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宝塚記念 血統解説❕🔥


こんばちわ!

2週ぶりの血統解説になってしまいましたね、、、お待たせしすぎたかもしれません(笑)

今週は上半期のグランプリ宝塚記念の血統解説をお出しさせて頂きます!
今年は京都開催とイレギュラーですが、血統面からしっかりと攻略できるように分析して行きたいと思います!

それでは今週もよろしくお願い致します❕🔥

⇩24年デビュー新種牡馬解説 はこちらから!  ⇩







~~宝塚記念 好走血統~~


✅長く脚を使える欧州血統
✅下り坂血統


✅長く脚を使える欧州血統


今年は京都開催とイレギュラーですが、京都外回りと言えば3コーナーを頂点とした坂が最大の特徴。仮に抑えながら立ち回ったとしても、ここの下り坂で否が応でもスピードに乗ってしまう為、ほぼ必然的に4.5~4F程は長く脚を使う事になる。そういった流れに対応できるかどうかはポイントになると言える。

具体的にはSadler's WellsやNureyevと言ったSpecial牝系出身の血統に加え、ノーザンテーストなどが好相性。次点で欧州方面の要素を取り込んだNijinskyやDanzigなども好相性と言えるでしょう。

Special牝系出身のSadler's WellsやNureyevもノーザンテーストも元はHyperion由来の血統的な影響が強い共通点がある。そういった底力も重要になると言えるでしょう。





✅下り坂血統


再三になりますが、3コーナー過ぎからの下り坂がこのコース攻略のポイントと言える。故に、下り坂で効率よく加速できるか、スムーズにスピードに乗れるかどうかは非常に大きなポイントとなる。

そういった意味で下り坂血統とされているPrincely GiftやAhonoora、Habitat等はスムーズに加速してこれる余地が他よりもあると言って良いでしょう。

特に、ノーザンテーストとセットになりやすいPrincely Gift(ステイゴールド系、サクラバクシンオー系など)や耐久性も兼ね備えるAhonooraは勢いを付けられればそのまま持続できる強みもある。
平坦な直線でそのまま失速せずに、、、と言う走りが可能かと思いますので、こちらも注目したい点です。





~~宝塚記念 出走馬血統解説~~


*ここでは血統評価をA〜Dで評価していきたいと思います。たまにSが出てきます。笑
基準は下記の通り。 

①好走血統に沿っているか。
②そのレースで求められる能力に沿っているか。
③その馬が前走より血統的に条件が良くなるか。
④素質を感じる血統背景であるか。

の以上4点。加えて、そこからその他条件がついて回り、それが良い方に出そうか、悪い方に出そうか、その辺りを±を付けて評価していきたいと思います。



✅ドウデュース

血統評価:B


ドバイターフ5着から臨みます。

父は晩成傾向にあるトニービン内包のハーツクライ。母父がSeatlle Slewの後継Vindicationという配合。母はアメリカの短距離G1を好走したダストアンドダイヤモンズという血統馬です。母方を辿ると凱旋門賞馬ダンシングブレーヴを輩出したOlmecの牝系出身で、曽祖母は父がLyphardの分、そのダンシングブレーヴに近い血統と言えます。
ただ、母父系等を含めたダート方面の血統を取り込んでおり、ダンシングブレーヴ等の柔らかさ一辺倒では無く、少しパワーに振れたタイプ。それが父ハーツクライには良い方向に出る可能性があるかと思います。総じて追走力を含んだ、比較的早期から動けるタイプの溜めて良さが出るハーツクライ産駒と感じます。

前走のドバイターフは5着に敗れてしまった。着差としては0.4差程なので大きくは負けている訳では無いが、物足りなく映ってしまったのが正直な所。
スタートで後手を踏んでしまい道中は後方の内を追走し、直線でも内を選択し捌きながら伸びてきており、外の伸びがやや優勢だった事もあるので、その不利もややあったとは思います。
その上で、以前から申していますが「今まで過度に揉まれたような経験がない。」のが同馬のポイントでもあり、直線で内を捌いて伸びるような形は初めてだったとも言える。距離短縮で追走がやや忙しくなったことも含めて、シチュエーションが良くなかった側面もあるだろうとは思います。適性としてもさほど良くなかったようにも感じます。その点を差し引きすれば5着はまぁ健闘した方だと感じます。

今回初めての京都コースになりますが、結論適性は及第点と評価。大箱コースに強い追走力を助長するSeattle Slewを内包しており、これが下り主体コースにも比較的強い血統と言える。京都の下り坂にも適応できる下地はあるだろうと感じます。
その上で、このコース(レース)でポイントになる欧州要素にはやや乏しい側面もあるので、手放しで評価できる程でも無いと言うのが個人的な感覚です。

地力や距離延長や非根幹条件への適応力などの点、更には外差しになる可能性が高いと見ていますがそうなった際には同馬に有利になりやすい点を鑑みても素直に評価できるとは思いますが、血統的には全幅の信頼とは言いにくいとしておきたいと思います





✅ジャスティンパレス

血統評価:A


ドバイシーマクラシック4着から臨みます。

父はディープインパクト。母父がNureyev系のRoyal Anthemという配合で、母パレスルーマーはTheatricalやRed Ransomなどのダート的なパワー要素を多く持ち、半兄には🇺🇸三冠レースのベルモントSを勝ったPalace Maliceや長距離重賞で活躍しているアイアンバローズがいる血統馬。
ディープ×🇺🇸血統の王道的配合で仕上がりの速さ・パワー・前向きなスピードが助長されたタイプですが、奥にRobertoやDamascusなどを抱え少し重いテイストが混じっている持久力も併せ持った血統構成。
極端な瞬発力勝負以外は対応できるようなバランスの取れた血統構成と言えます。

前走のドバイシーマクラシックは4着に敗れましたが、直線では1度交わされたリバティアイランドに対して食らいついてラストは差を詰めるレースを見せており、ロス無く運べた恩恵もあったとは思いますが地力を見せたように思います。初の海外遠征というシチュエーションの中でも良く健闘したように思います。

G1級でも常に安定して上位争いを演じており、2走前の有馬記念は後方から運び、勝ち馬ドウデュースの後に続くように捲り上がって行く形で0.3差の4着。
3走前の天皇賞・秋は勝ち馬のイクイノックスから0.4離された2着。とは言え、同馬も従来のレコードタイムを切る走破タイムを記録している。勝ち馬はともかく、基本的には前に厳しい流れで後方組には向いた展開だったとも言えますが、それを差し引いても十分評価できる内容だったと思います。

昨年の天皇賞・春を制しており、京都外回りの適性は十分と言えるでしょう。
また、安定感と万能さを兼ね備えてはいますが、本来は先行力や立ち回りの上手さもある機動力を有しているタイプだけに、決めて比べになるとやや分が悪い。それだけに、内を引ければ機動力が活かしやすいコースである点からも適性は上位に当たると感じます。

基本的には高評価する方向。内を引ければ、馬場次第ではありますがより評価を上げたい所です。




✅ローシャムパーク

血統評価:B


大阪杯2着から臨みます。

父は欧州指向なDanzig系のハービンジャー、母父がKingmambo系のキングカメハメハという配合。母がマイル前後で3勝を挙げたレネットグルーヴで、祖母が違えど2冠馬ドゥラメンテと同血という血統馬。母方を辿ると名牝エアグルーブに当たり、同一族にはルーラーシップやアドマイヤグルーヴ、オレハマッテルゼなどのG1馬が居ます。
父や牝系のイメージを中心に、血統全体で柔らかさや緩さと言った所が目立つ並びになっており、追走要素が薄いと言える。ゆとりのある追走で溜めてから長く脚を使うようなシチュエーションに強いタイプの血統構成と言えます。
また、晩成感も強いタイプで、成長に波のあるタイプと言えるでしょう。

前走の大阪杯は内枠からのレースになりましたが、前半は後方から運び向こう正面で外からポジションを押し上げ好位に取り付き、そのままラストまで勝ち馬ベラジオオペラと競り合い2着を確保する内容。
個人的には内枠を引いた時点で揉まれると苦しいだろうなと感じていたので、それをカバーする好騎乗だったなと感じますし、同馬もそれによく応えたなと感じる走り振りだったと思います。

2走前の香港Cは後方からの競馬。前半がスローで入り、徐々にペースが上がる流れの中で、大外を回して追い込む形を狙いますが、物理的に届かないような展開になってしまった。
展開的にハマらなかったのが大きいとは思います。度外視とはしていますが、条件的にはこなして来れそうなレースだっただけに、もう少し見せ場を作って欲しかったのが本音です。
3走前のオールカマーでは次走で有馬記念で好走するタイトルホルダーやアルゼンチン共和国杯を制し香港ヴァーズ2着と好走したゼッフィーロを破っての勝利とあり価値が大きい。

今回初めての京都コースになりますが、ハービンジャー産駒という時点で京都適性はあるように感じますし、延長ローテも問題無いだろうと感じます。
一方で、前走の前半が特にそうでしたがやや勝気な気性で掛かりやすい点や、前走のような大味な競馬が基本になってしまう点などの懸念もある。

枠や枠の並びに注視して評価する必要のある1頭に感じます。





✅ベラジオオペラ

血統評価:B-


大阪杯1着から臨みます。

父がキンカメ後継の中でもスピードに富んだロードカナロア。母父が欧州指向なDanzig系のハービンジャーという配合。3代母が牝馬3冠競争で馬券内に入っているエアデジャヴーという良血馬で、一族にはエアシェイディやエアメサイア~エアスピネル、エアシャカール等がいる。Bold Ruler~Raja Babaの追走力が効いた小回り適性の高いI Dreamed a Dream牝系出身です。
インブリードの度合いが薄い中で、ほぼ理想的なNorthern Dancerの血量をしており(約3/4+α)配合の形として綺麗な並びになっている。
その上で、良い意味で父らしくない柔らかさ(緩さ)や俊敏さ、追走力を持っており、どちらかと言うと母方の特徴が強いタイプに思います。

前走の大阪杯は好位2番手に付け、直線で早めに抜け出しそのまま押し切る内容。差し馬も台頭する中で番手から押し切る競馬をしており、上がりの3Fが11.4 - 11.4 - 12.2とラストで失速するかなりギリギリの展開だったとは思いますがよく粘りを見せてくれたと思います。先行馬の方が評価できる内容ではあったかと思いますし、時計的にも3歳時からの成長を見せた点など評価できるポイントはあるレースに感じます。

2走前の京都記念は終始勝ち馬のプラダリアを一列後ろで見る位置でレースを進め、直線でもプラダリアを交わしに行く形で勝負。2着を確保しましたが、結果として並んでから離されており、着差以上に力量差を感じるように思いました。
勝ち馬も良い形で運んでいましたが、同馬もそれなりに良い形で運んでの物なので高評価はしきれない無いようだったと個人的には思います。

前走時の血統解説で触れていますが前走の阪神2000mという舞台は適性としては血統的に合致していたので、その分プラスになったと言えるでしょう。
今回は2走前同様の2200mへの延長となります。2走前の京都記念時には対応しましたが延長ローテは少なからずマイナスに感じてしまう。適性面を含め前走程の好条件では無いなと個人的には思います。

追走力を活かせる点やこのコースで求められる欧州要素もしっかりと持っているので京都外回りの適性自体は悪くないが、条件的に”前走程では無い”という点で評価は控えめとしたい。





✅ブローザホーン

血統評価:A‐


天皇賞・春2着から臨みます。

父はRoberto系の中でも大箱向きの素軽さを併せ持つエピファネイア、母父がノーザンテーストを内包し闘争心が目立つサンデー系のデュランダルという配合。母はマイル付近で3勝を挙げているオートクレールという血統馬です。母方を辿ると名牝Mixed Marriageを輩出したPersian Maidに当たる欧州方面の底力を取り込んだ名牝系出身です。
サンデーの3×4などの目に見えたクロスもありますが、それ以上に、豊富なHyperionからくる底力やTom Foolのクロスの素軽さとパワー、更に父系であるRobertoのスタミナ・パワー源でもあるPlucky Liegeを牝系で助長している点など、総じてスタミナやパワー、底力の面を強化されたタイプの血統構成と言えます。

前走の天皇賞・春は道中は後方を追走し、勝負所では外を進出し直線でも大外を回して上がり最速の脚で追い込み2着に食い込む内容。基本的に内前有利の展開・馬場で、後半4F勝負と後方勢にはかなり厳しい展開だった中で大外から1枚上の上がりの脚を使ってきており、内容は評価できるだろうと思います。

2走前の阪神大賞典は道中は内を追走。勝負所では外を選択して追い上げて3着を確保する内容。その外を選択する過程で内に上手く入られたのが2着馬のワープスピード。3着に甘んじてはいますが、ここは内を通ったか外を通ったかの差でしょうし、選択としても結果論でしかないと思います。
素直にこちらの方がパフォーマンスとしては評価できるように感じます。血統通り距離延長にも対応出来ていたと思います。

ここ近走は距離を伸ばしたタイミングでパフォーマンスをしっかりと上げてきており、この血統らしい面を見せていると言える。それだけに、今回の距離短縮は条件的にはマイナスと判定をせざるを得ないように思います。

前走時にも評価したように、京都外回り適性は高いように思いますし、エピファネイア産駒らしく揉まれずスムーズに運べるかどうかがポイントになるだけに、レース質が外差しとマッチやすい点など評価できるポイントはありますが、前走に比べれば評価は控えめにするべきだろうと判断します。






✅シュトルーヴェ

血統評価:B∔


目黒記念1着から臨みます。

父がキングカメハメハ、母父がディープインパクトという配合。母が短距離を中心に活躍し、2歳時には阪神JFで5着という実績もあるアンチュラスと言う血統馬で、一族には米G1馬のワンダーレディアンエルやアモーレイなどがいるDomino血脈由来の前向きな速力を持つ米ルーツの良血牝系出身です。
母方がディープ×米国血統という相性の良い組み合わせのテンプレ的な血統(特にSir Gaylord≒Secretariat)ではありますが、それを父キンカメによってアウトブリードベースの基礎体力を助長しつつ引き出したタイプの並びと言える。
バランスが良く安定感のある血統で母方からも馬力や底力がしっかりと伝わっている。芝の主流条件などで満遍なく力を発揮できるタイプの血統構成と言えるでしょう。

ここ2走は中距離の重賞で2連勝中。2走前の日経賞は少頭数の低レベル戦で、前が飛ばす展開も一定程度ハマったレースだったように感じる。ここはそこまで評価できないように感じます。
一方で、前走の目黒記念に関しても手薄なメンバー構成だったとは言え、スローペースの中で唯一後方から上がり32.9の脚を使って追い込んで来ており、全体時計は不十分ですが、斤量を背負っていた背景を鑑みれば十分評価出来る内容だったと思います。

血統的なコース適性としては平凡で、強い上積みが見込みにくい印象を持ちますが、前述もしているように満遍なく対応できる強みもあると言える。悪い印象も無いと言うのが個人的な感覚です。
馬場も多少渋るくらいなら問題無いだろうと感じます。

今年に入ってから去勢手術の効果も上手く出てくれているのか3連勝してきているように、今が充実していると言っても過言では無い。
ここでの上昇のタイミングや血統の方向性的にも2015年にこのレースを制している(舞台は違いますが、、、)ラブリーデイ味を感じる。決して油断のできない1頭と感じています。





✅ルージュエヴァイユ

血統評価:B‐


大阪杯3着から臨みます。

父がハーツクライの後継に当たるジャスタウェイ産駒。母父がSadler's Wells系のFrankelという配合。祖母が🇫🇷凱旋門賞を制している🇩🇪のデインドリームという血統馬です。
ハーツクライ系の母方にLomitus×Danzig∔ドイツ牝系という字面からサリオス感も感じる一頭で、ハーツクライ系にありがちな早期の追走の弱点を補う噛み合わせの良い配合
ジャスタウェイはNorthern Dancer系と相性が良く、中でもNijinskyとの相性は◎。また、ジャスタウェイが内包するIcecapedはNorthern Dancerと近い血統なので、3/4Northern Dancer+1/4非Northern Dancerの関係に程近い並びが作られた好形の血統構成になっています。

前走の大阪杯は道中は後方進み、勝負所で内へ潜り込み立ち回る好騎乗。上がり最速の脚で追い込み、タイム差無しの3着に食い込む内容でした。
上位に来た中では唯一後方から上がりを使って来ている訳ですが、どちらかと言うと先行勢の方が評価したいレースと個人的には見ているので、内をロス無く回って同馬の良さが存分に出た事もあり、評価としては控えめとしたい。

3走前には今回と同舞台のエリザベス女王杯で2着と好走していますが、内枠のアドバンテージが非常に大きかった内容と言える。同馬の良さが出やすいレース質になった事もありかなり恵まれたように感じます。
以前から述べていますが、地力面の過度な期待はしにくいと言う評価は依然変わりません。

延長ローテ自体は血統背景を考えればプラスですし、内を立ち回れる点やコンパクトな加速も出来る点が同馬の強みと言える。内枠を引けた際は評価を検討したいが、純粋な上がり性能が求められるような展開や馬場になると苦しい
基本的には控えめの評価としたい。





✅プラダリア

血統評価:B∔


大阪杯6着から臨みます。

父がディープインパクト。母父は独特なパワーを助長するVice Regent系のクロフネで奥にはミスプロ系の中でも前向きなスピードがあるForty Ninerという並びの配合。
同父×母父ではレイパパレやステファノスやアドマイヤロブソンなどがいるように、ダート的なパワーと前向きなスピードを持ちつつ馬場融通の広さを見せるタイプが多い。アウトブリードベースでしっかりとスタミナ面の下地もあるバランスの取れた血統構成です。

前走の大阪杯は中団内の前目で構えるも、直線では思った程弾けずにジワジワと伸びて0.4差の6着という内容。同馬なりに伸びてきているようには感じますが、加速のズブさから距離不足感が強く、更にもう少しスムーズに勢いを付ける区間が必要なように感じた1戦でした。

2走前の京都記念では好枠を活かし中団前目でロス無く運び、その大阪杯で勝利を挙げた2着ベラジオオペラを抑えて勝利。
全体的に緩みが少なく淡々と流れた流れでしたが、ラストは外に出してしっかりと伸びており、失速幅も少ない好内容のレースだったと思います。並ばれてからまた突き放した点も良かった。余力も感じるレース内容だったように思います。
条件的にもそうですし、ほぼ理想的な立ち回りが出来た事が大きいとは思いますが、評価するに足る内容だったと感じています。

4走前の京都大賞典を含め、京都外回りの重賞で2勝を挙げており、京都外回りの適性は高い1頭と言えるでしょう。
特に前走がそうでしたが、加速に惰性を要するタイプだけに下り坂で勢いを付けて回って来れるこのコースは同馬に最も向いたコースと言えるでしょう。距離延長を含めて条件は前走以上に良いだろうと感じます。

前走以上を見込んで評価したい1頭です。





✅ソールオリエンス

血統評価:S‐


大阪杯7着から臨みます。

父がディープインパクトの全兄ブラックタイドの後継に当たるキタサンブラック。母父がSadler's Wells系の中でも柔らかさや欧州方面の前向きさを持ち合わせるMotivatorという配合。母はスキアなので、半弟(3/4同血)にヴァンドギャルド、フォティノースらがいる血統馬です。
アウトブリードベースで更にやや重そうな字面が並んでいる配合ですが、欧州方面の前向きさがあるMotivator~Rainbow Questという並びやDanehill、Green Dancerと言った、基礎スピードのあるNorthern Dancer系を内包し重すぎない仕上がりになっている好バランスの血統構成に感じます。

前走の大阪杯は5分のスタートから後方外目に構え、向こう正面辺りで追い上げ好位外に取り付き、そのまま外から追い上げる形を作るも思ったほど伸びずに0.5差の7着という内容。
動いた事自体は悪手が無かったと思いますが、同馬の脚の使い方を考えると道中で動いた事でラストで甘くなってしまった印象を持ちましたし、終始外を回った事でロスの大きいレース内容になっていたと感じました。

2走前の中山記念は内枠からの競馬となりましたが、後方に下げて直線では大外を回って追い上げて4着という内容。
内前有利の展開と馬場だっただけに、状況に反して上がり最速で追い込んで来た点は評価できる。改めて同馬の上がり性能の高さを見せたと言えるでしょう。

以前から申しているように弱点も露呈しており道中の折り合いや追走面、更には不器用な故に大味な競馬に留まってしまう点など、痛手な所が多くあると言えるでしょう。
そういった意味で、前走は弱点をカバーする立ち回りだったとも言えますが、それがマイナスに働いてしまった所が大きいと言えるでしょう。

今回は下り主体の京都外回りに替わりますが、シンプルにプラスになると感じます。延長ローテで追走にゆとりが出るであろう点もプラスに感じますし、馬場が悪化すればよりプラスになるだろうと思います。
頭数も少なくなり、捌きやすくなりそうな点も不器用な同馬には追い風と言える。

地力では上位勢から1枚劣る印象が強いのが正直な所ですが、条件自体は前走に比べて大きく好転していると言えるでしょう。
枠や馬場次第など条件はいくつか付く所でもありますが、条件が整えば血統的には前向きに評価したい1頭です。




✅ディープボンド

血統評価:A-


天皇賞・春3着から臨みます。

父がディープインパクト後継のキズナ。母父がLyphard系の中でも欧州方面の柔らかさを持つキングヘイローと言う配合。祖母が短距離を中心に3勝を挙げたモガミポイントなので、一族には名スプリンターのローレルゲレイロや中距離重賞を制しているノースブリッジ等もいる血統馬です。
キズナ産駒の母方にサンデーを通さないHalo持ちは同産駒の好相性配合でクリスタルブラックやアブレイズ、ヤシャマルなどがおり、父らしいパワーや持久力も助長しつつ比較的休み明けからも走れるキズナの父ディープインパクトらしい所がでてくる配合。同馬はこの配合の中でもやや異端児的な存在ではありますが、母父のキングヘイローからAlzao≒ダンシングブレーヴ等も発生し、Sir Ivorの柔らかさやLyphardの欧州的なタフさ・前向きさが刺激された血統構成です。

前走の天皇賞春はスタートから位置を取りに行き、道中は好位の内2番手辺りを追走。
2週目3コーナー辺りの勝負所で前を行く逃げ馬を自ら捕まえに行く積極的な形でレースを運び、ラストは甘くなってしまいましたがそれでも3着を確保する、同馬の持ち味が存分に出たレースだったように思います。

前走以前は同馬に合わないレースが続いてしまっており、敗因は明確だったと言える。
2走前の阪神大賞典は後半重点の速い上がりを求められる展開になり向かなかった。3走前の有馬記念はいつもの同馬よりも後方からの展開になり、ノーチャンスになってしまった。4走前のJCも同様に速い上がりを求められる展開が合わなかった。
前走や昨春の走りを見ても分かるように、タフな流れになって同馬の持ち味が活きれば依然として上位争いに食い込める事は証明できたと言えるでしょう。

前走に続き持ち味を活かしやすい京都の外回りでレースが出来る点はプラスに捉えたいが、‐1000mと大きく距離短縮となり前走比で前半から追走力が求められる可能性が高い点はマイナスとしておきたい。
スムーズに好位を確保し、積極的な競馬を展開し持続力を発揮できれば前走同様に上位争いも可能。その点をラストまで精査したいと思います。





✅ヒートオンビート

血統評価:C-


目黒記念7着から臨みます。

父はKingmambo系のキングカメハメハ。母父がディープインパクトという配合。母が桜花賞馬のマルセリーナという血統馬です。
Northern Dancer系の中でもSex Appealの基礎スピードと、Mill Reefのしなやかさが効いているラストタイクーンの4×3を持つ血統構成。更に隠れてSpecial≒Thatchを持ち、馬力・持続力と言った所を助長。総じてキンカメ系の中でも、欧州方面のタフさや柔らかさからくる溜めた上での上がり性能に長けたタイプと言えます。

前走の目黒記念は正直同馬にとって絶好の条件だったように思う。実際に本命も打ちましたが、前走のようなスローペースで溜めてから速い上がりを使う形が理想的で実際にそうなった中で0.3差とは言え上位争いに食い込み切れなかったのは痛かったように思う。
確かにトップハンデでしたし、直線では中々前が開かずに追い出しが全然できていなかった事も事実としてはありますが、それ以上に前を捉えるような手応えが無かった点で、同馬に以前ほどの上がり性能が無いように感じてしまいました。

加えて、同馬が得意とするスローなペースになりにくいレースである事もマイナスに評価せざるを得ない点。
展開的にスローペースが見込まれそうな際は評価も検討したいが、現状で上積みを見込むのは厳しいと判断する






✅ヤマニンサンバ

血統評価:C-


鳴尾記念4着から臨みます。

父がディープインパクト、母父がForty Niner系の中でも馬力や体力要素を内包したスウェプトオーヴァーボードという配合。母がダートの短距離を中心に4勝を挙げたヤマニンパピオネという血統馬です。
母方でミスプロの3×4を内包しており、柔らかさや前向きさが助長されている。父方と合わせても、全体的に柔らかさが目立つ並びになっていますが、一方でDamascusやDanzigなど締め上げるような血統も入っており、この辺りに噛み合わせの悪さを感じる
同じ父×母父であるグローリーヴェイズに比較的近いタイプに感じますし、一本調子感を求められる持続戦に向きそうな字面ではありますが、血統的にはあまり前向きに評価できる血統背景ではなさそうに感じます。

前走の鳴尾記念は、道中は後方の内を追走。勝負所でも内を選択し立ち回り、直線ではスムーズな動きで外に出すも届かず、0.2差の4着という内容。
スムーズな加速が出来た中で届かなかったので、上がり性能の限界が見えてしまった一方で、レースの上がり3Fが11.4 - 11.6 - 11.4と加速ラップで推移しており、その中ではよく差を詰めている方と言う評価も出来る。
個人的には後者を推奨したいが、それでも大幅な相手強化となるここでは強気に押せないと言うのが本音です。

ここ7戦連続で上がり上位の脚を使い続けているように、安定して脚を使ってこれる点は評価したい。
自発的な加速があまり得意なタイプでも無いので京都の外回りも同馬にとっては良いだろうと思います。(前述した同配合のグローリーヴェイズのイメージに近い)

ただ、血統背景としては嚙み合わせが悪く決め手に欠けるタイプに映る点や、後方一辺倒になってしまいスムーズさ必須になってしまう点、上位との地力の差など、懸念点の方が強い。
ここでは強気に評価しにくい。





✅カラテ

血統評価:C-


鳴尾記念6着から臨みます。

父はキンカメ後継でフェアリードール牝系出身の良血馬トゥザグローリー、母父は独特のパワーを伝えるVice Regent系のフレンチデピュティという配合。祖母のレイサッシュは芝で3勝を挙げており、辿るとステイゴールドなどを輩出しているダイナサッシュの牝系出身という血統馬。
母方でVice Regent≒ノーザンテーストを持っており、父方と併せても馬力面や持続力の面が目立つ並びになっており、起伏のあるラップよりも、スピードの持続力に特化し長く脚を使えるタイプの並びです。
また、Mill Reef×River manなども持ち合わせており、溜めが入っても対応出来たり、タフなシチュエーションにも強い欧州方面の柔らかさも併せ持っている血統構成です。

前走の鳴尾記念は中団の内を追走し、直線でも内を選択しましたが伸びきれずに6着という内容。ほぼ同じ位置で競馬をしていた勝ち馬ヨーホーレイクや2着ボッケリーニとは明確に差が出てしまっている為、評価できない内容だったと言えるでしょう。

今年に入ってからダートに挑戦するなど新味も求めているが、明らかにパフォーマンスが落ちてしまっている。
巻き返す要素が見当たらず、ここは評価できない。





~~まとめ~~




✅現状の印


◎ジャスティンパレス
〇ソールオリエンス
▲シュトルーヴェ
☆プラダリア
△ドウデュース
△ローシャムパーク
△ディープボンド

現状の本命は◎ジャスティンパレスとさせて頂きます。

解説箇所でも触れているように京都外回り適性はこのメンバーの中でも上位。様々な形のレースが出来ますし、立ち回りも上手いタイプで弱点が少ないのは強みと言える。
地力も十分評価出来ますし、少なくともこの舞台ではドウデュース<ジャスティンパレスという評価順としておきたい。馬場の悪化も極端でなければ問題無い点も心強いです。

次点で〇ソールオリエンス。
マイナスとは言えS評価を付けているように適性面は随一の存在。解説でも述べていますが、明確に弱点がある為、その条件がクリアできるか、もしくはカバーできるかがポイントになりますが、前走から大幅な前進があってもおかしくない1頭と見ています。

▲シュトルーヴェも油断できない1頭ですし、☆プラダリアも前走以上が期待できる1頭と見ています。
△は当落線上としていますが、枠や馬場次第ではベラジオオペラ、ブローザホーン辺りも加わる可能性はあるかなと思います。




本日は以上になります。

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