoffs は 1959年1月17日生まれ、一番下の映像が撮影された 2011年3月は、要するに既に 52歳のとき。やっぱ、かっこ良すぎますね。






*一般社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)より「著作権を有する音楽著作物の著作権を侵害している」旨, 指摘を受けた為, 当初 私の誤認識によりここに掲載していた英語歌詞を削除しました。英語歌詞・原詞は公式サイト等に掲載されているものを確認してください(2022.9.2 加筆/削除/編集)。

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* 彼女らが歌う「冬の散歩道」は、オリジナルの歌詞の一部が割愛されている。

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時よ、時よ、時よ
僕はどうなってしまったのか思い知る
自分の可能性を探し廻っていたのに
僕はどうやら気難しい奴だったのさ
辺りを見てみれば
木の葉は茶色に
そして空は冬の霞みがかった陰に
蔽われている

救世軍の楽隊を聴いてみようぜ
河岸をマーチする救世軍のバンド …
きっとうまくいくさ
君が考えてたよりうまくいくよ

さぁ杯を持っていきなよ
辺りを見渡せば
木の葉は茶色に
そして空は冬の霞みがかった陰に
蔽われているけれど

希望を持ち続けることだ、友よ
言うのは易しいことと思うだろう
消えてしまったように見えたとしても
ただ無邪気に思い込むのさ
もう一度築くことが出来るはずだってね

見てごらん
草は生い茂り
田畑には実りの色が
そして人生の春がやってくるのさ

季節は景色とともに移ろい
時をタペストリーに織り込んでいく
立ちどまって僕を思い出してくれるかい?

僕は辺りを見まわす
木の葉は茶色になり
そして今は 空は冬の霞みがかった陰に
蔽われている

辺りを見渡せば
木の葉は茶色に変わり
地面にはところどころに積もる雪

辺りを見渡せば
木の葉は茶色に変わり
大地には雪が斑模様を作ってる

辺りを見渡せば
木の葉は茶色に変わり
地面にはところどころに積もる雪

(いつか冬は終わり春が来る)(これは歌ってない!)

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