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本との遭遇覚書・ガーデン・ロスト

店に来られた方からリクエストをいただくことがあります。
一番多いのは「何かオススメありますか?」
どんなジャンルが好きなのか、いまどんなジャンルを読みたいのかなどを聞きながら数冊選んでいます。それを買われる時もあれば、そうでない時もあり。

中にはジャンル限定でのリクエストも。今回いただいたのは「単巻もののラノベ」。ジャンルとしては現実的な青春ものか異能ものかと聞いたところ青春ものだということで考える。
あれは? これは? と示したものがどれも既に読まれていたもの。むむむ。でも方向性としては間違えていないのだなあと更に考える。
そこでラノベレーベル作品ではないが、ラノベが読みたい方ならこういうのもどうだろうという作品を挙げる。
ラノベをよく書かれている作家が書いた一般レーベルの青春ものや、キャラクター性を前に出したYAや青春ミステリなどなど。何冊かお気に召したよう。いやはや。

その1冊が『ガーデン・ロスト』(紅玉いづき)
メディアワークス文庫だし紅玉いづきだしということでラノベに近いものとして提案。でも紅玉いづきは少女小説に近しい作家という認識もあるのですけどね。
ラノベの持つ軽やかさとは別の読み味でしょうが、それでも勧めたかったのです。気に入ってもらえるといいなあ。
本との遭遇を用意立てするのも古本屋の役割ですな。

店にある本からオススメを示すためには、本を読んでいないと始まりません。いや、他者の評価を知ることで読まずとも勧められるのが本を扱うもののやり方かもしれない。でも僕は読みたいのです!
店に並べている本を全部読んでいて、ああそれはねこれこれこういう内容でと話せて、なになにが読みたいに対してもそれならこれがオススメだと示せて、これを読んだら次はこれだよねえなんてことが言える博覧強記のおたくになりたいのですよ!!

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