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戦うことが、一番のコミュニケーションになっていた。

皆様、お久しぶりです。
現在、神園プロに教えて頂いたコンボがなかなかつながらず、イライラしているMです。悔しいです!

今回の記事は、メンバーでeスポーツ先進国、韓国の視察をしてきましたので、そのレポートになります。お暇なときにごゆるりとご覧ください。

今回、韓国に行く目的としては、ゲーマーとの交流などを通じて、 e-sports先進国と言われる韓国において、生活の中にゲームというものがどのような溶け込み方をしているのか、を体感すること、新しいe-sports、ゲームの見方、を得ることなどがありました(一部書けませんが)。

12月13日、夜。一行は各々仕事を終え、関西国際空港から、文字通り現実からの逃避行。金浦国際空港への到着が20時過ぎだったため、この日は明日に向かって英気を養う。韓国、寒すぎる。現地では、メンバーYの知人で海外で事業展開されている、初めましての先輩も同行する。お話しする中で、新しいコンテンツにとりあえずエイヤッと飛び込んでみる意識の重要性を再確認した。ちなみに、その場にいたメンバーの強引な押しにより、その男性もチームBaW鉄拳勢として、一緒にEVO JAPANに参加することになりました。もはや一大勢力です。

12月14日。この日は、LoL parkを視察した後、秘密基地へ行くことになっている。

事前に、メンバーYが、今回の活動を機にゴリゴリにマスターし始めたSNSを駆使して、ある韓国人ゲーマーの方にガイドをお願いしていた。その方は、Ameikaさん(@Ameika_sc)。ソウルキャリバーを中心にプレイされていて、Ameika杯など、ご自身主催の大会なども行っている。

メンバー一同は、Ameikaさんとの待ち合わせの場所でもある、LoL parkの入るビルに到着。エレベーターで登る。壁にはLoLのキャラクターのイラストが一面に描かれている。入る前から世界観をつくりだし、文字通りテーマパークのようだ。メンバーのテンションと期待感も上がっていく。重厚感のある案内板、きらびやかな案内板の先に、LoL parkがあった。

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(LoL PARKの重厚感あるエントランス付近)

Ameikaさんとの合流前に、併設されているゲーミングスペースを覗く。ネオンで彩色された薄暗い部屋に、ずらっとPCが並び、ちらほらとお客さんがいる。韓国の軍人さんらしき人も画面に向かっている。僕らも、ただの視察ではもったいないので、せっかくなら、と受付でお金を払い、体験しようとする。40分約100円!?安すぎる。大丈夫なのかこれ。

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受付をすまし、着席。PCを起動し、ドキドキしながら慣れない英語の画面を攻略しようとするメンバーたち。どこでページを翻訳すればいいねん!苦戦しながら、結局店員さんを呼ぶ。試行錯誤しながら、店員さんが伝えようとしてくれる。説明を聞きながら、重要なことに気づく。そういえばメンバーは、誰一人として、PCゲームをやりまくっているものはいない。・・・あぁマジか!残念だが、プレイはできず。YouTubeでプレイ動画を見る、とても贅沢な使い方をする。

中にいたお客の年齢層はバラバラ。友達同士で来ている高校生もいれば、小さい子供がお父さんと来ていたりする。日本のゲームセンターと違い、ごちゃごちゃしている雰囲気はなく、落ち着いた雰囲気となっているので、誰でも入りやすい。かといって、大声で叫べる雰囲気でもなく、何となくの節度が感じられる。

ゲーミングスペースを出て、Ameikaさんと合流する。Ameikaさん自身も、LoL PARKに来るのは初めてらしく、一緒にじっくり回る。ゲームのキャラの彫刻だったり、壁画だったり、フィギュアだったり、有名チームの選手フィギュアだったり...LoL好きには堪らないだろう、様々な展示が並ぶ。一つのゲームタイトルで、これだけのコンテンツ、そしてこのようなparkをつくることができることからも、韓国での人気の高さがうかがえ、圧倒される。...のわりに人が入っていない。オンラインで人気であることと、実際にparkに来るかどうか、というのはまた別の話なのかもしれない。リピーターは少なそうだな、と思ってしまった。

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オンラインの友達とプレイすることが多いことも、原因の一つかもしれないな、と思う。オンラインから、オフラインの友達になるきっかけの多くが、大会に参加することで、大会に出る程度まではいかないゲーマーに、もっとオンラインのつながりを持たせると、より盛り上がるかもしれないと思う。LoLのオンラインコミュニティが集まりたくなる仕掛けとかつくりたい。

LoL PARKを出て、腹ごしらえをした後、Ameikaさんの紹介で秘密基地に連れて行ってもらう。正確には、ここもまた、ゲームスペースである。ただ、看板も何も出ていないビルの、地下にあるという非常にアングラ感を醸している。勇気を出して少し重い扉を開けると、陽気な笑い声が聞こえてきた。

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大画面モニターで、古いマリオ?ゲームを楽しんでいる集団がいた。ここでは、PCゲームではなく、PS4などのゲーム機を中心に楽しむことができる。さながら、大学のサークルの部室のような雰囲気である。Ameikaさんに話を聞く。韓国はe-sports先進国だという印象を漠然と持っていたが、あくまでそれはPCゲームの話。ゲーム機はPCゲームにパイをとられ、昔あった大きなアーケードゲームセンターも、今はもうなくなってしまったとのこと。寂しそうに語るAmeikaさんを見て、だからこそ、このようなモニターを皆で囲んでワイワイする空間が、大事なのだなと思った。日本でも、チェキやレコードが再ブレイクしたように、手触りのある体験を好む層は一定数いて。LoL parkも、PCゲームではあるが、よりコミュニティが盛り上がりやすい場作りができるかもしれないな、と思った。やはり1人で来ている方はおらず、グループで、友達と遊びに来ている方が多かった。

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Ameikaさんのお友達を紹介してもらう。優しくて、何となく話は続くが、何となくぎこちない気もする。僕はメンバーキムと一緒に、鉄拳を練習することにした。何回か対戦し、ふと疲れたなあ、とぼーっとすると、後ろが盛り上がっている。メンバーY、Ameikaさん、お友達が、一緒に、これまでにない笑い声を出していた。

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一緒にゲームをプレイするのは、戦っているようで、言語や文化を超えた、表層によってではないコミュニケーションを取ることだと思う。話さなくても、伝えようとしなくても、一緒に空気を共有できる感じ。ボクシング選手の言葉なんかで、「拳を通じて対話していた」なんて言うけれど、コントローラーの先にも、言語とか年齢といった条件、の必要ない対話があると思った。また、ゲーム機の話で言えば、お互いが、向かい合って盛り上がれると言うのは、やはり強みなんじゃないかなと感じる。キャラがどう動くか、だけじゃなくて、生身の相手がどんな反応をしてるか、それを目の前で確認できることが、より興奮に繋がっている気がするし、思わず大声をあげてしまうだとか、意図しない反応が、より親密になれるきっかけな気がする。やっぱり、チャットだと、考えて発言するとか、感情を伝えるのにラグがある気もする。

ゲームをひとしきり堪能したのち、一緒に写真を撮って、秘密基地を後にする。その後も、視察は続いた。e-sportsが盛り上がっているといっても、イベントの行われる回数なのか、人が集まる数なのか、いろんな尺度が存在して。例えばイベントの回数が多いだとか、ある尺度だけで測った盛り上がりは、実際にその場に赴いた人にとっては、足りないし、満足できないものだったりする。大きな大会だからと言って、会場の熱気が小さな大会に負けていることもある。規模感とかも大事だけれど、来た人が楽しめるコンテンツをつくるためにはどうすべきか、今まで来ない人がどう言ったら来てくれるのか。それらを考えるための手助けになるエッセンスが、増えたと感じた視察だった。

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M記。