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ある暇人(狂人)の日記 4日目

 ニ◯ニ四年五月六日。朝5時にiPhoneの目覚ましがなる。疲れている。暇つぶしで日記を始めたが、推敲せずに草稿をそのままアップしてるとはいえ本気で原稿を一日十枚書いていた。以前は毎日それくらいかいていたが、いまは一日原稿三〜五枚くらいにそれくらいだと毎日続けられる。今日はまじ日記風に出来事だけを手短かに書いてみよう。続けるためには手抜きも必要だ。布団なかでそんなことを考えていた。雨がざあざあ降っているので、今日の鳥たちの鳴き声は小さい。アトリエの窓から畑の手前にある駐車場を見るとうちの車が停まっている。日記を暇な五日間と決めていたが、日数を間違えてしまった。今日からまた家が賑やかになる。日記は三日間にすべきだった。もう日記さやめた。疲れてるから寝よう。布団ふたたび入って八時に目が覚めた。元気だ。今日は昼の二時からゴブさんとスタジオに入るので、製本されているさらのノートに、ぼくが書いた小説「散歩する幽霊たち」の一章分を書き写す。写経みたいで、頭もそこまで使わないから、疲れなくて集中できるからいいな。声に出して読みながら書いた。今日のスタジオでこの一説を朗読する。書き終わったら、ギターの弦をはった。たしか弦はりたてはすぐにチューニング狂うんだったかな。念のために全部張りかえずに、なくなっていた二つの弦だけはった。アンプから音をだすと、六弦あったほうが音に広がりがある。スタジオが楽しみだ。楽しみをとっておくためにすぐにギターを置いた。ドーナツの試作をつくる。重曹からベーキングパウダーに変えてみて、ヨーグルトも入れてみた。ちょっと生地がベチャついてしまったので、薄力粉をたしてコネ直す。硬くなっちゃうかも。こねたものをラップにまいて冷蔵庫で寝かしてみた。アトリエの台所で仕込んだ。家に帰ると、ゆもちゃんが起きていて長崎で買ってきたお弁当の残りを食べている。先日作ったドーナツの写真を見せたら「食べたい!」ってなったから、アトリエに戻って、ドーナツを揚げにいく。生地を伸ばして包丁で八等分に切った。切った一つを丸めて真ん中に穴を開ける。朗読しようと思ってノートに書き写した小説も穴に落ちていく話だったなと思いながら、ドーナツの穴をあける。ひまわり油で揚げて、ドーナツの上にシナモンと粉糖をかける。美味しそう。家にもどるとミワコちゃんも起きていた。夜中の三時に家に帰ってきたそうだ。ゆもちゃんはドーナツにかぶりついて無言で食べる。美味しいときの合図だ。無言でドーナツと一体化している。でもちょっと硬い、とゆもちゃんと、ミワコちゃんもいった。こねすぎたな。まだまだ試作はつづく。だけど八個あったドーナツの五個をゆもちゃんは食べた。味はバッチリだな。あとは、こねすぎに注意と、ミワコちゃんは卵白を泡立ててみたらとアドバイス。明日はそうしてみよう。さあもうすくスタジオだ。日記が書けそうな気がしたので、さっと書いた。今日はさっぱりした日記らしい日記なったな。Amazonでアンネの日記を数日前にポチッたんだけど、入金するのを忘れていたので昨日した。でもこの日記を書いている5日間の間には届かないから、昨日は図書館でアンネの日記を借りた。パラパラめくると一時間ほど図書館で読み耽っていた。明日はそのこと書くのだろうか。


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