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異文化の舞台で育む経験。思いやりの心から生まれるアサーティブコミュニケーション

連載企画「ダイキアクシスグループ海外工場立ち上げ・運営の裏側に迫る!」
今回はダイキアクシスグループにおける初の海外法人であるPT.DAIKI AXIS INDONESIAの工場で現地スタッフの指導や製造管理、製品改善に関する提案を行っている海外生産管理課の西原さんにお話をお伺いします。


■西原 理孝(にしはら・みちたか)生産統括部 海外生産部 海外生産管理課 2012年入社
入社してから現在まで生産部門で新製品の立ち上げ等に携わる。
朝の日課はエナジードリンクのモンスターを飲むこと。

はじめに入社してからの経歴を教えていただけますか?

新卒で入社をしてから、最初は国内の生産事業部(現、生産統括部)で働いていました。1年目は松山本社、2年目からは津島工場に5年程駐在、その後再び松山本社へ戻り改善活動や新製品の立ち上げなどに携わっていました。
2021年に海外生産部への異動が決まり、現在はインドネシア工場の製造管理、製品改善に関する提案や指示、製造原価や出荷製造台数のデータをまとめたりといった業務にあたっています。年に1〜2カ月程度インドネシア出張を行い、工場サイドの相談を受けたり、直接アドバイスをすることもあります。

インドネシア工場のスタッフに指導する西原さん

インドネシアの常識や人々の考え方について感じることはありますか?

日本は納期やお客さんに対してもすごくきっちりですが、インドネシアは日本に比べると緩いのかなと思います。うちの会社は日系企業なので、納期や約束を守ることが比較的受け入れられて浸透していると思いますが、社外の人とやりとりをするとレスポンスが遅かったり、やるっていったことをやってもらえなかったりということは多々ありますね。
インドネシアでは、言わなくても伝わるということはないと思っていて、急いでいる時には、日本にいる時以上にそれをアピールするようにしています。

インドネシア工場について教えてください。
インドネシア工場とはどのような関わり方をしていますか?

インドネシア工場には、40名弱の従業員がいます。
私からスタッフに直接指示をするわけではなく、工場長を通してスタッフの皆さんに指示してもらう形ですね。工場長に対して、スケジュールの組み方や改善活動のアドバイス、設備トラブル時の対応の指導などを行っています。スプレッドシートで工程表を作成し、日々スケジュールの管理も行います。
工場はまだまだ改善すべき点も多いですが、課題に関して真摯に取り組んでもらえていますし、一つ一つ解決していけるので、その分達成感は感じています。

インドネシア工場 外観
インドネシア工場 内観

現地での思い出や印象に残っていることはありますか?

前回インドネシア工場を訪れた際、やっぱりインドネシアは違うなと思ったことがあります。"パギー”というおはようの挨拶があるのですが、僕が「パギー」というと、全員で「パギー」と大きい声で返してくれて、その声の大きさに圧倒されましたね(笑)。僕の話もすごく真剣に聞いてくれますし、真面目に仕事してくれて助かっています。
また、初めてインドネシアに行った時の話ですが、正直建物とかもうすこし少ないのかなと思っていたのですが、いざジャカルタに行ってみると日本の東京に建っているのと変わらないくらい大きなビルとかもあって驚きましたね。

西原さんとインドネシア工場スタッフの皆さんでBBQ!

現地社員と上手くコミュニケーションを取っているイメージがありますが、現地社員との交流で心がけていることはありますか?

相手を否定しない、相手を尊重することを心がけています。直接言葉が通じず、同じ部署で働くインドネシア出身のダニエル君の通訳を通してコミュニケーションを取っているので、尚更そういうところは尊重したいなと思っています。人によっては嫌がるかもしれないけど、相手が言ってきたことに対して、「なんでそういうことを言ったのか」をきちんと確認しながら進めています。
あとは、イスラム教でお祈りの時間があるので、僕と一緒に居て「本当はお祈りの時間なのに言い出しにくいな…」ということがあってはいけないので、普段から「今日はお祈り大丈夫?」などと声を掛けるようにしています。

ダニエル君が通訳をしてくれているという話がありましたが、ダニエル君のインドネシア工場との関わり方についても教えていただけますか?

ダニエル君は通訳もそうですが、他にも自分と同じ仕事をしてもらっています。
ゆくゆくは自分がいなくても出来るくらいになってほしいと思っていますし、本人も積極性があって真面目に仕事に取り組んでいますので、あっという間に追い抜かれそうです。

画像左:通訳を行うダニエルさん(左から1番目)
画像右:ひょっこり顔を出す西原さん(左から1番目)と素敵な笑顔でピースなダニエルさん(右から2番目)

インド工場が新設されたことで、これまで行っていたインドへの輸出が無くなることになりますが、そのことについてはどのように捉えていますか?

インド工場への輸出有無に関わらず、インドネシア国内の需要を高めていかないといけないと思っていたので、ピンチはチャンスじゃないですが、いいタイミングになったと思います。製造、販売は国内ありきだと思うので、営業側も含め皆で意識を高めていき、国内での地盤づくりをしていけたらと思っています。

今後改善していきたいなと考えていることはありますか?

日本だったらこんなやり方では絶対やらない、あるいは出来ないと思うことも、現地の人達はみんな手先が器用だからできてしまうことがあります。買おうとすると300万くらいかかるサンディングブース(粉塵を吸い込む機械)を図面を描いて渡したら、それ通りに作ってくれたのには驚きました。それほど手先が器用です。
ただ、その分時間もかかるし効率が悪いやり方でやっていることもあるので、本当はもっといいやり方や適切な工具があるよっていうことを、今後学んでいって欲しいと思います。

最後に、今後の目標や意気込みについて教えてください。

まだ道のりは長いですが、インドネシア工場には日本国内も含め模範となる工場になれるように普段から業務に取り組んで欲しいこと、また、それに向けて自分たちがサポートするということを伝えています。
自社の海外工場が増え、国や文化、常識が違う中、各工場ごとの持ち味を良い形で活かしていきたいです。

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