相対性理論とはよく言ったものでなかなかそんな名前は付けられないと思う。

うちにはアンパンマンのジャングルジムがある。(昨日に引き続き!アンパンマン!)

ほんの一ヶ月くらい前まで、ムッスメはそれの一番上に登り、ジャングルジムの横棒にまたがって、めいけんチーズがチーズバケット号を漕いでいるあの名シーンに合わせて自分もペダルをキコキコと漕ぐ仕草をして楽しんでいた。

最近しなくなったな、と思ってなぜだろうと考えていると、
徐にムッスメがジャングルジムによじ登り、「なぜやらないか?これを見りゃわかるだろ」と言わんばかりにキコキコしだした。

理由はすぐに了解した。

ジャングルジムに対してムッスの脚が長くなりすぎて、キコキコすると爪先や踵をジャングルジムの棒にぶつけるのだ。

これを見て思った。

「大きくなったなぁ」と。

しかし、これは考えようによってはムッスメに対してジャングルジムが小さくなったとも言える。
ジャングルジムは成長が(少なくとも縦方向には)止まってしまった僕のサイズを基準に取れば大きくも小さくもならない。しかしながら、ムッスメのサイズを基準に取れば、ジャングルジムは相対的な意味で小さくなる。

「長さ」という指標を絶対のものとして見れば、1cmはいつどこでも1cmではある。しかし、観察者の視点によってその長さは変化しうる。実際、ムッスメは今、「ジャングルジムは小さくなったな」と感じているに違いない。

まさに相対性理論だ。

ところでこの「相対性理論」、理論そのものはアルベルト・アインシュタインが発表したものだけれど、最初から相対性理論という名前で発表されたわけではないらしい。

アインシュタインが発表した論文のタイトルは、「動いている物体の電気力学」というものだったらしく、失礼な話だが、全然ネーミングセンスは感じられない。

アインシュタインの考えた理論に「相対性理論」という名前をつけたのは、プランク定数もしくはその名を冠した研究所で有名なマックス・プランクであるとのこと。

すごいセンス。
でも、きっと考えた本人じゃないからこういう名前が付けられたのだと思う。

凄すぎるもの。インパクトが。そして大権威を根底からひっくり返す度胸も。もし本人が付けたのだとしたら、心臓に剛毛どころか針金が生えているくらいの勢いだ。

でもこういう名前を与えられてよかった。名前は重要。耳に残りやすいかどうかは、やっぱり普及するかどうかの一つの重要な要素にはなると思う。

おかげで生まれたジャングルジムとムッスメの相対性理論。この名前が無かったら、「ムッスメの脚とジャングルジム棒の相対的な長さについて」とかいう論文にありがちなタイトルになっちゃうとこだし、こんなタイトルになっちゃうならそもそもこんなエントリは書かない。タイトルは気分に影響を与えるようだ。

んー今日もまたとてもどうでもいいことを頭から吐き出して、とても気持ちがいい。

では。

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