思慮と英知

[箴言 2:11,12,16,17]

 思慮はあなたを守り、
 英知はあなたを保つ。
 それらはあなたを悪の道から、
 ねじれごとを語る者たちから救い出す。
 また思慮と英知は、あなたをよその女から、
 ことばの滑らかな見知らぬ女から救い出す。
 この女は若いころの連れ合いを捨てて、
 自分の神との契約を忘れている。

聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会 

先日、私はこんな記事を見た。
『東京大学の古川雅一特任准教授によれば、人が二度寝をしてしまう原因は、行動経済学の理論から説明でき、その理論を応用することで二度寝を防ぐこともできるとのこと。行動経済学とは、人の経済活動を非合理(感情・価値観など)な行動原理に基づいて分析をする、心理学と経済学をつなぐ融合的な学問。一言で表すと、人間の心理に着目して分析する経済学です。古川氏は、二度寝を防ぐには早起きの現在価値を上げるか、二度寝の現在価値を下げること」だと、説きます。ここでの「現在価値」とは、早起きや二度寝が今のあなたにもたらしてくれる価値のことです。』

この記事を拝読して、私は思った。
これは、どうしたら男性が女性の性的誘惑に負けにくくするかについてのヒントなのではいかと。
古川氏は、ここで "二度寝" というものを誘惑の対象物として例示している。
これを仮に "性的誘惑" に当てはめてみる。
性的誘惑は二度寝したくなる欲求と同じく、あちらからやってくる避けられないものだ。
しかし、防ぐことはできる。
二度寝を防ぐには早起きの現在価値をあげるか、二度寝の現在価値を下げることだと古川氏は説いていた。性的誘惑も同じく、誘惑から打ち勝った後の状態や誘惑回避があなたにもたらす価値について考えることだ。
また、誘惑に負けてしまった後の敗北が自分にもたらすものについて考えること。
もう一度箴言のみことばを読もう。
「思慮はあなたを守り、
 英知はあなたを保つ。
 それらはあなたを悪の道から、
 ねじれごとを語る者たちから救い出す。
 また思慮と英知は、あなたをよその女から、
 ことばの滑らかな見知らぬ女から救い出す。」
思慮とは、慎重に考え、熟慮して物事を判断すること。例えば、大切な決定をする際に、その選択肢や影響を注意深く考え、検討することが思慮。
英知は、神から与えられた知識や経験に基づく深い理解と洞察力を指す。知恵や賢さが結集された高い知的能力を表す。
例えば、複雑な問題に対して独自の視点から的確な解決策を見出す能力や、広範な知識を統合して新しいアイデアを生み出すことが英知の一例だ。
私なりにまとめると、物事をよく咀嚼し、慎重に注意深く考え、洞察することがことばの滑らかな女、つまり性的誘惑から守られる秘訣だと感じた。
たしかに私は、二度寝したい欲求に駆られたときに二度寝した後の自分の気持ちやそれによる悪影響を考える事なしに二度寝をしてしまう。
ダビデ王がバテシェバと姦淫の罪を犯した時もそうだ。ダビデは昼寝した直後に屋上に行き、川で水浴びをするバテシェバの裸を見て姦淫を犯した。つまり、ダビデはこの時全く思慮深さと英知の欠片もなかったのだ。
ダビデ含め、クリスチャンである私たちはパウロの言うキリストにあって圧倒的勝利者である。
ボクシング世界王者がメダルを防衛するように、圧倒的勝利者である私たちクリスチャンも防衛が必要である。油断大敵だ。
誘惑に駆られたとき、思慮と英知を覚えて罪に打ち勝とう。


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